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★戸田の一般質問原稿(2)(幣原喜重郎と憲法問題、再質問)聞かせる名演説だった!
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 戸田 E-MAILWEB  - 13/6/7(金) 20:02 -
  
<項目4:憲法9条を発案し、貫いた幣原喜重郎の見識と憲法の擁護遵守義務について>

Q1:私は「憲法9条は,日本側からGHQに押し付けた妙策だった」というネット記事を読
  んで衝撃を受けました。
   これは、門真の偉人:幣原喜重郎元首相の側近であった元衆議院議員平野三郎氏
  が、1951年の幣原氏逝去の10数日前に幣原氏から聴取した、戦争放棄条項等の生まれ
  た事情について、総理府憲法調査会事務局が1964年2月に印刷に付したものを紹介す
  る記事でした。
   この幣原氏聴取記録は、2004年11月10日の第161回 国会参議院憲法調査会でも引
  用されたものです。

   私が何に衝撃を受けたかというと、

 1)憲法9条は幣原氏が一人で発案し、それを確固たる世界観と緻密な将来見通しを持
   って、かつ巧妙精緻な手法でGHQに押しつけて了承させ、それをもって日本政府
   にも了承させて作成した、という点

 2)幣原喜重郎氏が単に「理想的平和主義の人」であったのではなく、国際政治におけ
   るレアルポリティクの世界、国際交渉が権謀術数の世界である事を知り尽くし、
   数々の修羅場をくぐった凄さを持った政治家でもあ事、という点。

 3)「戦力放棄という非武装平和主義の憲法9条」に対するあらゆる危惧や批判、
   揶揄、逆行をこの時既に想定し、それへの反論対応を十分に確立していた、という
   点です。
                  ・・・1分50秒・・・通算 1分50秒・・・

    以下に、質問者の平野氏と幣原氏の応答を少し要約的に抜粋して紹介します。

 問:日本だけが(軍隊を持つ事を)やめても仕様がないのではありませんか。
 答:実際問題として世界中が武器を持たないという真空状態を考えることはできない。
    世界政府とまでは行かなくとも、少なくも各国の交戦権を制限し得る集中した武
   力がなければ、世界の平和は保たれない。

    戦争をなくするための基本的条件は武力の統一であって、この条件の下で各国の
   軍備が国内治安を保つに必要な警察力の程度にまで縮小され、国際的に管理された
   武力が存在し、それに反対して結束するかもしれない如何なる武力の組み合わせよ
   りも強力である、というような世界である。
     ローマ帝国や、徳川三百年のように。

    このことは、今まではやれなかった。
    しかし原子爆弾というものが出現した以上、いよいよこの理論を現実に移す秋が
   来たと僕は信じた訳だ。

  問:日本のような敗戦国がそんな偉そうなことを言ってみたところで・・・
  答:負けた日本だからこそできることなのだ。
    国家というものは極端なエゴイストである。
    原子爆弾は世界中に拡がり、遂には身動きもできないような瀬戸際に追いつめら
   れるだろう。
    それでもなお各国は異口同音に言うだろう。
    「自衛のためには力が必要だ。」、「相手が持っているものは自分も持たねばな
   らぬ。」

     要するに軍縮は不可能である。
     唯もし軍縮を可能にする方法があるとすれば、世界が一せいに一切の軍備を廃
    止することである。
     しかしこれも不可能なことだ。

     ここまで考えを進めてきたときに、九条というものが思い浮かんだのである。
     次の瞬間、直ぐ僕は思い直した。
     もしこんなことを人前で言ったら、幣原は気が狂ったと言われるだろう。

     だが今では「正気の沙汰」とは何かということである。
     武装宣言が「正気の沙汰」か?それこそ狂気の沙汰だという結論は、考えに考
    え抜いた結果もう出ている。

     要するに世界は今一人の狂人を必要としているということである。
     これは素晴らしい狂人である。世界史の扉を開く狂人である。
     その歴史的使命を日本が果たすのだ。

  問:やがて世界はそうなると思いますが、それは遠い将来のことでしょう。敵が口実
    をつけて侵略したらどうする訳ですか。
  答:僕は第九条を堅持することが日本の安全のためにも必要だと思う。
    僕は我国の自衛は徹頭徹尾正義の力でなければならないと思う。
     その正義とは日本だけの主観的な独断ではなく、世界の公平な与論によって裏
    付けされたものでなければならない。

     そうした与論が国際的に形成されるように必ずなるだろう。
     要するにこれからは世界的視野に立った外交の力によってわが国の安全を守る
    べきで、だからこそ死中に活があるという訳だ

  問:憲法は先生の独自の御判断で出来たものですか。
  答:・・・僕には天皇制を維持するという重大な使命があった。
    情勢の中で、天皇の人間化と戦争放棄を同時に提案することを僕は考えた訳であ
    る。
     憲法は押しつけられたという形をとった訳であるが、当時の実情としてそうい
    う形でなかったら実際に出来ることではなかった。
     そこで僕はマッカーサーに進言し、命令として出してもらうように決心したの
    だ・・・
                  ・・・4分00秒・・・通算 5分50秒・・・
  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  紹介はこれで終えますが、自分がこういう重大な事を知らず、幣原氏の真の凄さを知
 らずにいた事を恥ずかしく思い、かつそれら知った嬉しさを強烈に感じたので、これは
 ぜひ多くの人達にも知ってもらいたいという思いに突き動かされて、5月9日に、園部
 市長や副市長、各部長、全ての議員にこの記事のコピーを進呈しました。

  これを読んだ市長や副市長、各部長の人達も、その大半は、今までは「憲法9条は,
 幣原氏が一人で発案して、日本側からGHQに、いわば押し付けたものだった」事を知らな
 かったのではないでしょうか?
  幣原氏の政治哲学や人間としての凄さを、今まで十分には知らず、この記録によって
 目を拓かれた、という思いを抱いたのではないでしょうか?
  園部市長らの率直な所を聞かせて下さい。

Q2:幣原喜重郎氏の見識や業績の数々、最新の知見について、市民への継承はどうなさ
  れているでしょうか?
   本件資料は、歴史資料館で展示されているでしょうか?
                  ・・・1分13秒・・・通算 7分03秒・・・

Q3:憲法公布の1946年から既に67年、憲法制定経緯については全て知り尽くされて、今
  さら新しい事実など出て来ないものと思っていましたが、先般、憲法や戦後史を研究
  している学者の話を聞いたら、まだまだ究明すべき事が山積しているとのことでし
  た。
   幣原氏の業績については、歴史資料館を中心にして、新しい知見を積極的に収集
  し、市民に公開したり、分かりやすく展示したり、勉強会を開催したりしていくべき
  と思いますが、どうか?

   また、市職員や学校教員を対象とした研修会も実施していくべきと思いますが、
  どうか?
   子ども達に今まで以上にしっかり伝えていく事については、どうか?

Q4:憲法99条では「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員
  は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」と定められています。
   つまり「全ての公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負う」わけであり、公務員た
  る者は、当然にも
    ・「『憲法を尊重し擁護する』とはどういう事か?」
    ・「『憲法を尊重し擁護する義務に違反する行為』とはどういうものか?」
  を知っていないといけないはずです。
  
   もしそれを知らないとすれば、それ自体が公務員の憲法義務に反している事になる
  はずですが、どうか?

   「憲法を尊重し擁護する義務に違反する行為」の具体的に想定できる例を2つか3
  つ挙げてみて下さい。
                  ・・・1分13秒・・・通算 8分16秒・・・

Q5:日本国の公務員が、日本国憲法について
    「日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付
     けた元凶である」
   と公衆に向けて公開的に非難する行為を行なった場合、
   これは明白に「公務員の『憲法を尊重し擁護する義務』に違反する行為」だと判断
   されるはずですが、どうか?

   これを「公務員の憲法違反行為」と認定出来ない理由などあり得ないはずですが、
  どうか?
 
Q6:「日本国憲法、とりわけ憲法9条を発案創設した幣原喜重郎の生地=門真市」とい
  うポジションは、全国や世界各地の人々を門真市に呼び寄せる題材として大変有効な
  ものであるはずであり、門真市の活性化、地域経済への貢献にも大いに役立つはずで
  す。
   幣原喜重郎の業績展示の施設の充実、説明ガイドの養成、などを、たとえば民間
  NPOや住民研究家などと共同して検討し、やがては「幣原喜重郎の業績探訪ツア
  ー」などが組まれていくようにするべきと思いますが、どうか?
                  ・・・1分21秒・・・通算 9分37秒・・・

Q7:一時期、6月市長選に維新の会公認候補が出る動きがあったので、それへの対抗の
  ためか、自民党防衛族の石破茂幹事長と園部市長とのツーショット写真ポスターが市
  内各所にデカデカと貼り出され、園部市長=憲法改訂、私から言えば「改悪」、9条
  改変急進派の自民党、というイメージが非常に色濃く感じされるようになって
  いますが、これについては、いかがなものか、と私は思います。

   さまざまな考えを持つ市民全体の上に立つ市長という立場にある者は、たとえ特定
  の政治主張や政策を持つ政党の一員であっても、ある程度の部分は政党色を自省する
  事も必要なのではないでしょうか?

   とりわけ幣原喜重郎生誕の門真市の市長であるからには、安倍自民党の改憲路線と
  は一線を引いて、日本国憲法の擁護、特に憲法9条の擁護遵守の姿勢をはっきり打ち
  出して、市の内外に示してもらいたいものです。

   園部市長の考えはどうでしょうか? 
   今回、幣原喜重郎氏の奥深い見識を読んで知った者としての考えを示して下さい。
                  ・・・1分20秒・・・通算 9分57秒・・・
                     項目4:小計: 9分57秒
                     項目3:小計: 5分16秒
                     項目2:小計: 0分55秒
                     項目1:小計  1分13秒・・・
                         合計  17分41秒           
                              残り2分19秒!
  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

<再 質 問>

 脱原発PPS電力でも、中央小工事問題でも、選管問題でも、かなりの前進が確認できました。

 また、「日本国憲法は、日本を孤立と軽蔑の対象に貶め、絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付けた元凶である」という主張を公務員が公言するのは憲法違反だ、との明言もありました。
 これは言うまでもなく、橋下や石原ら日本維新の会の憲法違反を痛切に批判した事であり、門真市が全国の公機関の中で、初めて明言したものです。これも非常に先進的な事です。

 最後に、私の認識を率直に述べておきます。
 私は21世紀型社会主義革命を本気で目指す活動家ですから、当然、日本国憲法を社会主義の憲法に深化発展させるべきと考えています。

 しかし、資本家勢力・右派勢力による憲法改悪策動を粉砕するべく、当分の間は断固護憲であり、今の改憲手続きはずっと堅持すべきものと考えています。

 ちょっと前まで私は、日本国憲法は、戦後革命の敗北を根底とし、日米安保とセットで制定されたブルジョア憲法であり、幣原喜重郎氏は所詮はブルジョア政治家内のリベラル派に過ぎない、と軽んじる所があったのですが、今は、歴史条件の組み合わせの中で世界史的使命を帯びたものとしての憲法9条と、幣原喜重郎氏の重さを深く認識するようになりました。

 天皇制の存続か廃止か、では私と幣原氏の意見は全く異なりますし、幣原氏は日米地位協定や日米安保の問題への認識は無かったわけですが。

 さて、
  「もし私たちが空想家のようだと言われるならば、救いがたい理想主義者だと言われ
   るならば、出来もしない事を考えていると言われるならば、何千回でも答えよう。
  「その通りだ」と。」

  これはチェ・ゲバラの言葉ですが、幣原さんは
   「世界は我々が現実に即さない夢想家だと言って、あざけり笑うでしょうが、百年
    後には我々は予言者と言われるようになるでしょう。」
  と言っています。
   
   ゲバラと共通した、革命的信念に満ちた素晴らしい言葉ではないでしょうか。

  この幣原さんの言葉をみなさんに伝えて、園部市政2期8年最後の、私の一般質問を
 終わります。
  ご清聴ありがとうございました。

     ・・・2分20秒・・・ 
  ◆1回め質問17分41秒+再質問2分20秒=20分01秒
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

引用なし
4,282 hits
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; GTB7.4)@i60-35-90-11.s04.a027.ap.plala.or.jp>

短くも波瀾万丈で緊張と充実の6月議会が終了した。締めは戸田の名演説で 戸田 13/6/7(金) 4:33
▼とりあえず質問・答弁原稿をコメントや整理無しでそのまま載せていきます 戸田 13/6/7(金) 16:24
◆6/4文教委:戸田の所管質問&答弁原稿:倫理条例違反を続ける吉水議員と体育協会 戸田 13/6/7(金) 16:39
◇戸田の所管質問&答弁原稿:議員政治倫理条例違反を続ける吉水議員と体育協会(2) 戸田 13/6/7(金) 17:05
★6/6本会議:戸田の一般質問通告4項目の「簡略版」と「少し詳しい版」を紹介 戸田 13/6/7(金) 18:31
☆これが戸田の一般質問原稿だ!(PPS電力、中央小工事疑惑、選管問題の3項目) 戸田 13/6/7(金) 19:11
▲森本総務部長の答弁(PPS導入の件、中央小工事の件)原稿を紹介する 戸田 13/6/12(水) 13:04
▲中野都市建設部長の答弁原稿(中央小解体工事の件) 戸田 13/6/12(水) 13:11
▲政選管局長の答弁原稿(選挙の開票や当落発表に関する選管の体質改善について) 戸田 13/6/13(木) 10:26
★戸田の一般質問原稿(2)(幣原喜重郎と憲法問題、再質問)聞かせる名演説だった! 戸田 13/6/7(金) 20:02
▲稲毛総合政策部長の答弁原稿(憲法9条をGHQに押しつけた幣原喜重郎と護憲問題) 戸田 13/6/12(水) 13:38
▲森本総務部長の答弁原稿(憲法9条をGHQに押しつけた幣原喜重郎と護憲問題) 戸田 13/6/12(水) 13:41
▲柴田生涯学習部長の答弁原稿(憲法9条をGHQに押しつけた幣原喜重郎と護憲問題) 戸田 13/6/12(水) 13:51

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