2/1付け「議会だより」の不当・非常識記載の撤回と謝罪を大本議長に要求する


   門真市議会議長 大本郁夫 殿
                                        2001年 1月31日
                                 門真市議会議員 戸田ひさよし


1: 貴職は長職にあるものとして、「かどま議会だより」(以下、単に「議会だより」と略する)の
  発行責任者であるが、既に議員各位や自治会長など配布担当者の下に届けられ、各戸配
  布作業が進行している本年2月1日付けのNO108号を昨日1月30日に見たところ、議員た
  る私の名誉と人権に関わる極めて不当・非常識な記載があることが判明したので、厳重に
  抗議するとともに、その撤回・回収と謝罪を強く求めるものである。

2; 問題の記述は、議会だより裏面右中下段にある以下の記述である。
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  家宅捜索を受けた市議は戸田久和議員 (*見出しの文字サイズはほぼ原文通り)

   昨年12月2日の新聞やテレビで日本赤軍重信房子容疑者の逮捕に関連し、警視庁公安
  部と大阪府警が「門真市議宅など捜索」との報道がされました。
  本市議会では、12月4日の議会運営委員会において、議長が遺憾の意を表明するとともに、
  同月20日の本会議において、家宅捜索を受けたのは戸田久和議員であることを確認し、再
  度遺憾の意を表明しました。
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3; この記述は、まさに昨年12月21日に私が議長に提出した「大本議長の不公正な発言規制
  に厳重抗議する」という文書で指摘したように、「捜索事件発生後約2ヶ月もたった時点で」、
  「事件当時の一部マスコミですら実名を出さなかったのに」、(地元大阪地区の一般紙で、見
  出しで「門真市議宅」と報じた読売新聞ですら私の氏名は出していない)、「当事者の事情説
  明もなしに」、「当時の捜索・報道が全て正しいかのように」、「公の刊行物の中で、捜索を受
  けた議員の実名を出して全戸配布する」、という前代未聞の公機関による人権侵害事件を発
  生させるものであり、かかる理路整然とした警告を受けているにも関わらず、貴職がこのよう
  な「議会だより」をあえて発行して公金を使って全世帯に配布しようとしているのは極めて悪
  質で不当・非常識な行為であると言わなければならない。

4; 真に「遺憾」なのは警察権力の不透明な捜索押収行為と、それに追随するだけの一部報
  道のあり方であり、その尻馬に乗って被捜索当事者を軽々に容疑者同然の扱いにしてしま
  う無思慮な態度である。私が捜索押収の不当性を訴えて準抗告を起こしたところ、押収物
  全てを捜査当局が早々に「自主返還」してきたという事実があり、一方で警察から何の事情
  聴取もないままで、私が「参考人」にすらなっていないことは貴職も十分承知のところである。
   しかるに、この「議会だより」は 「家宅捜索を受けた市議は戸田議員」、というエゲツない大
  見出しで、それらの事実を押し隠して「戸田宅が捜索された」という部分的事実のみを極大化
  することで、私を容疑関連者扱いするに等しいイメージ操作を行なっている。これは紙面構成
  を見れば明らかである。

5; また、ただでさえ紙面の少ない門真市議会の「議会だより」の中で、現物を見ればすぐ分か
  る通り、市民にもっと知らせるべき一般質問については質問内容も載せずに要旨記載のみ、
  肝心の答弁は概容さえ載せないで、かかる不当・非常識な記事をその横に無駄に大きいス
  ペースを取って載せることの異様さは明白であり、この点でも発行責任者の貴職には猛省を
  求めなければならない。

6; 以上のことから、私は貴職に次の点を求めるので誠実かつ速やかに実行されたい。

    @ 問題の「議会だよりNO108号」を直ちに回収し、問題記述部分の全面削除をして
       新たに訂正号を発行されたい。
    A 大本議長はかかる問題を発生させたことについて、戸田と市民に対して謝罪し、
      それを文書で公開・配布されたい。
    B 門真市ホームページの議会だより部分についても同様の措置を取られたい。
    C 問題解決のために私との協議に真摯に応じられたい。

                                                以上。