〜懲罰動議に対する 「戸田の弁明」〜 2001年3月21日 総務水道常任委


戸田であります。 「一身上の弁明」を以下、行なっていきます。
私に対して提出されておる、懲罰動議について「1から10まで不当である」ということをきちんと立証して、私の「弁明」を行っていきたいと思います。

 まず、議会での質問の言い方、あるいはその内容について、これを懲罰の対象とするということ自体がはなはだ不当である、ということ。とりわけ、行政・理事者側の行為に対する一般質問における議員の追求、言論について、これを懲罰の対象とすることは、まさに議会の行政チェック能力の自己破壊であって、あたかも議会の多数派が行政をかばうような、そして議員としては「行政にキツイことを言ったら懲罰を受けてしまう」、こういう威迫をもたらすものであって、およそ懲罰の制度になじまないものであると、こうまず前提的に言っておかなければなりません。
 議員の懲罰ということは、よほどの非行、犯罪等に対して適用されるものであって、門真市議会のように、なんでもかんでも懲罰、そういうことを言って議員の言論、活動を封ずる、威迫する、ということについては、厳に改められなければならないと思います。

 次に、その懲罰の内容とされていることについて。市の部長、課長らの行政上の行為に対して、私が「職務怠慢」である等々を述べたことをもって「誹謗中傷」と言っておりますが、みなさん「誹謗中傷」とはどういう意味なのか? 事実でないことをあたかも事実であるかに言って誰かを攻撃する、もしくは、その根拠となるものをいっさい上げずに、決めつけ的に誰かを攻撃する、こういうことをもっ て「誹謗中傷」というのであります。この問題になっている、部長、課長の場合はどうであるのか?

 私は自分が調べた事実、情報公開制度によって求めた事実、これによって判明したこ とによって「職務怠慢」である、という私の意見を述べて、市当局を追求したのであります。では、私が述べたこと、つまりこの部長、課長らが待機児童解消計画を国に提出し、それによれば「昨年の4月1日段階は待機児童7人」であったにも関わらず、150数人の待機児童を出したのみならず、これを十分に1〜2ヶ月前に予見できておったのに、何ら対策を講じず、4月以降も全く対策を講じなかったことが、彼ら自身の答弁からも、文書請求による結果からも、明々白々であります。

 また、この昨年の待機児童解消の一環として「幼稚園預かり保育において35人解消 する」というものが、結果としてたった7人しかその救済対象にならなかったことも明らかになりました。この幼稚園における預かり保育については、そのようなことを行っているということを広報すらせず、窓口で知らせようとはせず、いったいその当該幼稚園で、現状どうなっているかの把握すら全くしなかった、と。私にアドバイスされて初めて、10月になってやっとそのことを把握して問い合わせをした次第であります。
 いったいこれが「職務怠慢」でなくて何なのか? ないしは私がこのことをもって「職務怠慢」ということのどこがおかしいのか? どこが「誹謗中傷」であるのか? 事実を上げて、人に対して「誹謗中傷」と決めつけるのであれば、それこそきちんと述べてもらわなければなりません。

 また「待機児童解消計画の見直し等をしません」、「しなくてもいけます」、「定員弾力化でやります」と答えておきながら、その実、4月以降一度たりとも「定員弾力化」の要望、要請をしていない、口頭ですらしていない、文書でもしていない。こういうことについて「職務怠慢である」と判断するのは当然ではありませんか。これを、いったいどこがおかしいのか、論拠を上げて、まず説得、説明していただきたい。

 また、「情報隠ぺい」ということでいえば、よその市で電話一本で教えてもらえるよう なことすら、当該市の議員がわざわざ質問しておるにも関わらず、「この4月から各保育園、何人受け入れる予定ですか?」とか「待機児童、現在何人ですか?」とか、そういう初歩の初歩的な行政情報すら、あえて隠ぺいしておった、言わなかった、これが「情報隠ぺい」でなくて何なのか? これを「誹謗中傷」と言うのならば、言う側がなぜこれが「誹謗中傷」にあたるのかを、説明してもらわなければなりません。まさに「根拠を上げずに他人を攻撃する」、このこと自体が「誹謗中傷」であると言わなければなりません。

 次に、「議会だより」の問題に関して。私の自宅に対する、不当家宅捜索の問題について、翌日すぐに抗議文を出し、議長にも提出しました。議長もまた、12月議会途中の議会運営委員会において「事の推移を見守る」、「見て注目する」という趣旨の発言をしておりました。では、私が準抗告を出したこと、及び警察が自主的に押収物を全て返してきて、準抗告裁判が成り立たなくなるようにしたこと、等が「その後の事実の経過」の中にあたらないのか?

 まさに、こういうことを総合的に判断して、考えるべきであるにも関わらず、まずは私の抗議文について、そして議長あての文書について「受け取り拒否」をした。その後、様々な動きについて周知の事実であるにも関わらず、あの12月20日の議会においては、それらのことをあえて「発言禁止」させて、「家宅捜索が戸田であったか否かだけ答えよ」という、意図的な切り縮めた発言命令を行った。このことが、まともな議会として、事実をちゃんとふまえた上で判断する、ということになっておるのかどうなのか。誰が考えても、そうでないことは明らかであります。

 しかも、私が20日の議会の翌日に「議会だより」で、これが悪用される、ということを危惧して出した警告文書のまさにその通りに、私が思っていた以上にひどい形で、大きな見出しをわざわざ私に対してつけて、無料で全戸配布する、という人権侵害を起こした。このことに対して、いったい議会としてどう思っているのか?議会がやっていること自体が、議会の権威の失墜行為であるのに他ならない、と思わざるをえません。
 しかも、こういうことに関連して、市のホームページがあるのであり、市の答弁は「議会だよりをそのまま載せているから問題ないです」という答弁であったわけですけれども、事の原因を作ったその基本的な事実について、述べて質問したことについて、これを「誹謗中傷」である等の言いがかりをつけて、懲罰の対象にすると言うことは、2重3重に許し難いことであると思います。懲罰動議を提出したみなさんは、まずその内容について、とくと反省していただかなければなりません。

 そしてまた、懲罰の今回の手続きについてであります。100歩ゆずって、部長、課長の実名を上げての議会質問は「ちょっといきすぎである」と、もし思われるのであれば、その旨、発言削除、訂正等の申し入れ、注意があればいいわけでありますが、ところがそういうことはいっさいなかった。まさに、共産党という、確たる会派すら排除して、それ以外の4会派で、議会の進行を私ごとするかと同様に、長時間の「暫時休けい」を図って、そこで懲罰動議コネ上げ てきました。これは、まともに議会の運営を改善しようという姿勢とは全く逆に、ことさらに、戸田、私を懲罰におとし込めよう、という悪しき意図の下で筋書き通りにやったものである、と誰しも思わざるをえません。
 この懲罰にいたる手続き、当日の不明朗な「暫時休けい」、そういう中で出され、いっさい私に対する働きかけも調査もなく、練り上げられた懲罰動議である、ということ。こういう点においても、全く不当なものであると思います。

 そろそろ最後に入りますけれども、まさに今、門真市議会は、日本の地方議会の歴史始まって以来の「懲罰連続議会」として、歴史に名をとどめる、悪しき歴史に名をとどめる所に踏みこんでおります。いつまで、このような愚かなことを続けていくのか。キチンと反省していただかなければなりません。みなさんの名前が歴史に残る、このような形で残ることを私は議会人のひとりとして、決して良いとは思っておりません。みなさんの反省を求め、私の「弁明」とさせていただきます。  以上です。