12/16文教常任委員会:戸田の所管事項質問&答弁の原稿 14/12/28UP

3:「5次総」改定案の「校区再編」記述と北巣本小題について

<3:「5次総」改定案で「小中一貫教育をより効果的に進めるために、児童生徒数の減少を視野に入れた学校区の再編も必要になっています」と書いた役人独走問題について>

 先頃公表され、「審議会」にかけられた「第5次総合計画(改定版・案)」の中に、「小中一貫教育をより効果的に進めるために、児童生徒数の減少を視野に入れた学校区の再編も必要になっています」との記述があった。

 11/19の審査会で亀井議員が、これは不当だと問題にしたが、市側は撤回せず、そのままで審議会の多数決で採択されてしまった。 (その後パブコメに回されていく。現在進行中)この問題について質問する。

Q1:この「改定記述」は教育委員会事務局で作成されて、市長部局に出されたもの   
がそのまま通ったもののはずだが、この「改定記述」を起案したのは誰と誰か? どの部署か?起案したのはいつか?

A1:改定記述につきましては、学校教育部長、学校教育部次長、学校教育部総括参事、教育総務課長、学校教育課長で検討いたしました。起案部署は、教育総務課で26年7月3日に起案しております。

Q2:この「改定記述」を教育委員会として決済したのはいつか?
どの機関で決済をしたのか?
A2:26年7月3日に学校教育部長決裁をしております。
Q2−2:「教育委員会議」でも決済したのか?
A2−2:教育委員会議では、決裁しておりません。
Q3:「校区編成変え」で「14小学・6中学体制」に収まり、これで「校区編成変え」(統廃合)は停止したはずだ。
A3:門真市学校適正配置審議会第3次答申に基づく門真市学校適正配置事業実施方針のうち、第4中学校区の再編、及び第5中学校の再編に係る部分につきましては、答申後の状況が変化したことから削除することといたしましたが、その他の部分につきましては引き続き、学校適正配置事業を実施する方針に変わりはなく、学校の適正配置についての第3次答申で示された基本的な考え方はかわっておりません。
Q3−1:議員に対して「今後さらなる統廃合が必要になる」とは、教委は一言も言っていないはずだが、違うか?!
A3−1:門真市適正配置審議会第3次答申と学校適正配置事業実施方針の策定時には議員各位にご説明させていただき、その後の変更の際にも、お知らせしております。
Q3−2:議員からも市民からも、「今後さらなる統廃合が必要だ」という要望や意見は全く出ていないはずだが、違うか?! 
A3−2:そういう要望や意見は出ておりません。
Q4:起案・決済に際して、「今後人口が減っていく」こと、および「児童生徒数が減っていく」事の具体的予測数字は、どういうものとして考えたのか?具体の事を何も検討していないのではないか?!
A4:今後、数年間の児童生徒数につきましては、各学校の学級数に応じて配置される教職員数が決定されることから、より正確を期するために、年齢毎の児童生徒数の推移から算出したデータを基に検討しております。
Q5:「学校を減らす必要がある」ような児童生徒数の減少とは、門真市のような「緩やかな減少傾向」の場合は、全市内の総合的な減少ではなくて、特定の小学校校区・中学校校区での減少を想定する必要があるはずだが、そのような「特定の校区で、小学校や中学校の数を減らさねばならないような事態」の想定などは、全然していないはずだが、違うか?!「具体的な想定をしてみた」と言うのであれば、その証拠を示せ。
A5:門真市学校適正配置審議会で示された適正規模を下回る学校は、25年度でも3校あり、推計に従えば今後5年間に5校に増加するものと見込まれております。
Q6:「5次総改定の検討」に際しては、(市の種々の努力もあって)「人口の減少は計画作成当初よりも緩やかになった」と判断したはずだが、どうか?具体的な数字で示せ。
A6:22年度計画策定時の人口推計では、31年度の人口を120,975人と推計しておりましたが、26年度の直近の推計では、125,000人となっており、議員ご指摘のとおり当初の計画策定時よりも緩やかになっております。
Q7:今の門真市での「絶対的な重要課題」のひとつが、「子育て世帯の定着や流入」であるはずだが、違うか?
A7:議員ご指摘のとおりであると認識しております。
Q7ー2:こうした「絶対的な重要課題」は、どの部署であっても「全庁的な視野と観点を持って」常に念頭に置いて考えておかなければいけないはずだが、違うか?
A7−2:議員ご指摘のとおりであります。
Q7−3:教育委員会は「子育て世帯の定着や流入を図る事」や、「門真市に魅力を作る事によって人口減少を出来るだけくい止める事」に無関心でいいのか?
A7−3:教育委員会といたしましても、市政の重点施策の一つである教育の向上により、市民にとって魅力的な自律発展都市門真市を建設すべく、学校耐震化や給食棟の建替え等をはじめとする学校環境の整備と学力向上等の施策に全力で取り組んでおります。
Q8:「小中一貫教育の推進」と「小中学校の数を減らすこと」とは、ほとんど何の関係もないはずだが、どうか?
A8:学力向上等本市の教育課題の解決に向けては、小中一貫教育の推進が有効な施策の一つと考えており、今後、国の小中一貫教育校に関する議論を踏まえながら、今後、学校の統合を検討する際にはその考えを大切にして参る所存でございます。
Q8ー2:唯一考えられるのは、「同一の敷地に小中学校を建てる事」くらいだが、門真市でそのような方向性が示された事があるか?
・議員達に提示された事があるか?
A8−2:方向性が示されたことはありませんし、議員の皆様に提示されたこともございません。
Q9:1校あたりの児童生徒数が減る事は、今後は「少人数で細やかな教育が出来る」という、「門真市に住むメリット」として効果を持つ面が多いはずだが、違うか?「そういうメリットは無い」、と思うならば、その根拠を述べよ。そもそも、こういう事を教委内部では考えてみたのか?
A9:第1次適正配置審議会におきまして、委員ご指摘のとおり、小規模校には、学習指導・生活指導がきめ細かく行えることや、教職員の連携が密になるなどのメリットがある一方、人間関係の固定化・学校行事の縮小・クラブ活動の制約・教員配置の課題などのデメリットがあるとの意見が出されました。こうした議論を総合的に勘案した結果、特色ある学校づくりを行うにふさわしい学校規模として1校あたり12学級〜24学級が適正であるとの提言がなされました。これは、第2次・第3次適正配置審議会答申にも踏襲されております。
Q9ー2:また、「狭い面積の割には学校数が多い」という事も「コンパクトシティ=門真市」の優位性として効果を持つはずだが、違うか?「そういう優位性は無い」、と思うならば、その根拠を述べよ。そもそも、こういう事を教委内部では考えてみたのか?
A9−2:「狭い面積の割には学校数が多い」ことにつきましては、通学距離が短いなど一定の優位性があるものと認識しておりますが、適正な学校規模を維持することや学校運営にかかるコスト等を総合的に勘案して判断すべきものと考えております。
Q10:北巣本小は、現状では最も児童数が少なく、校舎も旧く、周辺で子育て世帯数が増えていない部類に属する。おまけにこの校区では元々公共施設が無く、今後の新たな開発見込みも見えず、せっかくあった公立幼稚園も廃止されてしまい、寂れる方向になってしまっている。
現状のままで推移すれば、「もし小学校がどれか廃止されるとすれば、北  巣本小学校がその筆頭だ」という事は、門真市の行政に関わる者には常識の事だが、教委はどうか?
A10: 先ほどご答弁申し上げたように、適正規模を下回る小学校は現在3校であり、北巣本小学校もその中の一つであることから、検討の対象にはなるものと考えられます。
Q10ー2:それともそういう具体を何も想定して来なかったのか?もしそうであれば、全くの無能であり、そういう無能で総合計画改定に関わる事自体がおかしくなるが。
A10−2:今後も児童生徒数の減少が見込まれることから、市内全学校の児童生徒数の推移を勘案しながら、総合的に検討すべきものと考えております。
Q11:「新たな校区再編」とは、「北巣本小の廃止」につながる可能性が極めて濃厚のはずだが、違うか?「違う」というのならば、その理由を述べよ。
A11:北巣本小学校を含む第5中学校の再編については、適正配置事業実施方針の変更により、周辺地域の状況、児童・生徒数の推移や地元住民の方の意見などを踏まえ、再検討するとしており、今後、市内全小中学校の状況を踏まえて検討されるべきものと考えております。
Q12:北巣本幼稚園に続いて北巣本小までも廃止されるならば、「地域コミュニティの要が失われてしまい、門真市北東地区の寂れが加速されてしまい、「市としてのバランスの取れた発展」が大いに阻害されしまうのが明らかであり、従って教委としても、「地域コミュニティの存続発展」と「市としてのバランスの取れた発展」のために、「北巣本小を存続させて地域活性化につなげる」事を、「全庁的な視野に立って考える」必要があるはずだが、どうか?
A12:ご指摘の北巣本地域の発展につきましては、教育委員会といたしましても重要な課題であると認識しており、今後全庁的な議論を踏まえて、検討されていくものとかんがえております。
Q12ー2:そのように考えてきたか?
A12−2:先ほどご答弁申し上げたとおり考えてまいりました。
Q13:現状でも「北巣本小の児童数減少」と「四宮小の児童数過剰化」が、大きな課題となっており、現状のままの推移ではさらに大きな問題になることは必至のはずだが、違うか?(門真市の行政に関わる者には常識の事のはずだが)
A13: 第五中学校校区の再編につきましては、委員ご指摘の課題の解決も視野に入れて、今後検討してまいります。
Q13−2:この2小学校の問題が「大きな課題ではない」と思うのならば、その理由を述べよ。
A13-2:大きな課題であると認識しております。
Q14:2小学校の問題を最も合理的に、一挙両得で解決するには、「四宮小校区に入っている、163号線の北側、つまり宮前町を北巣本小校区に変更する」こと、であり、「その必要性・合理性を保護者住民に丁寧に提起し、説明し、数年間の自由選択の移行期間を置けばよい」と、私は何度か文教委で提起してきた。
教委はこの私の提起について、過去の文教委ではどう答弁してきたか?
私の質問と教委の答弁内容を明らかにされたい。
A14: 23年9月16日の建設文教常任委員会での戸田委員からご質問がありましたので、ご質問と答弁を朗読いたします。 「2番目、第2京阪が大きな障壁になるかと思ってましたが、できてみると、児童の通学にとっては、依然として163号を越えさせたほうが危険度は大きいのではないか。第2京阪と163号の二つを越えさせるのは論外であって、どちらか一つとするならば、第2京阪を越えさせるほうがまだましと考えます。
3番目、今私が挙げたこの区域の住民の方々に四宮小が満杯であるということと、北巣本小の通学のメリットを説明して、同時に北巣本小学校の設備の改善も実施した上で、数年間の経過措置、自由選択ですね、どこの学校へ通うか、兄弟等もいろいろありますから。それをとって校区変更をお願いすれば、理解してもらえるんではないでしょうか。反発が出るとすれば、どういう点において出ると思うのか、考えられる諸点を挙げてほしいと思います。」とのご質問でした。
次に、それに対する市教委の答弁でありますが、
「通学路の件でございますけれども、第2京阪-道路の歩道は車道と分離されるなど、安全面に十分配慮されております。現在、国道163号を横断している地点も、二階堂交差点で歩道橋の設置があり、児童の通学の安全に配慮された通学路であると考えております。
次に、校区変更の件でございますけれども、これまでの経緯からも、四宮小を中心に活動されている地域でもあり、地域が四宮小をつくり、育ててきたという思いが強いと考えられることから、今後もさまざまな意見が出てくるものと考えております。」と答弁をしております。
Q14ー2:現在、「北巣本小の過疎化と四宮小の過剰化」状況はさらに進んできた。       
教委は私の提起を今こそ前向きに検討すべきと思うが、どうか?何か具合が悪い所があるのか?
A14−2:議員ご指摘の内容も含めて検討すべきであると考えております。
Q14−3:そもそも小学校児童に、163号線・第2京阪という2つの巨大道路を越えて通学させる危険性を見直す時期に来ているのではないか?
A14−3:現在、第2京阪道路の歩道は車道と分離されるなど、安全面に十分配慮されております。また、国道163号を横断している地点も二階堂交差点で歩道橋の設置があり、児童の通学の安全に配慮された通学路であると考えておりますが、今後、五中校区の再編を検討する際には、あらためて、状況を精査してまいります。
Q15:ところで、「5次総」改定案で書かれた「児童生徒数の減少を視野に入れた学校区の再編も必要」とは、その必要性の理由に「人口減少」と「小中一貫教育の推進」を挙げているので、私が挙げたような「通学小学校の一部変更」ではなく、「小学校や中学校自体の統廃合」を意味しているはずだが、どうか?
A15:5次総改定案で書かれた「童生徒数の減少を視野に入れた学校区の再編も必要」のうち「校区再編も必要」との記述は、平成22年の第5次総合計画策定時の文言をそのまま変更せずに残したもので、今回、事務局の判断で変更したものではございません。教育委員会といたしましては、門真市学校適正配置審議会第3次答申に添った学校の統廃合を含む適正配置の考え方につきましては、現在も継続しているものと認識しております。
Q16:「科学的で合理的な根拠を何ら検討せず」、「議会・議員に全く計らず」、「議員や市民から全く要望が無い事」で、市民生活や今後の市のバランスの取れた発展に悪影響を与えることが危惧される事」を、役人達が勝手に「総合計画10ヶ年途中5年目の改定案」として作成する事が許されると考えるのか?!こういう内密で姑息なやり方が「自治基本条令」の規定や精神に沿ったものだと言えるのか?!
A16:先ほどご答弁申し上げましたように、門真市学校適正配置審議会第3次答申につきましては第2京阪開通や学校耐震化の進捗等答申策定後の状況の変化を踏まえ、一定の変更を行ってきたところではありますが、学校適正配置審議会答申の基本的な考え方につきましては、現在も継続しているものと認識しており、今回、事務局の判断で変更したものではございません。また、今後においても、地元住民の皆様のご意見を十分に伺いながら検討して参る所存でございますので、よろしくご理解いただけますようお願いいたします。
Q17:教委は即刻、この「改定案文」の取り下げを市長部局と審議会に通告すべきだが、どうか?
A17:今回の改訂案は、学校適正配置審議会答申及び今後の児童生徒数の推移、さらには国の小中一貫教育校の動向を踏まえ、作成したものであり、取り下げる必要はないものと考えております。
Q17−2:百歩譲ったとしても、「児童生徒数の減少などから、今後、校区編成の再度の見直しが必要になる可能性も無しとはしない」と修正すべきであるが、どうか?!
A17−2:議員ご提案につきましては、第5次総合計画策定時の考え方を変更するものとなり、学校適正配置審議会第3次答申の取扱も含めて検討が必要となるため、慎重な判断が必要であると考えております。
Q18:この件での文教委での「質問と答弁の原稿メモ」を即刻、審議会の全員に配布すべきだが、どうか?

A18:配布につきましては、配布の必要性も含め市長部局と調整を図ってまいります。


※ 「議会質問」は、「分からない事を聞く」ことではなく、行政当局に認識を深めさせたり、施策を改善させたり、実行約束をさせたりするための、「追及行動」であり、職員・議員・市民への啓発を兼ねる場合もあります。
いったん「議会答弁」された事は、「市の正式見解であり、議員と市民に対する実行約束」となります。

※ 従って、議会本番以前に、追及議員と当局者との「すり合わせ協議」と言う名の「攻めぎ合い」があり、それぞれに質問メモや答弁案を出し合って攻防します。

※ 議会本番での質問・答弁は、(ほとんどの場合は)既に完成させ、お互いに了解した原稿の読み合いですが、それは「永久保存する正式の公開記記録として議事録に刻む」事に、大きな意義があるのです。

※(日常会話での「一問一答形式」ではなく)「一括質問と一括答弁」というおかしな形式で、しかも門真市議会は「再質問は1回だけ」というおかしな制限をしているので、当局は不誠実な答弁をしても簡単に逃げ切れる、という有利さも持っています。

★市当局の答弁の方は、戸田HPの「ちょいマジ掲示板」にまずは掲載されます。
 門真市議会HPに議会議事録が載るのは、議会終了後2ヶ月半〜3ヶ月経ってからのです。

★今は、「門真市議会HP」に「本会議の動画」が本会議実施後10日ほどでアップされるようになったので、そちらもぜひ見て下さい。
  門真市HP http://www.city.kadoma.osaka.jp/
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    ↓↓↓   門真市議会HP http://www.city.kadoma.osaka.jp/shigikai/
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    市議会動画コーナー http://www.kensakusystem.jp/kadoma-vod/index.html