9/20文教委員会;学校給食民間委託反対請願について
質疑打ち切り強行のあとの「討論」

(長文に渡るため言葉の表記は一部簡略化しましたが、内容はテープ起こしにより忠実に再現しています。文責;戸田)


五味聖二委員長(緑風クラブ);

    (戸田、亀井淳議員の抗議発言の中で)

  次に本請願に対する討論を行ないます。      (11:25)


上杉嘉信議員(志政会);

 請願第2号に対して反対の討論を行ないます。昭和58年の臨時行政調査会第5次答申、「学校給食業務については、共同調理場方式への転換や民間委託等運営の合理的を積極的に推進し、人件費等コストを削減する」、としております。これより、臨時行政改革推進審議会からも、合理化の必要性が指摘されております。これらを受けて文部科学省は、昭和60年「学校給食業務の運営の合理化について」、各都道府県教育長宛てに発出しております。これは、「民間委託等の方法により、人件費等の経常経費の適正化をはかる必要がある」とのことであります。
 本市も平成9年3月に「門真市行財政改善大綱」が策定されて以降、教育委員会では種々の改善方策を検討し、その結果「平成14年度から給食調理業務の委託を段階的実施する」との結論に達したようです。調理業務の方法および内容を精査しまして、本請願には反対するものです

 まず、これまで市の給食調理員が行なっていた給食の調理業務を民間の調理員に移行しましても、調理する人が変わるだけで、今までどおり子供達は安心でおいしいものを食べることができ、今日まで継続してきた自校調理場方式も堅持されるとのこと。
 また、調理業務を民間に委託するとのことで、大きな差益が生ずることは大いに注目すべきものであります。この差益をもって、施設設備はもとより、食器の改善もできるとのことであり、全国的にも委託が進んでおり、本市においても計画を推進すべきと主張されます。
 また、業者選定においても、安全面衛生面につきましても、しっかりした業者を選定できると確認できたので、調理業務を委託することは何ら問題ではない、と判断するものであり、重ねてこの請願に対し反対するものであります。


亀井淳議員(共産党);

 まず初めに、ほとんどの質疑、各委員の質問を待つまでもなく、数の力において、質問を封殺するようなやり方が取られたことに対しては、まず始めに憤りを感じると同時に、市民の様々な願いに背を向ける、ただただ民間委託ありきという規定、こんなことが許されるものではないということ、まず初めに言うものであります。その上で、様々な点でまだまだ解明されていないところがあります。

 他市で民間委託になってから、子供たちが以前に比べ食べ残す量が増えたという事が頻発をする、残菜が多いからと調理を減らす、こんな事が行われています。味の点ではどうか、こういう心配はないのか、最初始めたと時やから仕方がないというようなことは、絶対に許せません。
 又、現在日報が学校給食の中で、栄養士さんが中心としてつけられているわけでありますが、先程の質問答弁の中で、こう言う点について、業務の日常点検の点で今のところ不明確である。又具体的に、学校、学級活動、教育の一環として、民営化になった場合、どのようにして行くのかも具体的でない
そして民間委託をすると安くなるといわれているが、先程の質疑の中であったように、何年先まで含めて考えているのか曖昧になっている。本当にその点について充分納得のできる答えができたかというと、はなはだ疑問な点が多数ありました。

 実際に八尾市では、業者が採算が合わず、年度途中で撤退をし、新たな委託された業者は、前の業者に比べると500万アップした等という例が、平成10年、12年にも生まれております。又先程から技術の問題では何ら問題はないと言われておりますが、実際には現場で働く民間のパートさん達の入れ替わりが本当に激しい、というようなことも多々指摘されているわけです。そして法的な問題においても、実際は人材派遣であるにもかかわらず、請負という名前で行なうというような事が許されるわけでもなく、他市においては様々な裁判までもが行われているのが実態であります
 私たちはこの様な法を曲げてまでも、法の精神を曲げてまでも、ただただ民間委託先にありき、の論議については、到底納得できるものではございません。私たちはこう言うやり方、許されるものでないと考えると同時に、この問題について、断固として市民の皆 さんと一緒にこれからも民間委託を止めていく、こういう立場で頑張る決意を述べさせていただきます。

 この調理室などの問題でも、どのような法的根拠をもって貸与するのか、調理室の財産区分は何か、厨房機器、備品は区分として物品になる場合どういうふうになるのか、こういうことも明らかではありませんでした。食中毒の問題が起こった時、例えばO-157が起こった場合などの時、責任はどこが負うのか、問題が起こった時の責任は本当にひどい物がある、そういったこういうことについて、やはりしっかりと答えていただきたかったにもかかわらず、何ら質問に対して答える時間も与えることなく、数の力でやることは許されることではありません。何か問題が発生したら、やはり自校方式に切り替えることも含めてやることが求められています。

 2つ目に、施設、設備食器などの改善については、食器やランチルームの改善について、現場では
涙ぐましい努力が行われています。古川橋小学校においては、地域で畳を貰って来て、牛乳の箱を台にして、職員の教員の皆様がランチクロスを、クロスの生地を何とか工面をしながら、ランチルームを
維持していますこれまでからのこういう涙ぐましい努力に応えて施設の改善求めるものであります
食器についてもこれまでから要求してきたように、磁器の食器を、少なくともランチルームに至急に配置することを求めるものであります。

 施設の老朽化、設備の不備等の問題の改善も次々と出されていますが、今も冷凍品や冷蔵品を施設が不充分なために、面に置かなければならないような時もあるような問題も発生しています。様々な問題解決をすることは、民間委託以前の問題です。民間委託をするならば、お金が出来るからするからするという問題ではなく、子供達の衛生安全を考えるのならば、速やかにやるべきことであると私は考えるのであります。切実な子供達の願い、門真市が数少ない全国に誇れる学校自営方式の手作り給食をこれからも充実させていただくように、心から願いまして、私の賛成討論を終わらせていただきます。


戸田議員(無所属);

 この請願に対して賛成の立場から討論します。そして最初に、まだまだ質問内容は様々にあるにもかかわらず、門真市の子供の30年40年先のことを考えなくちゃいけない、極めてこの重要な請願審議にあたって、赤の他人が勝手に「質問質疑は尽くされた」という判断を出して、寺前議員が提案され、平岡、青野、上杉議員がこれに賛成されて、多数決でそうされた。
そういうやり方を改めて欲しい。その上で賛成討論いたします。

 その請願について、まず今までの非常に限られた質疑答弁で打ち切られましたが、はっきりとしたことは、門真の子供たちにとって、今の学校給食の形態で何かマイナスがあるか、ということは一切ないということ。民間委託によって、門真の子供達にとって、何か大きなプラスがあるか、こういう事も特にございません。このことは一つはっきりしたと思います

 それから、コスト等々の計算においては、本当に工夫したコスト削減の様々なやり方に対して、何ら
検討されていない。単純な公務員と、単純な民間だけ、しかも値上げ等々の予想は全くせずに行っている
。これ自体が不誠実な、事務方の人がですね、方針決定していくに当たって、もっと色んな資料とか選択肢を示してやられていなければいけないはずだ、この様にまず思います。
 それから先程言われた、法律違反の問題で言うと、要するにこういうことですね。業務委託と言いながら、実際には器材も全部無料貸し出し、水光熱費も無料ですから、実際には人材派遣になってしまう、ということの法に抵触する部分が出る、ということなんです。行政が新たに物事を行なっていく時に、敢えてそういう疑い、ないしは、形勢がある、ということをあえてやる必要があるのか、という疑問がまず
一つあります。

 それからホント考えていただきたいのは、定年退職者の不補充によって順次やっていく、ということですが、今中学校がだんだんだんだん民間業者個別に契約、入札して、業者になっていく、だんだん小学校もそうなっていこうとしている。こうした今、100人規模(の調理員)でやってきた、積み重ねてきた門真の給食のノウハウ等々が、70人なり60人なり50人なりそういうふうに減っていって、しかも民間委託の業者、学校それぞれは、個々バラバラの業者の下に置かれていく
 こういうことを進んでいくということをちょっと想像すれば分かるわけでして、それは今まで積み重ねてきた門真の研究してきた良き給食、絶えざる前進ということに対しては、全くのマイナス、破壊にしかならない、何故敢えてこういう事をしてしまうのか、このことは考えを改めるべきであると、このことを声を大にして先ず言いたいと思います。

 それからトータルな問題としまして、そもそも学校給食を今の形態で行いつつ、より高度にしていく、調理員の技能や知識、経験等も豊富にして、あるいは業務を多様化していく、というような事を追求していくべきところを、単なる「行財政改革」という口当たりのいいことで、ちょっと目に見え易いところで民間委託ということをやるがために、かえって、部長課長から始め多くの人がものすごく労力、コストがかかって、そのために調べて、研究して、論議して、チェックして、そしてトラブルに処理して、組合と交渉して、宣伝して、膨大な実は手間と経費がかかっているし、これからも掛かっていくという事なんです。

 こういうことの無駄、コストの無駄、知恵の無駄、労力の無駄、これを全体で考えていった時に、どう考えても今の公務員直営方式を充実させていく、その中での経費削減を図っていく、という工夫をする方が賢いやり方であることはすぐに分かるはずであります。ですから、こういう民間委託の方は、極めて愚かな考えであると、そして今の門真の学校給食を後退させてしまう懸念があると思います。

 ですからその様にトータルに見ても、コスト計算等の問題に見ても、あるいは学校給食の意義から見ても、法的な疑問から見ても、そして実際の業務からしてもですね、文書で指示してどうやこうやという
ことは、やっぱりうまくいく訳がないのであって、あらゆる面からして私は、民間委託はストップすべし、
やめるべしということ心から思います
。そしてこの請願に対しては全面的に賛成をいたします。
以上答論を終わります。


五味聖二委員長(緑風クラブ);

 以上で討論を終了させていただきますこれより請願第2号を起立により採択いたしたいと思います
 本請願を採択することに賛成の諸君の起立を求めます。

(★戸田と亀井議員のみ起立)

 起立少数であります。よって請願第2号は不採択すべきものと決しました。
 以上をもって付託議案の審査は終了いたしました。       (11:41)

 次に所管事項に移ります。
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◎この後、戸田の所管事項質問2つと答弁があって(9月議会特集に別途記載)、12:06まで
 行なった後、平岡議員の所管事項質問を残して「暫時休憩して午後1時再開」が宣言された。

◎1時に再開されてすぐ、寺前議員が「暫時休憩の動議」を出し、戸田と「文教委副委員長」で
 ある亀井議員が「理由は何か!休憩動議に異議あり!」と抗議する中ですぐに多数決で「暫
 時休憩」に入って、2時に再開。
 「質疑打ち切り」の暴挙に対する戸田や亀井副委員長の当然の抗議発言に対して与党議員
 がイチャモンを付けて本末転倒にも陳謝や発言取り消しを求めるという、とんでもない動きが
 進められたのだった。

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(以下、本末転倒な攻撃;午後の部のバトル第1弾へと)