平成17年11月24日

守口市教育長  豊田 修 様

学童保育廃止反対保護者の会
代表  工藤 史子

守口市の放課後児童健全育成事業についての
公  開  質  問  状  

 晩秋の候、教育長におかれましては、日々留守家庭児童会事業の向上のために、 日夜ご精励のことと拝察いたします。
 さて、11月21日、22日に開催されました教育委員会による保護者説明会に つきまして、内容はあまりにもひどいものであり、大変問題を残すものとなりました。
保護者からの質問には、的はずれな回答であり、現場の実情の把握が全く なされていない、日々の職務怠慢をさらしたものでした。
新たな事業の概要とは単なる枠組みを決めたにすぎず、準備不足を露呈 するものでした。  
 あと四ヶ月というわずかな時間しか残されていないのに、実現に向けての 詳細は何一つ具体的に明らかにされませんでした。
 「よりよいもの」、「安心安全」と何度も口にするもの、保護者の質問には充分な回答を 出来ず、保護者にはどのような形で実際保育が進められていくのか全く絵がえがけません?
 保護者のニーズを無視し、今までの放課後児童健全育成事業から保育内容は大幅に レベルがさがり、子供たちが犠牲になるリスクが高まることは否めないと確信しました。
厚労省に今回の守口市の一元化へ向けた留守家庭児童会条令廃止について 相談したところ、説明会では、次の三点を確認することをアドバイスいただき、 該当すれば行政が行なう事業として問題があると言及されました。

・目的が、効率化や金銭的な内容であること
・保護者のニーズが一元化にないこと
・事業内容のレベルが低下すること

内容はすべて該当すると認識できました。

  公務ご多忙中大変恐縮でございますが、下記の通りご質問申し上げますので、 ご回答いただきますようお願いいたします。
なお、誠に勝手ではございますが12月1日までに末尾記載の連絡先宛に 本書面をご郵送賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

1  最高責任者である豊田教育長が、このような重大な案件であるにもかかわらず、 市民への説明会にご出席されないのはなぜですか?理由をお答え下さい。
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2  学童廃止に対して市民から提出された署名・要望書などの詳細 (どこから・誰宛に・何通)を明らかにしてください。
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3  十一月二十一日時点で、四月からの事は何も決まっていない。 混乱は明らかなのになぜ四月からするのか?
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4  より内容の充実・財政効果があがるような事業とするため、十分な話し合い期間を設け、 懇話会や策定委員会などの設置を求めました。いつ設置いただけるか期日をお答え下さい。
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5  新たな事業が準備不足・内容の検討不足のまま四月から実施され、運営主体も 実行委員会による地域への丸投げは、責任の所在が不明確であるとご指摘いたします。
今後の緊急重大事態に備え、危機管理体制の整備は不可欠であると考えますが、 そのような事態の対処方法について、指導マニュアルなど含めご提示ください。
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6 新たな事業の運営に対する保護者の意見はどこが受付け、意見や要望を 汲み上げるシステムをどうするのか、組織・命令系統図をご提示ください。
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7 新たな事業の実行委員会の構成メンバーに、指導員パートナーおよび保護者が入って いなのは、なぜですか?
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8  なぜニーズの高い学童の保育内容のレベルを下げ、 ニーズの低いわいわいの事業内容に一元化するのか理由をお答え下さい。
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9  新たな事業について、異年齢間の交流を揚げておられるが、 交流できるほどの利用実態があるのですか?
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10  全わいわいの学年別の一日平均の利用者数/利用率を提示してください。
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11 指導員パートナーの身分保障が2年間に限定されているのはなぜですか?
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12  元教職員の天下り先というのは、今の世論の賛同はえられないかと存じますが、 主任パートナーを広く一般公募できない理由は何ですか?
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13  わいわいの主任パートナーの交通費支給額について、一ヶ月¥20,000.− は経費の運用として見直しの必要性を感じますが、 経費削減にも効果の見られる、人員配置を考えていただけないですか。
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14 現在の留守家庭児童会では、台風などによる閉会日でも、不審者対応による 緊急集団下校時も、指導員は教室で待機し保護者と連絡がとれてから帰す という責任を果たして頂いています。
 児童の安全・安心を守ると明言されるのであれば、 新たな事業でも児童の引渡し責任について確立した方針で、運営していただける ことをお約束いただけましたが、さらに書面にて明言願います。
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15 現在の留守家庭児童会に登録している児童は、生活の場として通っています。 単なる居場所では、健康管理、安全確保、情緒の安定、遊びの活動への意欲と態度の形成 はなされません。 保育のよりよい内容について、一日の流れ・年間のカリキュラムをご提示下さい。

16  わいわいの子供と、保育にかける1年〜3年生の児童をどのように区別されるのですか?
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17  異年齢間の交流を広げるとの目的についてお伺いします、行動範囲・運動量 遊び方・体格などの違いによるトラブルを懸念し、リスク管理・運営方法・指導マニュアル などを提示してください。
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18  下記10項目の継続ができるのか、一問一答で実施する/実施しないでお答えください。
(  )  1 専門性の高い指導員の確保と継続的な雇用
(  )  2 担任制の実施40人以下/1クラス
(  )  3 健康管理(おやつ.水分補給)
(  )  4 怪我及び体調の悪い時の適切な処置と必要な場合の受診
(  )  5 緊急・天候による集団・一斉下校時の開設と保護者への連絡、 責任を持った児童の保護者への引き渡し
(  )  6 年間を通した保育計画に基づいた保育(生活リズム)であること
(  )  7 保育計画の中に、年間行事、年間を通した技術の習得、地域貢献などのプログラムを 組み込まれる事
(  )  8 学校・地域との連携を図り、積極的な校外保育をおこなうこと
(  )  9 年間最低2回、児童の成長を確認する懇談会の実施
(  ) 10 連絡帳による児童一人一人に応じたきめこまやかな家庭環境・性格・特性の 把握と指導を行う事

19  財政効果を目的にあげておられる根拠を明らかにしてください。 労使交渉で、約六千万円削減が見込めても、保育料収入が約六千万円減収したのでは、 財政効果はプラスマイナス0、施設整備(教室工事・クーラー設置等)に莫大な費用が必要だと 見受けられますが、財政効果といわれる根拠をご提示下さい。
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20  新たな事業の保育料無料にすることによる、費用補てんはどこから捻出されるのですか?
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21  来年度の補助金の見込み額はいくらですか?また、その根拠をご提示下さい。
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22  留守家庭児童会・わいわい活動 両事業が新たな事業でどこがどう変わるのか、対比表をもって 内容を明らかにしてください。*別紙参照
取り急ぎ、期日までには現在決定されている範囲でお答えいただき、 引き続き内容決定するまで追跡記入を要望します。 取り急ぎ別紙の対比表の完成が、いつになる見込みか期日をお答え下さい。
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23  新たな事業の運営委員会(実行委員会)の機能と構成員の詳細(人数の内訳)
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24  主任パートナー,地域パートナー,指導員パートナー.障害児加配パートナーの 募集方法と決定方法を、学校毎に異なる場合は学校毎にご提示ください。
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25  新たな事業を現在検討されている状況について明らかにしてください。 いつ・だれが・どこで・何回話し合いの場をもたれたのか、 また、質疑応答がわかるものをご提示
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26  新たな事業に関する説明会の実施状況について明らかにしてください。 いつ・だれが・だれに・どこで・どんな説明会を行ったのか、また質疑応答のわかるものを ご提示下さい。

27  新たな事業に関する情報収集として行った視察について明らかにしてください。 いつ・だれが・どこに・所要時間・報告内容についてわかるものをご提示ください。
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28  今後、新たな事業の実現に向けての実施計画をご提示ください。
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29 市民の声、要望書などからニーズのわかるものすべて明らかにしてください。
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30  11月18日にご回答いただきました、質問状に関してご質問いたします。  「一元化後の事業は留守家庭児童会の機能を継承するとともに、全児童が遊び等を通して 異年齢交流の場として自主的に活動が行え、児童の創造性・自主性・協調性を育み。 安心して過ごせる事業と考えている」とありますが、別質問状の回答に 『わいわい活動事業と一元化する場合、現行の留守家庭児童会と同様の生活の場を 確保されるお考えですか?』には 「新しい事業の中で、子供の居場所を確保し・・・」という表現となっており、 生活の場の確保は明記されておりませんが、これでは継承するというには不十分 であると考えます。生活の場が確保されるのか明確な回答をお願いします。
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31  『良質な保育サービスのニーズに応えられない場合どう対処されるお考えですか』に対し、 「市民のニーズに応えるよう努力する」との回答と 『保育料を徴収しないことの理由』に対し 「一元化することにより市の財政効果があがる」ことは相反するように感じますが、 両立は可能ですか?
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32  上記の質問に具体例をあげ、さらにお伺いします。  4月から実施される新たな事業では、現留守児用の部屋とわいわいの部屋に 使用施設・設備の不平等があります(クーラーのあるなし)がどう改善されるのですか? 今後の改善スケジュールをお聞かせください。
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33  新たな事業の開設時間について、延長の要望が保護者から多数出ていましたが、 どのように検討されていますか?
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34  保育の必要な児童の生活の場の確保に対する要望として、登録の子と、遊びに来る子の 部屋を分けて欲しいとの声がありましたが、どのようにご検討されていますか?
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35  新たな事業の説明会の日程設定に対し、保護者から不満の声があがり 追加説明会を要望されていましたが、実施日時をご提示ください。
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36 一日の利用者数がわかりにくい事業であるが、当日のスタッフの追加対応など 実情に応じて行われるとのご回答でしたが、現実的にどのように対応されるのか 明確にしてください。
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37  学校間格差がないよう、教育委員会として研修会を行いカリキュラムもつくるとの ご回答でしたが、いつ研修会をされるのか今後の予定を明確にして下さい。
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最後に、説明会について
 保護者から、「こんな説明会無効だ!」「続きはいつするのだ!」「子供の命がかかってるんだ!」 「子供を実験台にするのか!」「何一つ回答をもらってない!」 「いままでに提出された誓願署名をどう認識しているのか!」 とすさまじい雰囲気のなか、中断としかいいようのないおわり方をしました。
請願署名など、明らかに市民から学童保育存続・留守家庭児童会条例廃止反対のニーズが あるのですから、 保護者および反対の市民の納得が得られるまで、条例廃止の議案の上程及び、 一元化事業の実施を延期することを要望します。
  なお、現時点でご提示いただけないものやご回答いただけないものにつきましては、 回答いただける期日をご記入ください。

最後にご回答になった月日とご署名をお願いいたします。

(    )月(    )日                   ご署名(                   )
ありがとうございました。

連絡先(宛先) 学童保育廃止反対保護者の会
    代表   工藤 史子
570-0015 守口市梶町○○
       TEL/FAX:○○