「自由・論争」 掲示板

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戸田のお勧め:「対比列伝ヒトラーとスターリン」アラン・ブロック (著) 戸田 07/8/13(月) 10:47

戸田のお勧め:「対比列伝ヒトラーとスターリン」アラン・ブロック (著)
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 戸田 E-MAILWEB  - 07/8/13(月) 10:47 -
  
 スターリンとは、左翼の活動家としていったいどんな男だったのか? 単に「粗暴な性
格の男」だけではあれほどの全権掌握はできまい。
 そういった疑問をずっと抱いていたが、この本で疑問が解けた。

 命を懸けた壮絶な革命闘争と前人未踏の大激動の中で、革命指導部の一端にこのような
男が、つまり激しい闘争体験と秀でた実務能力と抜群の記憶力を持ち、トップリーダーに
一歩遅れながらも忠実に付き従い、キラ星が並ぶが如き指導部中ではひっそりと埋もれ、
仲間の紛争では少なくとも外見上は常に調停的に振る舞い必ず多数派に属するように行動
し、しかし実は病的なまでの権勢欲権力欲を内部にたぎらせつつじっくりじっくり時間を
かけることを厭わず、自分の本心を誰にも悟らせない男が居た時に、人は後年「スターリ
ン独裁体制」と呼ばれるものの到来を阻止できるだろうか?

 「気がつけば個人独裁」。それを作り上げたのがスターリンだった。革命組織において「軍事的中央集権主義」(「民主」という名を被せようとも)、「鉄の規律」という原則を持つ限りは、そして世の中にはそういう人間が現として存在するというニヒルでシビアな人間理解がない限りは、それはほとんど避け得なかったのではないか、という気持ちにさせられる。
 
 ヒトラーについては大体は分かっていたつもりだったが、その狂気とも言える人種差別
主義の強烈さとそれが現実に実行された事の恐ろしさを改めて感じさせられた。
 ――――――――――――――――――――――――――――――
対比列伝ヒトラーとスターリン〈全三冊〉:アラン・ブロック (著), 鈴木 主税 (翻訳)
                    草思社
http://www.amazon.co.jp/%E5%AF%BE%E6%AF%94%E5%88%97%E4%BC%9D%E3%83%92%E3
%83%88%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3
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E3%82%AF/dp/4794212348

ヒトラーは自らを、神意を受けて敗戦の屈辱とワイマル時代の堕落からドイツ民族を救うよう求められている存在と考えていた。
スターリンが自分の使命と考えたのは、何世紀にもわたって続いたロシアの後進性に終止符を打ち、ロシアを農民社会から近代的工業国に脱皮させると同時に、世界最初の社会主義国家を築くことだった。
2人の信念がパラノイア人間の誇大妄想ではなかったことは、それがおぞましいものであったにせよ、彼らが歴史に確かな足跡を残したことで明らかだ。

 ヒトラーは「20世紀の最も酸鼻な物語」というべきナチ帝国を築き、スターリンは「粛正」と「収容所列島」という血の凍るような言葉で象徴されるソビエト帝国を築き上げた。20世紀はこの2大恐怖帝国の興亡を抜きに語ることはできない。その意味で、2人はまさしく「世界史的個人」だった。

 彼らはいったい、どのような経緯からこのような信念をもつにいたったのだろうか。
ブロックは、ヨーロッパの西と東に現れた巨大な同時代人の出自、人間形成の過程、権力掌握に至る闘争を克明にたどることによって、それを探り出そうと試みている。
 しかし、結論は「いまだに謎」であった。
 明らかなのは、2人はネロのような突発的暴君ではないということである。
 ヘーゲル流にいうなら「いまだ地下にひそむ内面的な精神が、種子の殻を叩くようにして外界を叩き、外界をこわす」ような歴史的人間であり、「どちらもヨーロッパの既存秩序にたいする政治的・思想的挑戦だった」とブロックは言うのである。(伊藤延司)

出版社/著者からの内容紹介
 独裁政治家としての二人の軌跡を対比しつつたどった初の試み。二人の出自から、ヒトラーの敗北、そして戦後のスターリンの死までを描く。膨大な資料をもとに臨場感に満ちたディテールを積み重ね、大冊ながら一気に読ませる面白さ。二十世紀とはなんだったのかを知るために、真っ先に手にとるべき歴史書といえよう。

二十世紀とは何だったのか
  洞察に満ちた超弩級の歴史読み物

■書評より
○二十世紀について何も知らないとして、勉強したいと思うなら、この『ヒトラーとスタ
 ーリン』こそ取り組むべき本だ。  ―― デイリー・メイル

○大冊にもかかわらず、終わりまで一気に読ませてしまう。解釈は穏当で、いくつかの選
 択肢を用意しているのは、すぐれた歴史家であることの証である。
             ――フィナンシャル・タイムズ

○ブロックは現代の歴史家のなかで高く評価されるにちがいない。第三帝国についての彼
 の知識は驚嘆すべきものであり、ヒトラーについての評価もおおむね的確である。       ――ニューヨーク・タイムズ・ブック・レビュー
引用なし
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows 98)@i222-150-202-94.s04.a027.ap.plala.or.jp>

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