文教視察@;各人1万円供出していざ、「大館能代空港」へ
日時:2001/09/01 12:18:49  名前: ヒゲ-戸田

 8/29朝10時、文教常任委所属の7議員に議会事務局と教育委員会社会教育部長の計9名が市役所前からワゴン車に乗り込んで伊丹空港へ出発。

文教委のメンバーは、当HPの「これが門真の議員さん」
  http://www.ne.jp/asahi/hige-toda/kadoma/index-06.htmの中の各委構成
  http://www.ne.jp/asahi/hige-toda/kadoma/6/2001iinkai.htmに載っているように、

 委員長:五味聖二(緑風クラブ) 副委員長:亀井淳(共産党)
 委員;青野潔・平岡久美子(公明党)、寺前章(緑風クラブ)、上杉嘉信(志政会)、
     戸田ひさよし(無所属)の計7人です。(敬称略)

 空港内で早めの昼食(1500円前後くらいの和定食と食後のコーヒー)を取って、各人から
1万円徴収して空港出発。この1万円は「公務出張」での「宿泊費15000円」「日当1500円」
では今回の宿泊・食事等で若干不足しそうということで先に供出してもらい、そこから不足
分を補って、後日精算するためのもの。団体行動での食事などはそれぞれが何を食べよ
うが単純に一括精算して個別での支払いはしないのが慣例となっている。
 さて「大館能代空港」だが、戸田も利用するのは初めて。夜に会った大館市民からいろ
いろ話を聞いたので、どういう空港かここで紹介しておきます。

@この空港は98年に供用開始されたばかりの新しい空港で、名称決定が90年。
例によって「地方空港増設=開発の起爆剤」論で造られたもので、例によって赤字経営。
 なにせ1日の離発着が東京2便、大阪1便の計3便しかない!(当初は北海道千歳空港
との便もあったが今はなくなった)特に大阪便は、午後の中途半端な時間の離発着
(秋田北空港着13:30大阪空港着15;30)なのでビジネス客の大半はもっと便利な便の
ある青森空港か岩手の花巻空港に流れる。(今回の視察でも搭乗率は3分の1程度)

@正式名称「大館能代空港」、愛称「秋田北空港」だが、この正式名称は全くのダマシみたいなものである。なぜなら空港のあるのは鷹巣町(住民参加の介護福祉の町として全国ビデオ上映運動などで紹介されて有名)であり、そこから能代市には二ツ井町を経て車で西へ50分、大館市には田代町を経て来るまで東へ35分かかるのだ。この名称は、当時の佐々木前知事の選挙での人気取りのために決められたものと、大館の人は言っていた。

 なんでも「新空港の名称を公募します」としておいて、実際には知事が公募案を全部知事室に持って入って1人で決めて、「これに決まりました!」と発表したのだそうだ。さすがは食料費使い込み事件で全国ニュースになってもしばらくシラを切りとうした知事様である。
 また、「大館能代空港」と言うのは言いにくいこともあって、近年は「秋田北空港」や「北空港」という言い方が増えているとのこと。

@乗り入れしているのは全日空とエアーニッポンで、強気の態度なのか収益が悪いせいか、「1ヶ月以上前に前売り券を買えば割引」という制度をこの空港には適用していないとのこと。この割引制度だと半額近くに安くなるらしく、それならば交通費や駐車料金をかけても、割引のある青森空港や花巻空港を使った方が得、という人も多いとのこと。

@1日3便だけだから、当然ながら空港の内外ともガラーンとしている。

@こういう空港だから、県行政や地元行政レベルで空港利用増進のあの手この手が行なわれ、行政視察利用の売り込みもするだろうし、また東京・大阪の自治体としたら、飛行機で乗り付けて周辺自治体を2カ所選んで視察できる、という面では便利かもしれない。
 空港のHP名が「大館能代空港どっと混む」というのは切実な願望か。
 そのHPは→ http://www.odate-noshiro-airport.com/

===============================
■豆知識;秋田県では、自治体名称としての町のことは「まち」と呼び、決して「ちょう」とは
 呼びません。従って鷹巣町は「たかのすまち」、天王町は「てんのうまち」と呼びます。
 「町議会」「町会議員」などの場合だけは「ちょう」と言います。
 発音としては「まぢ」と平板に発音します。



文教視察A;日本海に面した木材の街・バスケの街、能代市のこと

日時:2001/09/01 13:55:50 名前: ヒゲ-戸田

 能代市のHPは、http://www.city.noshiro.akita.jp/ (苦言を呈するならば、市のHPとしては構成分けが不適切で使いにくい。詳細別記)面積245平方q、人口約5万5000人だから、門真市と比べて面積で約20倍、人口では半分以下の約40%の住民数となります。
 詳しくは市のHPを探索してもらうとして、ざっとその特色をかいつまんで紹介すると・・・・

◎中世、檜山安東氏の城下町として、米代川流域の豊富な木材資源・鉱山資源の集積地・
 搬出港の街として発達。秋田音頭で唱われる名物「檜山納豆」の発祥の地。
  (ちなみに戸田の祖母方は能代市郊外の檜山の武士の家系で、そこに墓参りに行く)

◎近代は「木材の街=能代」として有名。東洋一の規模の秋田木材工業など。
 市の施設でも秋田杉などの地元木材をふんだんに使う。火事もまた多かった。

◎戦後、2度の大火や大水害。その教訓から都市区画整理がなされ、現在の市街地は
 道路幅が非常に広く、北海道の街に来たような感じである。

◎スポーツの有名人を輩出。スポーツ施設が多い。
 古くは東京オリンピック体操の小野喬(たかし)選手能代工業高校からプロ野球に進んだ
 落合選手、阪急の山田投手が有名。人口5万5000の都市に、

   ・体育館が3つと海洋センター(カヌー・ヨットなどができる。体育館もあり)
   ・市民プールと弓道場、陸上競技場がひとつずつ。
   ・野球場が6つ。
   ・テニスコートが3つ。
     そのほかに、広域行政によるスポーツリゾートセンター「アリナス」、と盛り沢山。

◎とりわけバスケットが盛んで、街づくり事業の目玉にもなっている。何といっても圧倒されるのが、高校バスケの超名門=能代工業高校の存在で、国体50数連覇というバケモノ的強豪ぶりを誇る。それだけ選手・指導者・愛好者の層の厚さが飛び抜けているわけで、「いつでも、どこでも、誰でもバスケができる街」を合い言葉に至る所にバスケットリングを設置して、老若男女を問わずバスケを楽しんでいるとのこと。すごい街もあったものだ。

◎ロケットの街〜市の南部に「能代ロケット実験場」

◎豊富な自然と伝統工芸・伝統芸能の街

    以上について詳しいことは、市のHPの扉ページから、

 ■ビューのしろ:能代市の主な観光地や宿泊施設を紹介します。
                        http://www.city.noshiro.akita.jp/

 ■能代市案内図 http://www.city.noshiro.akita.jp/view/noshmap.html

 ◆能代市総合体育館 http://www.shirakami.or.jp/~kouiki/sport1/nsoutai.htm

 ■「まちづくり」 http://www.city.noshiro.akita.jp/machi.html

 ◆能代山本スポーツリゾートセンター「アリナス」
           http://www.shirakami.or.jp/~kouiki/arinasu/  などを見て下さい。


●能代市HPへの不満点としては、

 ・「市議会コーナー」がないこと。〜議会公開の軽視か?

 ・「主要な施設等の紹介」が、なぜか「観光情報」分類の中の「ビューのしろ」の中にあり、
  しかもその中の「能代市案内図」から探さないと分からず、「体育施設」・「文化施設」など
  の用途分類による一覧表がないこと。非常に不思議で不便な構成をしている。

 ・「宿泊施設情報」の中の各ホテル旅館の一覧表の中にそれらの住所がなく、市内地図
  とのリンクもなく、「能代市のどこにあるのか、交通アクセスはどうなのか」が全く分から
  ないこと。(30カ所紹介のうち、独自HPにリンクして住所など分かるのは1カ所だけ)
  これで「観光情報」・「宿泊施設情報」足り得るのか、実に不思議である。
  「お役所仕事」のせいか、能代市の観光業界の体質なのか、どうなんだろう?



文教視察B;巨大な能代市総合体育館は「間接照明」が御自慢

日時:2001/09/01 15:54:44 名前: ヒゲ-戸田

 能代市総合体育館の偉容と各種説明については、
    http://www.shirakami.or.jp/~kouiki/sport1/nsoutai.htm を見て下さい。

 空港から能代市の小型マイクロバスの迎えを受けて、現場到着が2:30「デッカイなあ!」と
いうのが一同の第一声。「人口40万の枚方のより大きそうや」、という人も。周囲も広々として、「門真市の参考にはあまりならんなあ」とも思う。
 以下、ここの特色や戸田の意見を箇条書き的に列挙する。

◎一番の目玉は、大体育館の照明が全国でも珍しい「間接照明方式」であること。
 即ち、天井周り斜め下から強力なハロゲンランプを天井に当てて天井全体を柔らかく光らせ、これで全体の照明とする方式である。この方式のメリットは天井にライトがないので、競技者がボールやシャトルなどを目で追う時に眩しくないこと。新体操でピンを高く投げる時も同様で、高い天井と併せて国際競技誘致の競争力にもなるという。天井にないからランプ交換のしやすさや落下の危険性ゼロ、というのもメリット。
 デメリットとしては、照明代が高くつくこと。この照明だけでなく他もひっっくるめてではあるが、館全体の電気代は年間1700万円、1ヶ月約140万円となっている。

【戸田意見】こういう照明を初めて見せてもらって非常に良い体験をしたとは思うが、門真市
       で造る場合、ムリしてここまでする必要ないだろう。直接照明でも眩しさを減らす
       工夫は各地地でなされている。設備費・照明電気代・ランプ交換コスト・安全性・
       快適さを総合的に考えて、建設計画時点で選択すればいい。

◎有名施設だけあって、同じ日に岩手県水沢市からも中型マイクロ1台で視察あり。

◎建物建設費26億5600万円。土地代は市が公園用地として取得していたものなので、これには含まれず。竹下政権時の「ふるさと創生1億円」をきっかけに、寄付金2億3500万円と市の積立金から支出した。

◎年間の維持管理費は(職員人件費を含まないで)5968万円。これに対する使用料収入は439万円で支出の7.37%のみ。市長命令で「中学生以下無料」としている。
 正規職員10名と臨時等の職員11名で運営し、警備・清掃・保守点検などはほとんど全て業務委託。その委託料総計が年間1476万円。1月平均123万円。

◎フロア・事務室などにはエアコンあるが、運動場にはエアコン無し、暖房のみ。
もし運動場も冷房しようとしたら設備改造に1億5000万円+電気代がかかる。運動場に冷房は必要ないと考える。

【戸田意見】秋田県ならこれでもいいかも知れないが、門真で造る場合は、「快適・爽やか
       ・安全に汗を流す」ためにの幅広い市民スポーツ施設としては、全館エアコンは
       必要と考える。この問題についてはまた別記。

◎使用時間は朝9時〜夜9時まで。それで特に不満は出ていない。「片づけも含めて夜9時まで」、と利用者に念押ししている。時間延長すると経費がかかる。

【戸田意見】普通の勤労市民がスポーツを満喫して、落ち着いてシャワーで汗を流していく
       ことをワンセットで考えるべきで、そうすれば9時退館強制は不適切。
       せめて9時半退館、できれば10時退館にすべき。

◎使用してみての反省としては、器具の出し入れや電球交換などで使い勝手の悪い面がいくつかあること。設計段階でもっと十分に検討すればよかった。 → なるほど。

◎更衣室・シャワー室を戸田独自に見せてもらいましたが、これだけの規模の施設にしては
手狭で不十分に感じました。まあ利用者は皆自宅に風呂のある人で、シャワー利用者が少ないのでしょうが、大会などの時はかなり不便そう。
 ロッカーはコインが返却される「実質無料方式」で、テニスラケットがぎりぎり入りそうなのはいいですが、十分に使いやすい大きさとは言えませんでした。(こういう方面は、戸田は注文
が厳しい。バイクで移動するし、冬場のコートなどのことも考えるから)

===================================

◆見学・説明と質疑が終わったのが3;30で、その後記念撮影などして3;45に出発。
 水沢市からの視察も重なり、むこうさんが慌ただしそうということもあり、こちらの「首脳陣」
  も 5時頃に確実に大館のホテルに着くことを考えていたのか、この施設だけだと双方これ
  くらいでネタ切れという面もあり、実質視察時間わずか1時間で第1日めは視察終了してし
  まいました。

◆移動時間のこともあるでしょうが、もっと総合的な話も聞かせてもらうとかも含めて最初から
 「視察学習時間は最低2時間程度」と決めて、宿舎までの移動時間までも「公務は5時まで」
 の範囲に固定せずにやるべきでしょう。