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■定期点検工事も素人が・放射能垂れ流しの海・内部被爆が一番怖い・洗脳教育、など
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 戸田 E-MAILWEB  - 11/3/14(月) 7:51 -
  
◎原発がどんなものか知ってほしい(全):平井憲夫  から。(続き)
   http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html

6:定期点検工事も素人が

 原発は1年くらい運転すると、必ず止めて検査をすることになっていて、定期検査、定検といっています。
 原子炉には70気圧とか、150気圧とかいうものすごい圧力がかけられていて、配管の中には水が、水といっても300℃もある熱湯ですが、水や水蒸気がすごい勢いで通っていますから、配管の厚さが半分くらいに薄くなってしまう所もあるのです。
 そういう配管とかバルブとかを、定検でどうしても取り替えなくてはならないのですが、この作業に必ず被曝が伴うわけです。

 原発は一回動かすと、中は放射能、放射線でいっぱいになりますから、その中で人間が放射線を浴びながら働いているのです。
 そういう現場へ行くのには、自分の服を全部脱いで、防護服に着替えて入ります。
 防護服というと、放射能から体を守る服のように聞こえますが、そうではないんですよ。
 放射線の量を計るアラームメーターは防護服の中のチョッキに付けているんですから。

 つまり、防護服は放射能を外に持ち出さないための単なる作業着です。作業している人を放射能から守るものではないのです。
 だから、作業が終わって外に出る時には、パンツー枚になって、被曝していないかどうか検査をするんです。
 体の表面に放射能がついている、いわゆる外部被曝ですと、シャワーで洗うと大体流せますから、放射能がゼロになるまで徹底的に洗ってから、やっと出られます。

 また、安全靴といって、備付けの靴に履き替えますが、この靴もサイズが自分の足にきちっと合うものはありませんから、大事な働く足元がちゃんと定まりません。
 それに放射能を吸わないように全面マスクを付けたりします。
 そういうかっこうで現場に入り、放射能の心配をしながら働くわけですから、実際、原発の中ではいい仕事は絶対に出来ません。普通の職場とはまったく違うのです。

 そういう仕事をする人が95%以上まるっきりの素人です。お百姓や漁師の人が自分の仕事が暇な冬場などにやります。言葉は悪いのですが、いわゆる出稼ぎの人です。
 そういう経験のない人が、怖さを全く知らないで作業をするわけです。

 例えば、ボルトをネジで締める作業をするとき、「対角線に締めなさい、締めないと漏れるよ」と教えますが、作業する現場は放射線管理区域ですから、放射能がいっぱいあって最悪な所です。
 作業現場に入る時はアラームメーターをつけて入りますが、現場は場所によって放射線の量が違いますから、作業の出来る時間が違います。分刻みです。

 現場に入る前にその日の作業と時間、時間というのは、その日に浴びてよい放射能の量で時間が決まるわけですが、その現場が20分間作業ができる所だとすると、20分経つとアラ−ムメーターが鳴るようにしてある。
 だから、「アラームメーターが鳴ったら現場から出なさいよ」と指示します。
 でも現場には時計がありません。時計を持って入ると、時計が放射能で汚染されますから腹時計です。そうやって、現場に行きます。

 そこでは、ボルトをネジで締めながら、もう10分は過ぎたかな、15分は過ぎたかなと、頭はそっちの方にばかり行きます。アラームメーターが鳴るのが怖いですから。
 アラームメーターというのはビーッととんでもない音がしますので、初めての人はその音が鳴ると、顔から血の気が引くくらい怖いものです。
 これは経験した者でないと分かりません。
 ビーッと鳴ると、レントゲンなら何十枚もいっぺんに写したくらいの放射線の量に当たります。
 ですからネジを対角線に締めなさいと言っても、言われた通りには出来なくて、ただ締めればいいと、どうしてもいい加滅になってしまうのです。すると、どうなりますか。

7:放射能垂れ流しの海

 冬に定検工事をすることが多いのですが、定検が終わると、海に放射能を含んだ水が何十トンも流れてしまうのです。
 はっきり言って、今、日本列島で取れる魚で、安心して食べられる魚はほとんどありません。日本の海が放射能で汚染されてしまっているのです。

 海に放射能で汚れた水をたれ流すのは、定検の時だけではありません。
 原発はすごい熱を出すので、日本では海水で冷やして、その水を海に捨てていますが、これが放射能を含んだ温排水で、一分間に何十トンにもなります。

 原発の事故があっても、県などがあわてて安全宣言を出しますし、電力会社はそれ以上に隠そうとします。
 それに、国民もほとんど無関心ですから、日本の海は汚れっぱなしです。

 防護服には放射性物質がいっぱいついていますから、それを最初は水洗いして、全部海に流しています。排水口で放射線の量を計ると、すごい量です。
 こういう所で魚の養殖をしています。安全な食べ物を求めている人たちは、こういうことも知って、原発にもっと関心をもって欲しいものです。
 このままでは、放射能に汚染されていないものを選べなくなると思いますよ。

 数年前の石川県の志賀原発の差止め裁判の報告会で、八十歳近い行商をしているおばあさんが、こんな話をしました。
 「私はいままで原発のことを知らなかった。今日、昆布とわかめをお得意さんに持っていったら、そこの若奥さんに「悪いけどもう買えないよ、今日で終わりね、志賀原発が運転に入ったから」って言われた。
 原発のことは何も分からないけど、初めて実感として原発のことが分かった。どうしたらいいのか」って途方にくれていました。
 みなさんの知らないところで、日本の海が放射能で汚染され続けています。

8:内部被爆が一番怖い

 原発の建屋の中は、全部の物が放射性物質に変わってきます。
 物がすべて放射性物質になって、放射線を出すようになるのです。どんなに厚い鉄でも放射線が突き抜けるからです。
 体の外から浴びる外部被曝も怖いですが、一番怖いのは内部被曝です。

 ホコリ、どこにでもあるチリとかホコリ。原発の中ではこのホコリが放射能をあびて放射性物質となって飛んでいます。
 この放射能をおびたホコリが口や鼻から入ると、それが内部被曝になります。
 原発の作業では片付けや掃除で一番内部被曝をしますが、この体の中から放射線を浴びる内部被曝の方が外部被曝よりもずっと危険なのです。
 体の中から直接放射線を浴びるわけですから。

 体の中に入った放射能は、通常は、三日くらいで汗や小便と一緒に出てしまいますが、三日なら三日、放射能を体の中に置いたままになります。
 また、体から出るといっても、人間が勝手に決めた基準ですから、決してゼロにはなりません。これが非常に怖いのです。
 どんなに微量でも、体の中に蓄積されていきますから。

 原発を見学した人なら分かると思いますが、一般の人が見学できるところは、とてもきれいにしてあって、職員も「きれいでしょう」と自慢そうに言っていますが、それは当たり前なのです。きれいにしておかないと放射能のホコリが飛んで危険ですから。

 私はその内部被曝を百回以上もして、癌になってしまいました。癌の宣告を受けたとき、本当に死ぬのが怖くて怖くてどうしようかと考えました。
 でも、私の母が何時も言っていたのですが、「死ぬより大きいことはないよ」と。じゃ死ぬ前になにかやろうと。
 原発のことで、私が知っていることをすべて明るみに出そうと思ったのです。

9:普通の職場環境とは全く違う

 放射能というのは蓄積します。いくら徴量でも十年なら十年分が蓄積します。これが怖いのです。
 日本の放射線管理というのは、年間50ミリシーベルトを守ればいい、それを越えなければいいという姿勢です。

 例えば、定検工事ですと三ケ月くらいかかりますから、それで割ると一日分が出ます。でも、放射線量が高いところですと、一日に五分から七分間しか作業が出来ないところもあります。
 しかし、それでは全く仕事になりませんから、三日分とか、一週間分をいっぺんに浴びせながら作業をさせるのです。
 これは絶対にやってはいけない方法ですが、そうやって10分間なり20分間なりの作業ができるのです。そんなことをすると白血病とかガンになると知ってくれていると、まだいいのですが……。電力会社はこういうことを一切教えません。

 稼動中の原発で、機械に付いている大きなネジが一本緩んだことがありました。
 動いている原発は放射能の量が物凄いですから、その一本のネジを締めるのに働く人三十人を用意しました。
 一列に並んで、ヨーイドンで七メートルくらい先にあるネジまで走って行きます。
 行って、一、二、三と数えるくらいで、もうアラームメーターがビーッと鳴る。
 中には走って行って、ネジを締めるスパナはどこにあるんだ?といったら、もう終わりの人もいる。
 ネジをたった一山、二山、三山締めるだけで百六十人分、金額で四百万円くらいかかりました。

 なぜ、原発を止めて修理しないのかと疑問に思われるかもしれませんが、原発を一日止めると、何億円もの損になりますから、電力会社は出来るだけ止めないのです。
 放射能というのは非常に危険なものですが、企業というものは、人の命よりもお金なのです。

9:「絶対安全」だと五時間の洗脳教育

 原発など、放射能のある職場で働く人を放射線従事者といいます。
 日本の放射線従事者は今までに約二七万人ですが、そのほとんどが原発作業者です。
 今も九万人くらいの人が原発で働いています。
 その人たちが年一回行われる原発の定検工事などを、毎日、毎日、被曝しながら支えているのです。

 原発で初めて働く作業者に対し、放射線管理教育を約五時間かけて行います。
 この教育の最大の目的は、不安の解消のためです。原発が危険だとは一切教えません。 国の被曝線量で管理しているので、絶対大丈夫なので安心して働きなさい、世間で原発反対の人たちが、放射能でガンや白血病に冒されると言っているが、あれは“マッカナ、オオウソ”である、国が決めたことを守っていれば絶対に大丈夫だと、五時間かけて洗脳します。  

 こういう「原発安全」の洗脳を、電力会社は地域の人にも行っています。有名人を呼んで講演会を開いたり、文化サークルで料理教室をしたり、カラー印刷の立派なチラシを新聞折り込みしたりして。
 だから、事故があって、ちょっと不安に思ったとしても、そういう安全宣伝にすぐに洗脳されてしまって、「原発がなくなったら、電気がなくなって困る」と思い込むようになるのです。

 私自身が二〇年近く、現場の責任者として、働く人にオウムの麻原以上のマインド・コントロール、「洗脳教育」をやって来ました。何人殺したかわかりません。
 みなさんから現場で働く人は不安に思っていないのかとよく聞かれますが、放射能の危険や被曝のことは一切知らされていませんから、不安だとは大半の人は思っていません。
 体の具合が悪くなっても、それが原発のせいだとは全然考えもしないのです。

 作業者全員が毎日被曝をする。それをいかに本人や外部に知られないように処理するかが責任者の仕事です。
 本人や外部に被曝の問題が漏れるようでは、現場責任者は失格なのです。
 これが原発の現場です。

 私はこのような仕事を長くやっていて、毎日がいたたまれない日も多く、夜は酒の力をかり、酒量が日毎に増していきました。
そうした自分自身に、問いかけることも多くなっていました。一体なんのために、誰のために、このようなウソの毎日を過ごさねばならないのかと。
 気がついたら、二〇年の原発労働で、私の体も被曝でぼろぼろになっていました。

10:だれが助けるのか

 また、東京電力の福島原発で現場作業員がグラインダーで額(ひたい)を切って、大怪我をしたことがありました。血が吹き出ていて、一刻を争う大怪我でしたから、直ぐに救急車を呼んで運び出しました。
 ところが、その怪我人は放射能まみれだったのです。でも、電力会社もあわてていたので、防護服を脱がせたり、体を洗ったりする除洗をしなかった。

 救急隊員にも放射能汚染の知識が全くなかったので、その怪我人は放射能の除洗をしないままに、病院に運ばれてしまったんです。
 だから、その怪我人を触った救急隊員が汚染される、救急車も汚染される、医者も看護婦さんも、その看護婦さんが触った他の患者さんも汚染される、その患者さんが外へ出て、また汚染が広がるというふうに、町中がパニックになるほどの大変な事態になってしまいました。
 みんなが大怪我をして出血のひどい人を何とか助けたいと思って必死だっただけで、放射能は全く見えませんから、その人が放射能で汚染されていることなんか、だれも気が付かなかったんですよ。

 一人でもこんなに大変なんです。
 それが仮に大事故が起きて大勢の住民が放射能で汚染された時、一体どうなるのでしょうか。
 想像できますか。人ごとではないのです。この国の人、みんなの問題です。

引用なし
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20年間原発施工した平井さんの「原発がどんなものか知ってほしい」全文を順次紹介! 戸田 11/3/14(月) 7:36
■定期点検工事も素人が・放射能垂れ流しの海・内部被爆が一番怖い・洗脳教育、など 戸田 11/3/14(月) 7:51
▲びっくりするような大事故・核兵器との関係・日本には途中でやめる勇気がない、など 戸田 11/3/14(月) 8:04
●廃炉も解体も出来ない原発・どうしようもない放射性廃棄物・被曝と差別、など 戸田 11/3/14(月) 8:31
◇原発がある限り、安心できない(完) 戸田 11/3/14(月) 8:37
原発がどんなものか知ってほしい全文を改めて読みました。 ゆうすけ 11/7/7(木) 2:03
よしッ!玄海町長、「原発再稼働了承を撤回」 ゆうすけ 11/7/7(木) 22:52

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