6/25本会議;

これで紛糾、鳥谷議員の共産党非難の「爆弾質問」と答弁

 公明党・鳥谷議員の一般質問の後半部分を議事録テープから再現。(言い回しは一部 簡略化しているが内容はそのまま)


【公明党・鳥谷議員】;

 「選挙人名簿閲覧における問題点について」聞く。
 本年4月の市議選の際、多くの有権者から私共の方に次のような心配の相談が寄せられた。
 見知らぬ推薦人の名前が記載された日本共産党候補者の選挙運動用葉書が届き、その葉書を受け取った方が不審に思い、
(共産党議員より「議長!動議!」との声)
差出人である候補者に「自分の住所氏名をどのように知ったか」を問い、
(吉水議長;鳥谷君、動議が出ました。動議の内容は?)
(共産党・吉松議員;公党に対する誹謗中傷や!)
問い質したところ、「選挙管理委員会から入手した名簿によるものである」との答えがなされたそうです。
 家族構成や婚姻関係の有無、生年月日など、プライバシーが白日の下にさらされている現状についても、多くの市民の方々が不安や心配を抱いておられる実態があります。
 本来、選挙人名簿の閲覧制度は、その名簿の正確性を期する事が目的であるはずです。先程申しました例のように、本来の趣旨に沿わない閲覧の申し出に対しては、プライバシーの侵害につながる恐れがある場合には、選挙管理委員会において厳正な取り扱いをすべきと考えておりますが、今後の対応も含め、市の見解を伺います。

2;26

【吉松議員】;

 公党に対する誹謗中傷であり、今の発言の削除を求めます。
 (ガヤガヤ。公明党議員より「何がや!」、「事実や!」、共産党と公明党の間で怒号が飛びかい、紛糾。)

【吉水議長】;

 動議に関しては後刻取り扱います。理事者の答弁を求めます。
 (共産党・亀井議員;おかしい。動議が最優先や。動議優先やで!)

【南・市民生活部長】;

 (住基ネット・住基カードについての答弁〜略)

2;29

【宮崎・行政委員会総合事務局長】;

  4月27日の投票日の2日前の25日から26日にかけて、約15名の市民からプライバシーの観点からご心配やおしかりの電話をいただきました。
 選挙人名簿の閲覧制度は、あくまでも選挙人名簿を正確ならしめることがその趣旨であります。当委員会としては公職選挙法に基づいて適法に閲覧してもらっているところでありますが、本来の閲覧の趣旨を逸脱するような閲覧のあり方、またはプライバシーの侵害につながる恐れのある場合には慎重な取り扱いが必要と考えております。
 なお、営利目的の不正閲覧やプライバシー侵害につながる恐れのある利用等が全国的に問題になっているので、法改正の要望を出しています 。
 今後も強く要望を重ねるとともに、近々の課題として近隣都市の状況を調査研究してプライバシー保護に意を配した適切な取り扱いに努めていくのでよろしくご理解を お願いします。

2;31

【鳥谷議員】;

  ただ今答弁がありましたが、「日本共産党」と言いました。今、その「日本共産党」、間違いありませんかどうか、ちょっと答えて下さい。
(共産党男性議員;答えんのか、そんなこと。証拠どこにある!)
(共産党・亀井議員;そんなこと答弁できんのか!どうやって答弁すんねん!)

【宮崎局長】;

 先程、鳥谷議員がご質問された内容の通りでございます。
 (共産党議員より怒号。「大問題やで、その答弁は」、「責任取れるんやろな!)
 (公明党議員よりも怒号。議場内騒然) 

【吉水議長】;

 この機会に暫時休憩します。

2;32

3;50、本会議再開(この間、78分間、各種の非公開の協議がされて、一応の「落とし所」が決められていったのだが、その実態や進行具合は傍聴市民には全く不明)


■事実説明無しの「発言削除動議」採決に抗議して戸田は棄権退席

 78分間もの中断の後に再開された本会議では、いきなり「鳥谷発言の削除を求める共産党の動議に対する採決」をする、ということが議長から出され、全会派がそれに進もうとしたので、戸田は「ちょっと待ってくれ、事実関係がどうなのか、双方の主張を聞かせてくれなくては、どちらが正しいか判断できないではないか」、という趣旨で異議を申し立てたが、これには共産党も含めて誰も同調せず、すぐに「戸田議員からの異議についてお諮りします」とやられて、「賛成は戸田のみ」で退けられた。

 これは非常におかしいことだと思う。
 戸田が休憩時間に宮崎局長や共産党側からそれぞれ話を聞いたとはいえ、それらは非公式で「突き合わせ」もない断片的な話でしかなく、5会派は宮崎局長などを呼んで事情聴取したり緊急作成した議事テープ起こしを読んだりしていろんな判断ができているが、無所属の戸田はそういう情報を受けていない。議事テープをじっくり聴かせてもらうことすらできない状況では、そもそもどういう事が質問されてどういう答弁がなされたかすら、自分の記憶と走り書きメモがあるだけで正確な情報がない。

  こういう状態のまま、「鳥谷発言は公党への誹謗中傷である」か、「誹謗中傷ではな く事実を言ったまで」なのか判断せよ、と求める方がおかしいではないか。
 また、傍聴市民からすればいきなり紛糾して何が何か分からず、何ら公開の説明がされないままのわけで、こういう不透明な状況のままでの「動議の採決」の進行に加わること自体、よろしくないと考えざるを得ない。
 そこで、戸田としては全く初めてのことではあるが、「事実の説明がされないままで は動議の判断ができない」として、議場から退席して「棄権」を行なった。

 議場の扉の外で、中の様子を聞いていると、「発言削除動議」は共産党賛成のみで否決された事が分かったので、その後に議場に入って、戸田自身の一般質問を行なって いった。
 戸田の一般質問と答弁については↓
   http://www.ne.jp/asahi/hige-toda/kadoma/5/2003-6/ippansitumon-toben.htm
 (再質問の部分は不十分な部分があるので、近日中にテープ起こしして補正します)



■それぞれの言い分を整理すると・・。でも腑に落ちない決着だ

 この問題は、共産党の中西みよ子候補(当時)の選挙運動葉書が何枚も公明党支持者のところに届いたので、「なんでうちのところに来るんや」と問題になった、というこ とが土台にある。
 議会質問での追及はどうも公明党の単独突撃らしくて、他の与党3会派議員からは「今日1日で終わるものと思って明日の予定を入れてるのに、困るがな」という声がだいぶ聞かれた。
 公明党は、戸田攻撃はもう横に置いといて、久々に共産党にガツンと喰らわせて大宣伝しようと考えたように戸田には思える。
 それぞれの言い分を戸田なりに整理してみると、

【公明党】

 共産党の中西陣営が、選挙人名簿を閲覧して書き写した名簿に基づいて選挙葉書を出した。

【宮崎選挙管理委員会事務局長】;

 ・有権者からの抗議があったので、中西候補の選挙事務所に電話して、中西さん本
  人から事情を聞いたところ、「選挙人名簿から写して葉書を出した」と認めた。

【共産党・中西議員】;

 ・そのようなことをするはずがない。
 ・選挙人名簿を閲覧したのは、もともと手元にあった名簿の人達について選挙権が
  ある人かどうか確認するために閲覧したまでであって、選挙人名簿を書き写して
  葉書を出したのではない。
ということのようです。

 争点は「選挙人名簿を書き写して葉書を出した」か、「選挙人名簿を選挙権の有無確認に使って葉書を出したか」、ということで、後者なら何も問題がないはずです。
 選挙慣れしていて名簿も豊富に持っているはずの共産党が、「選挙人名簿」に頼って葉書を出すとは思えないし(戸田の場合は、名簿がごくわずかしかないので、電話帳の住所氏名のところに、支持者周辺の人であろうが対立陣営の人であろうがこれも宣伝と割り切って選挙葉書を手当たり次第に出すしかなかったが)、かといってお役人の宮崎局長は確固として「中西さん本人が選挙人名簿に基づいて葉書を出したと言った」、と言うし、これはいったいどういうことなのか・・・・。

 本会議で公明党がもっと共産党非難をすると思ったら、それ以上はしないし、せっかくの宣伝チャンスのはずなのに、公明党の宣伝ビラも見かけないし、共産党は共産党で、「議会でこんな不当・デッチ上げ攻撃があった!(しかも選管事務局長がウソに積極加担して!)」との抗議を門真民報に載せて大宣伝すると思ったらそれもしていないようだし、どうも戸田から見たらそれぞれに腑に落ちない決着の仕方で終わってしまった、議事録に共産党非難の鳥谷発言が残るけれども、詳しい事実はよく分からない、という感じです。
 本来ならば、宮崎局長と共産党との公開の場での対決が必要なのではないだろうか。
今後の進展はあるのかないのか?どうでしょうか?