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[アラビア・ニュース][00755] ヒズボラの勝利 :の紹介
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 戸田 E-MAILWEB  - 06/9/2(土) 12:50 -
  
とりあえず紹介します。
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  [アラビア・ニュース][00755] ヒズボラの勝利
ヒズボラの勝利 田中宇の国際ニュース解説 8月22日

 8月14日、イスラエルとヒズボラが国連の停戦案に同意し、レバノン南部で停戦が始まっ
た。それから3日後の8月17日、停戦案に盛り込まれた行動の一つである、レバノン南部へ
のレバノン軍の駐留が開始された。
 レバノン軍はレバノンの政府軍ではあるものの、兵力が約6万人で、中東諸国の兵力の水準
としてはかなり小さい。昨年まで約30年間レバノンを軍事的に傘下に入れていたシリアが、
レバノン軍の拡大を歓迎せず、小さな規模にとどめられていた。

 従来、レバノン軍とヒズボラとの関係は、敵とも味方ともいえない微妙なものだった。
 2000年にイスラエル軍がレバノン南部から撤退した後、レバノン軍は南部に進駐してヒ
ズボラの武装解除を手がけるはずだった。だが、90年代以降、ヒズボラは軍事(ゲリラ)勢
力としてだけでなく、政治勢力としての力を拡大しており、ヒズボラ側は政治力を使って武装
解除を阻止した。
 (中略)
 ヒズボラの武装解除はレバノン軍が行うことになりそうだという見方も出たが、それが確定
することはなかった。停戦が始まり、3日後にレバノン軍の南部進駐が始まる段階になって、
レバノン大統領は、レバノン軍はヒズボラの武装解除を行わないと宣言した。
 ヒズボラは、国際的な非難をかわすため武器を持ち歩かず、どこかに隠しておくことを約束
する代わりに、レバノン政府に、ヒズボラの武器を探さないことを約束させた。
http://www.haaretz.com/hasen/pages/ShArt.jhtml?itemNo=751917
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/HH18Ak01.html

▼ナスララは「ナセルの再来」
 (中略)
 ブッシュ大統領は「ヒズボラは敗北した」と述べたが、中東諸国では逆に、無敵だったはず
のイスラエルがヒズボラを倒せず、国連の停戦に頼らざるを得なくなったのを見て「ヒズボラ
は勝った」という見方が多数を占めている。
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/HH17Ak04.html
 イスラエル建国以来の中東戦争で、アラブ諸国は負ける側に立たされることが多く、最近で
は2000年に中東和平交渉が崩壊して以来、好戦性を増すアメリカ・イスラエル連合が、中
東イスラム諸国を好き放題に制裁・攻撃するようになり、イスラム側の敗北感が強まっていた。
 そんな中で、イスラエルに負けなかったヒズボラは、中東諸国において英雄的な賛美を受け、
ヒズボラ指導者のナスララは「ナセルの再来」とまで賞賛されている。(ナセルは1950年
代にアラブ統一運動を起こしたエジプトの英雄的な大統領)
http://www.antiwar.com/pat/?articleid=9538

 今回のレバノンでの戦争が始まった当初、サウジアラビア、エジプト、ヨルダンといったア
ラブの親米諸国は、アメリカと同一歩調をとり、イスラエルではなくヒズボラを批判した。
 しかし、イスラエルがヒズボラを倒せないまま停戦に応じたことで、これらの親米各国でも
ヒズボラ賛美と反米・反イスラエルのイスラム主義の世論が強まり、各国政府はヒズボラ批判
を引っ込め、沈黙せざるを得なくなった。
 アラブの親米各国は、親米路線を貫くことが難しくなっている。
http://www.jpost.com/servlet/Satellite?cid=1154525884917&pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull

 開戦時にはヒズボラを非難していたエジプトのムバラク大統領は、停戦後の8月20日には
「(閣僚も出している)ヒズボラはレバノン国家の一部であり、占領軍(イスラエル軍)に対
し、抵抗戦を試みるのは当然である」と発言し、ヒズボラを擁護する態度に転換した。
http://english.people.com.cn/200608/20/eng20060820_294991.html

▼削除された国連軍の武力行使権

 今回の戦争で、ヒズボラが英雄視されるようになったのと対照的に、イスラエルは、開戦前
より不利な状況に立たされている。
 イスラエルが今回の戦争の目的としたヒズボラの武装解除は達成できず、いずれヒズボラが
イスラエルに対するミサイル攻撃を再開する懸念が残っている。
 イスラエルがもう一度ヒズボラ退治のためにレバノンに侵攻した場合、ヒズボラ支持が増え
たレバノンの世論を背景に、次回はヒズボラだけでなく、レバノン軍もイスラエルの敵に回る
可能性が大きい。
 (中略)
  決議決議案は8月5日、アメリカとフランスによって提案された。
 当初の案では、レバノン南部に派遣される国連軍に、ヒズボラを武装解除するために武力を
行使してよいという、国連憲章7条で定められた大きな権限を付与することが盛り込まれていた。
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/n/a/2006/08/05/international/i115325D61.DTL&type=politics

 このままの形で決議が通っていたら、国連軍の権限が大きいのでフランスなどの欧州諸国は
レバノン南部に派兵しやすく、フランスが率いる国連軍がヒズボラを強制的に武装解除する、
という展開もあり得た。
 しかし実際には、8月11日に採決された最終的な決議案では、国連軍の武力行使権が削除
されていた。
http://www.msnbc.msn.com/id/14307971/

▼右派は地上軍侵攻、現実派は国連決議を志向

 7月12日の開戦当初、イスラエルは、空爆だけでヒズボラの陣地をすべて破壊することが
できると考えていたが、20日間以上、空爆を続けても、ヒズボラの陣地は残っており、ヒズ
ボラはイスラエルに対してミサイルを発射し続けた。イスラエルの内部ではネタニヤフ元首相
などの「右派」が「空爆でヒズボラを潰せない以上、大規模な地上軍侵攻によって潰すしかない」と主張し始めた。
 だが、イスラエルはすでに1980年代にレバノンに地上軍を侵攻させ、泥沼化した苦い経
験を持っている。
 イスラエル政界の「現実派」は地上軍侵攻に反対し、国連の停戦決議によって、国連軍をレ
バノン南部に派遣させ、国連軍がヒズボラを武装解除する方がイスラエルの犠牲が少ないと主
張した。

 結局、イスラエル政府は、レバノンに地上軍を大進撃させるのを延期し、その間に、アメリ
カに頼んでイスラエルに有利な国連停戦決議を通してもらう外交戦略をとった。イスラエルに
とっては、ヒズボラを武装解除する国連軍が武力行使権を付与されることが必要不可欠だった。

 8月5日に米仏が国連安保理に提案した停戦決議案に対し、レバノンやその他のアラブ諸国
は「イスラエルに有利すぎる」として強く反対した。
 決議案の審議では、アメリカとイスラエルは、国連軍が派兵され、ヒズボラの武装解除が開
始されるまで、停戦後もイスラエル軍はレバノン南部から撤退しなくてよいという決議内容に
しようとした。
 これに対し、フランスやアラブ諸国は、停戦直後にイスラエル軍が撤退することを盛り込む
べきだと主張し、対立した。
http://www.antiwar.com/reese/?articleid=9483
http://www.theaustralian.news.com.au/story/0,20867,20035257-23109,00.html
 (中略)
▼土壇場での意外なアメリカの譲歩

 ところが意外なことに、この土壇場の状況で、アメリカが突然に譲歩した。
 ロシアが、3日間の停戦を提案する動きを見せた後、アメリカのボルトン国連代表(ネオコ
ン)は、議場から席を外し、おそらく政権中枢の決裁を仰いだ後、30分後に戻ってくると、
停戦案の最大の対立点だった、国連憲章7章に基づいた武力行使権を国連軍に付与する条項に
ついて、アラブ側の要求を受け入れ、武力行使権を削除しても良いという譲歩を行った。
 アメリカの譲歩により、停戦案はまとまったが、国連軍の力行使権は削除され、誰もヒズボ
ラを武装解除しない状況が作られることになった。
http://www.nytimes.com/2006/08/14/world/middleeast/14reconstruct.html?hp&ex=1155614400&en=c96ac098ba68482f&ei=5094&partner=homepage

 イスラエルでは、その数日前から「空爆作戦は失敗したのだから、早く地上軍の大進撃を始
めろ」とけしかける右派の攻勢に対し、オルメルト政権は「国連の停戦決議がまとまれば、国
連軍にヒズボラの武装解除をやらせることができるだろうから、大進撃はもう少しだけ待って
くれ」と説得し、レバノン国境近くに1万人以上の兵力を結集させ、いつでも地上軍侵攻がで
きるようにしながら、国連決議がまとまるのを待っていた。
http://www.haaretz.com/hasen/pages/ShArt.jhtml?itemNo=749019

 ところが8月11日に出てきた国連決議は、アメリカの譲歩によって、誰もヒズボラを武装
解除できない内容の停戦決議となっていた。これはイスラエル政府を大いに落胆させ、オルメ
ルト首相は8月12日、地上軍のレバノンに大進撃させる決定を急いで下した。
http://www.ndtv.com/template/template.asp?template=Lebanonconflict&slug=Olmert+orders+ground+offensive&id=91335&callid=1

 しかし、すでに決定されていた国連の停戦決議では、8月14日の朝から停戦が発効するこ
とになっており、イスラエル軍に許された地上軍大進撃の時間は、わずか2日間だけだった。
 イスラエルの右派は、不利な停戦しか導き出せなかったオルメルトを非難し、引責辞任を求
める展開となった。
http://www.guardian.co.uk/israel/Story/0,,1844003,00.html

 このような経緯から分かることは、今回の停戦劇で、ヒズボラをイスラム世界の英雄に押し
上げ、イスラエルを不利な状況に追い込んでしまった張本人は、ブッシュ政権だということで
ある。ブッシュ政権は、イスラエルの味方をするといいながら、土壇場でアラブ側の要求を聞
き入れ、国連決議をイスラエルに不利な形にすることを容認してしまった。

▼イスラエルを不利にしたのは過失か故意か

 こうしたブッシュ政権の動きを、単純に「間抜けな計算違い」と考える人が多いかもしれな
い。しかし、これまでブッシュ政権が中東でやってきた外交を見ると、むしろ私には、ブッシ
ュ政権は、反米・反イスラエルのイスラム過激派が強化されるよう、故意の失策を繰り返して
いるのではないかという疑いの方が強い。

 以前の記事「ハマスを勝たせたアメリカの故意の失策」
http://tanakanews.com/g0202hamas.htm
に書いたように、ブッシュ政権は今年1月、「パレスチナで選挙を実施したらイスラム過激派
ハマスが勝ってしまうので、選挙は延期したい」と考えるイスラエルとファタハ(パレスチナ
穏健派)の思惑に反対して選挙を行わせ、案の定、ハマスを大勝させた。

 昨年5月のイランの大統領選挙の前には、ブッシュ政権はイランを批判中傷するトーンを強
め、反米過激派のアハマディネジャドが大統領に当選することに貢献してしまっている。
http://tanakanews.com/g0214iran.htm

 今回のレバノン戦争でもブッシュ政権は、イスラエルに対し、開戦の数カ月前に侵攻を許し、
侵攻が始まると「イスラエルには、ヒズボラを潰すまで思う存分戦ってほしい」「イスラエル
はシリアにも侵攻した方が良い」などというメッセージを発して、イスラエルがレバノンでの
泥沼の戦闘にはまったり、戦火がシリアにも拡大したりすることを煽っている。
http://www.uruknet.info/?p=m25834&l=i&size=1&hd=0
http://www.csmonitor.com/2006/0809/dailyUpdate.html

 そして、イスラエル政府がアメリカの扇動に乗らず、国連の停戦決議が発せられるのを待つ
態度を見せると、ブッシュ政権からは「イスラエルには失望した」というメッセージが発せら
れている。
http://www.haaretz.com/hasen/pages/ShArt.jhtml?itemNo=749293

 以前の記事( http://tanakanews.com/g0808israel.htm )に書いたように、チェイニー
副大統領やネオコンをはじめとして、アメリカの政界中枢の人々の中には、イスラエル支持を
叫びながら、実はイスラエルの滅亡を誘発しているのではないかと思われる人も多い。

▼戦争再開が近い?

 すでに書いたように、8月14日から始まった停戦は、イスラエルにとって不本意なもので
ある。しかも、アメリカの中枢には、親イスラエルのふりをして実はイスラエルを潰したいの
ではないかと思われる人々がおり、イスラエル右派に対し「停戦を破っても良いからもっと戦
争した方が良い」と煽っている。さらに、中東イスラム諸国の世論は、ヒズボラの「勝利」を
見て強気になり「今こそイスラエルを潰すまで戦うべきだ」といった主張が広く出回っている

http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2006/08/18/wmid18.xml

 これらのことから考えて、レバノンでの停戦は、長続きするとは考えにくい。近いうちにイ
スラエルはレバノンでの戦争を再開する可能性が大きい。8月20日にイスラエル軍がレバノ
ン中部のバールベックを再び攻撃したが、これが停戦崩壊の始まりになるという予測も出てい
る。8月20日、イスラエルのペレツ国防相は「次の戦いに備えよ」と発言した。
http://www.smh.com.au/news/world/bungled-raid-puts-olmert-back-in-firing-line/2006/08/20/1156012411114.html
http://www.dnaindia.com/report.asp?NewsID=1048368

 レバノン国内には、1980年代にイスラエルがレバノン南部を占領していた時期にイスラ
エルの傀儡軍として活動していた勢力がいる。彼らがイスラエル軍と結託し、ヒズボラのふり
をしてイスラエルに短距離ミサイルを発射し、それを呼び水としてイスラエル軍がレバノンに
再侵攻するのではないかという懸念を、レバノン側が表明している。
http://www.jpost.com/servlet/Satellite?cid=1154525909513&pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull

「次の戦い」では、戦場がイランに拡大される可能性もある。
 イスラエルでは、イランとの戦争に備えるために国防予算の急増が必要だとする主張も出て
きた。
http://www.haaretz.com/hasen/pages/ShArt.jhtml?itemNo=751455
http://www.haaretz.com/hasen/spages/751455.html

 アメリカの中枢からは、チェイニー副大統領とネオコンが、イランに対する攻撃を準備して
いるというメッセージが発せられている。
http://www.newyorker.com/fact/content/articles/060821fa_fact
  (中略)
▼イスラエルとシリアが秘密交渉?

 イスラエルでは、リブニ外相が、シリアと秘密交渉するための特使を任命するなど、戦争を
回避して外交で対立を解消しようとする動きもある。この件についてイスラエル政府は、イス
ラエルに何とか戦争させたいブッシュ政権からの妨害を恐れてか、なるべく目立たないように
動いている。
http://washingtontimes.com/world/20060820-111535-4616r.htm
http://www.forward.com/articles/time-to-change-the-tune/
http://www.bitterlemons-international.org/inside.php?id=594

 こうした和平への秘密交渉の動きはありつつも、それは成功するかどうか心もとないもので
あり、全体的に見ると、今後の中東情勢は、和平からますます遠くなり、戦争が拡大・激化し
ていく可能性が大きくなっている。
 イスラエルの新聞には「シオニズム(イスラエル建国運動)は失敗だった」と分析する記事
すら出始めた。
http://www.haaretz.com/hasen/pages/ShArt.jhtml?itemNo=750500
 (後略)

引用なし
606 hits
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岡本公三さんへの救援・緊急カンパのお願い 戸田事務所スタッフ 06/8/31(木) 18:04
クラスター爆弾の置き土産 ねこかぶり 06/8/31(木) 20:00
重信房子さんのレバノンへのコメント 戸田 06/9/2(土) 12:32
[アラビア・ニュース][00755] ヒズボラの勝利 :の紹介 戸田 06/9/2(土) 12:50

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