17;原告発言(1)は「誹謗中傷」「無礼の言葉」「議会の品位」等に全く抵触しない(原告及び他議員の議会発言については、ここでは録音テープから起こした原告作成資料による。
・・・甲第3号証〜甲第8号証、及び甲第10号証)
原告発言は全て事実に基づいたものであり、その上での議員として当然許容範囲の発言である
ことは一目瞭然である。国会で田中まき子外務大臣に対して、「虚言癖」とか「精神分析の対象」と
かのギョッとするような言葉で批判がされても、誰もこれを「無礼の言葉」とか「誹謗中傷」、「議会
の品位を汚した」とか咎めて懲罰の対象にしようとする人はいないのに、こと門真市議会に於いて
のみ、事実に基づくささやかな批判的質問すら懲罰の対象とされているのは全く異常としか言いよ
うがない。 以下にそのことを論証する。
(1)3月14日提出の懲罰動議の提案理由説明で、4会派側は以下のように述べている。
<「懲罰動議提案理由説明」緑風クラブ 吉水議員〜2001年3月14日本会議>それでは、戸田久和君に対する懲罰動議について提案理由説明を申し上げます。戸田議員は、
本日の本会議における一般質問において、「戸田が情報隠蔽として厳しく指弾している中東保健
福祉部長」として、同部長を情報隠蔽と決めつけ、さらに同部長及び児童課長について、独断的
判断に基づき職務怠慢と決めつけたことは、職員を誹謗中傷するものである。
さらに、戸田議員が、昨年12月2日に家宅捜索を受けたことに関し、12月20日の本会議におい
て、単にこの事実の確認を行ったのみであるにも関わらず、「山本議員の発言を受ける形をとっ
て、事実調査もせずに当事者の説明をあえて発言禁止してまで、家宅捜索を受けた市議は戸田
議員であるという記録づくりのためだけとしか思えない議会運営を行いました。その理不尽さと
危険性」と決めつけたことは、議会を誹謗中傷するものである。
これらの発言は、議会の品位を汚し、その権威を失墜するような発言であり、断じて許される
べきではない。よって、ここに戸田久和君に対する懲罰動議を提出するものであります。
以上で説明を終わります。
(2)中東保健福祉部長や中川児童課長を情報隠蔽・職務怠慢と批判することは何ら責められるべき
ことではなく、以下の事実に基づく、議員として当然の範囲の批判である。
<2001年3月14日原告一般質問の再質問で保育所問題に触れた部分の骨子>@;待機児童解消計画の一環として、大阪東幼稚園での預かり保育枠35人を設けて1800万円の補
助金も出したにも関わらず、中川課長は、ここでの待機児童受け入れ状況について、「把握する」
という意識すら持たず、戸田から10月・11月に追求されるまで、全く実状把握しようとしなかった。
この際、「預かり保育における待機児童利用の定義」さえ、戸田からいちいち教えてもらわないと
判らないほど判断力に欠けていることが判明した。A;しかも両名は、この預かり保育枠が新設されたことを、公報などで知らせようとせず、窓口に於い
ても知らせようとせず、一般市民が知りようのない状態を作りながら、そのことを10月に戸田に追
求されても全く反省しようとはしなかった。B:かかる状況の中で、大阪東幼稚園預かり保育での待機児童利用者わずかに7人という惨状が
生まれ、これらとあわせて昨年4/1待機158人という結果を生みだした。C;計画当初からの破綻にも関わらず、計画達成のための努力をした痕跡がなく、即ち公務員とし
て当然の努力を何らしなかったことが歴然としている。すなわち、2000年1月から10/25までの間
で、「待機児童解消計画の庁内での会議に関する文書」が全く存在しない。
即ち、少なくとも文書に残す程度の重みを持った会議がなんと一度も持たれていない。D;「申込者が予想以上に多かったから計画に反して大量の待機児童が生じた」、というが、そもそ
も保育所行政当局にとってそのことは、遅くとも2月段階で十分に把握できたことであるにも関わ
らず、あえて計画修正をしないまま漫然と放置して4/1を迎え、その後も放置し続けたことが歴然
としている。E;中東部長は議会その他において、一貫して「計画の見直し・練り直し」を不必要であるとして拒
絶し、「定員弾力化で待機児童解消できる」と明らかに不合理な答弁を行なってきた。F;市が作成した「定員弾力化の努力をしていることを示す文書」というのは、なんとH9〜11各年度
4/1の保育所の法定定員と(弾力化によって)増員させた現実の入園者数の表しかないことが
明らかになった。すなわち、あれほど「弾力化推進」を言っていたのに、今年に至るまでも、弾力
化のための計画書や会議録、保育園への要請文書も作らなかったことが判明した。G;さらに中川課長は、「交付金交付した昨年1月頃以降は、口頭に於いても、保育園に弾力化推
進の要請は1度もしていない」と証言している!H;保育所増設をしないという東市長の姿勢が根本原因とは言え、国から5億3960万円もの交付金
を受けて少子化対策ができ、「待機児童解消」が至上命題になっている以上、両名が通常の努
力をしていれば、待機ゼロとは言わないまでも、かなり減少させることは十分可能だった。
しかし両名は意欲的な工夫をするどころか、最低限なすべき事もなさず、情報隠しにのみ走って
衆知を集めることを妨げた。その結果として昨年158人、今年90人の待機児童=すなわち「マイ
ナス29人という計画」からすれば119人もの超過の待機児童発生したのである。I:以上は全て3月14日の原告の一般質問(再質問部分)骨子からの引用だが、議会発言としても
ほとんどこの通りに行っている。(甲第47号証、及び甲第18号証297ページから299ページ)
これほど事実を明確に指摘した質問に対して、何ひとつ反証も挙げられないくせに、「誹謗中傷」
だと騒ぎ立てて原告に懲罰攻撃をかけた4会派の低劣ぶりに、今さらながら怒りを禁じ得ない。
保育所問題担当幹部職員のこういった行為をして「職務怠慢・情報隠ぺい」と批判することの
どこが懲罰に該当するのか、こうした批判をすることが許されない議会とはいったい何であるの
か、4会派と被告弁護人は明確に答えてみよ!と原告は声を大にして言いたいのである。
さらに中東部長の情報隠ぺいの事実については、この9日も前の3月5日本会議に、原告の質
疑と同部長の答弁に於いて、明白にさらけ出された事実であり、これを踏まえて3月14日の原告
の一般質問がなされたのである。この3月5日の質疑・答弁を以下に抜粋紹介する。
(全文は甲第10号証B)=======================================
<3月5日本会議での原告の質疑抜粋>
まず第1は、保育所の運営にかかる問題に於いて、各保育園の新年度の定員や、新年度の保
育所園の入所予定児童数の中での、すでに通園している児童以外の、いわゆる待機児童の人数
や、2月当初段階での待機児童数を示す文書が全く作成されていない、という驚くべき行政の実
態であります。
これは、私が2月16日付けで情報公開請求したことに対する、つい先日の3月2日付けの市から
の回答書の中で言われていることでありまして、この回答が事実とするならば、新年度の保育園
定数を決めず、待機児童の中で新年度からは入所できる児童数がわかる資料も作らずに、市は
いったいどうやって、保育所運営に関わる予算の作成を行うことができたのか、予算案の中での
保育園に関わる部分については、信頼の置けるものなのか、はなはだ疑問に思うところでありま
す。・・・・・門真市としてまことに不名誉なことだと思いますが、さらに不名誉なのは、枚方・豊中・東大阪
各市では、4月1日段階で残るであろう待機児童数の見込みについて、部外者の私からの電話
1本で教えてくれるのに対して、門真市では自分の市の議員である私がいくら聞いても、ガンと
してその見込み数を隠して言おうとしない、ということであります。行政の重大な問題についての
情報隠し、説明責任の勝手な放棄であり、許されることではありません。・・・・・・・・・・・・・・・細かい人数でなくて結構ですから、20〜30人程度の見込みなのか、50人から100人程度の見込
みなのか、150人程度までか、200人前後なのか、大枠の見込みを回答して下さい。
そうでなければ、議員としてキチンとした審議をするための基本情報を隠蔽されたままに審議させ
られるに等しいと言わなければなりません。
4月1日段階での待機児童数のおよその見込み人数を明確に答弁して下さい。=======================================
【中東源・保健福祉部長の不誠実な答弁】 (全文)
戸田議員ご質問の、保育所入所に関するご質問でございますが、現在その作業を、エー、待機
解消に向けての作業を、エー、行なっている段階でございまして、エー、然るべき場でもって、アノ
ー、ご答弁を申し上げたいということで、ご理解をいただきたいと思います。
なお、インペイという言葉がございましたが、決して私ども、そういう考えは全くございません。
昨年の4月1日現在158人の待機がございましたが、それを解消すべく、現在作業を進める段階で
ございますので、ご理解承りますよう、お願い申し上げます。=======================================
【戸田の怒りの再質問】(全文)原稿なしでしゃべったので事務局テープより記録
再質問を行ないます。門真市議会において、再質問が1回しか許されていない、という極めて残
念な状況がありますけれども、理事者側には誠実に答弁されるよう求めます。
ただ今、中東部長が「現段階において調整中であるので」、という理由で数字を述べませんでし
たが、今の段階で、4月1日の保育園の入園者定数が幾らか言えない、これはどういうことである
のか? それを定めておるからこそ、いろんな予算を組み、各種の調整、それこそ入園調整をして
いるわけではありませんか。それを「今の段階で入園者の定数すら言わない」という、全く常識に
はずれたことと言わなければなりません。それから「然るべき場で」とおっしゃいましたが、まさに
この議会こそ「然るべき場」ではないのですか?今、一般予算について「質疑」と言われたので、私はさせていただきましたが、その審議をする
にあたって、各常任委委員会でそれぞれ行なうとしましても、その基本的資料について、明らか
にして述べるのが当然であろうと思います。これぐらいの、よそでは部外者からの電話一本で教
えてくれるようなことについて、しかも、大阪府でたった4市だけ国のヒアリングを受けるという、受
けなければならないという、待機児童解消の見込みが立っていない、「計画に反しておる」という、
こういう状況の中で、キチンとした行政責任を果たすために、速やかな答弁を求めます。=======================================
【中東保健福祉部長の再答弁】 (全文)
えー、先ほどご答弁したとおりでございます。現在、その作業を行なっているところでございます。
国のヒアリングも当然、エー、アノー、オー、に向けて、そのう、待機解消に向けて作業を行なって
いる段階でございますので、よろしくご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。=======================================
J;また、この問題は昨年の12月議会一般質問でも以下の抜粋のように追求していることである。
「・・・・然るに門真市行政は、今年度の保育所入園者が決定され、4月段階待機児童数が3桁も
の大幅超過と判明した、2月・3月の段階から、少なくとも11月頃にいたるまでの長期に渡って、担
当部局・関連部局において、まともな実状把握をしようとせず、対策会議もせず、計画見直しも考
慮せず放置し続けたまま、という驚くべき怠慢を続けてきたのであります。このことは、10月の決
算特別委員会の中東保健福祉部長の答弁や、私が10月11月に何回か行なった児童福祉課や
教育委員会への面談調査から明らかに判ることです。例えばある民間幼稚園預かり保育での待機児童解消35人達成という部分などは、10月決算委
員会の後で、私がその達成状況を児童課に尋ねたら『達成ゼロです』と言うし、驚いて教育委員会
に行くと『超過達成しているはずですが詳しい人数は分かりません』と言い、両者からよくよく聞い
てみると、両者とも実はこの預かり保育の中での待機児童該当者が何人かを、当初から把握しよ
うとせずに放置していたことが判明し、ようやく私が言葉の定義付けを行なって、11月に幼稚園に
問い合わせしてもらって初めて、『待機児童該当の利用者わずか7人』という実態把握ができたと
いうお粗末さであります。こういう行政実態をどう考えるのか、部下のこういった無為無策行為の
監督責任をどう考えているのか、ぜひ東市長自身にお答えいただかねばなりません。・・・・K;原告はこの待機児童問題に非常に熱心に取り組んできたのであり、大阪府にもたびたび足を
運んで訴えてきたのみならず、本年4月には大量の資料を作成して単独上京し、厚生労働省に
直訴までしてきたのである。門真市の怠慢行政の実態はその際持参した告発文、「待機児童解
消にマジメに取り組まない門真市行政の驚くべき実態を告発する!
この行政実態を放置していては、税金を浪費するだけで待機児童解消は進まない!」に詳細に
報告分析をしてある。 (甲第39号証)こういった事実に対して一顧だにせずに、原告の追求を「独断的判断に基づき職務怠慢と決
めつけたことは、職員を誹謗中傷するものである。」と決めつける4会派側こそ、為にする「誹謗
中傷」をなす者として懲罰されるべきであり、誠に怒りに耐えない。=======================================
(3)2000年12月の原告自宅不当捜索事件と議会運営との関わりへの批判についても、事実に基づ
いた全く正当なもので何ら懲罰されるいわれはない。
これについては、問題の12月20日本会議の翌日に原告が大本議長(当時)に対して提出した抗
議文によって全て明白であると言っても良いほどなので、以下に抜粋紹介して批判に変える。
(全文は甲第11号証C)
また、甲第11号証の@からK、及び甲第35号証を見ていただければ、さらに詳しく理解いただけ
るものである。現実に起こった事態(議会だより・市ホームページでの原告への人権侵害報道事件)
を見れば、12月議会終了直後に危惧した通りに、大本議長・公明党議員らが原告への不当攻撃を
かけてきたことが明らかである。
【抗議文抜粋紹介】
<大本議長の不公正な発言規制に厳重抗議する>
門真市議会議長 大本郁夫 殿
2000年12月21日
無所属議員;戸田ひさよし1: (略)
2; すなわち、12月2日に私の自宅に対して不当な捜索押収がなされ、一部マスコミにがそれに追
随して「門真市議宅など家宅捜索」などと、ことさらに門真市の名前を挙げた報道をして、門真市
民・市議会に波紋を呼んだ事件に関して、山本議員がこの家宅捜索に無批判なマスコミ報道を引
用し、すでに私が抗議文を公表しホームページでも事件を伝えていることを紹介しつつも、なぜか
ことさらに「家宅捜索を受けたのが戸田議員であるかどうか確認したい」旨の質問を行なったこと
について、大本議長は「戸田議員は自席で、家宅捜索を受けたのが戸田議員であるかどうかだ
け回答しなさい」、との発言規制を私にしたのであった。3; 私が「不当捜索を受けたのは私です。」と答え、続いて捜索押収の不当性を訴えて準抗告を起
こしたところ、押収物全てを捜査当局がこの18日に「自主返還」してくる事実があり、今回捜索
の不当性が浮き彫りになってきたことなどを述べようとしたところ、大本議長はなおも「家宅捜索
を受けたのかどうかだけ回答しなさい」という発言規制を続けて、市議会の一部を構成する戸田
自身もこの捜索と報道によって議員としての名誉を汚された被害者であることを一顧だにしない
に議事運営に終始したものである。まことに不当かつ奇怪な議事運営と言わなければならない。4; 不当な捜索に無批判に追随した一部マスコミ報道でさえ、私の実名は伏せて、私の言い分もあ
る程度は紹介したというのに、議会発言において、片や山本議員には「赤軍容疑者関連で門真
市議宅捜索」というマスコミ報道を長々と引用した発言をさせ、片や不当捜索・報道の被害当事
者には「家宅捜索を受けたのは私です」、としか言わせないというのは、市民に公開される議事
録に於いて、「赤軍容疑関連で捜索を受けたのは戸田議員だ」、という部分的事実の極大化効
果をもたらすものであり、いきすぎたマスコミ報道をはるかに上回る報道被害を、議長自らが意
図的に発生させるものである。5; ましてや議会でのやりとりが記載されず、結果だけが短く記載される「議会だより」(議会終了
後2ヶ月程度で発行)に於いて、今回の「質問ー回答」が記載されるとすれば、それは「捜索事
件発生後約3ヶ月もたった時点で」、「事件当時の一部マスコミですら実名を出さなかったのに」、
「捜索当事者の事情説明もなしに」、「当時の捜索・報道が全て正しいかのように」、「公の刊行
物の中で、捜索 を受けた議員の実名を出して全戸配布する」、という前代未聞の公機関による
人権侵害事件を発生させるものであり、断じて行なわれてはならないものであることも、合わせ
て議長に警告しておくものである。