▽寺前副議長(緑風クラブ)が、9月29日本会議で読み上げたこの「提案説明」、ちょっと議会傍聴した人なら分かることだが、一生懸命メモやテープ録音したとしても、ここまで議事録とそっくりの記録を作るのは不可能に近いことである。議事録と「別紙1」の違いは、語尾の「である」と「であります」の違いだけで、他は全て一緒の記述。議事録原稿か読み上げ原稿を入手して、それを見てそのまま文書を作成して、語尾はわざと違えた、と考える方が合理的であろう。

▽読み上げ原稿を誰が作り、どう保管してきたのかは戸田には分からない。寺前副議長は自分から原稿を誰かに渡したことなどない、と言っており戸田もそれをそのまま信じている。こういう怪文書事件に関係するような人ではないとも思っている。たまたま読み上げたモノが使われただけであろう。

▽戸田が議会事務局にしつこいくらいに聞いて確かめたことは、9月議会の議事録は12月上旬に公刊されるまでは「部外秘」であって、何人にもこれを渡したりコピーさせたりすることは許されない、ということである。速記からの記録起こしをさせている会社との間で何度か原稿点検し、録音テープと聞き合わせたりして完成させて行くが、公刊されるまで「署名議員」による点検のためといえども、事務局内での閲覧が大原則で、コピーを取るとしても必要部分だけ事務局内で取らせて、点検作業が終わればコピーをその都度廃棄するほどの気の使いぶりである。(議会内容は速やかに公開すべし、という戸田の観点からすれば、大げさ過ぎるとは思うが・・・)

▽しかし、現実には「部外秘」段階の11月15日頃に刊行前の議事録原稿を入手して作成したとしか思えないような精密な記録が雑誌社に送りつけられているのだ。このミステリーを解くカギは?? 繰り返し言うが、議会傍聴してこれほど精密に発言を再現することはほぼ不可能である。また当日の傍聴者で録音テープや、ここまで再現できそうなほどのメモをとっていた人物は誰もいなかったこともほとんど間違いない。「もともとの発言原稿」か「議事録原稿」かどちらかの記録文書を見て真似るしか、これほど精密な再現はできないのである。

◎まあ、「議事録原稿」を流したのなら公的な文書管理の重大問題、「もともとの発言原稿」を流したのなら、常識的に考えて発言原稿を作成・検討したであろう4会派側から(同意を得るかどうかは別にして何らかの手段で)入手できる立場や環境にある人物、ということになる。

      < 左 怪文書として送られた物  右 議事録に載っている物 >