「1中学校区2小学校原則」と四宮小存廃問題について
1:小中学校の統廃合については、単に教育委員会所管の問題としてだけではなく、学校が地域コミュニティの発展衰退に大きな影響を与える事実や、その周辺への子育て世帯の誘致、担税力ある世帯にとって魅力ある門真市の形成、などのまちづくりの総合的観点を持って、市長部局と連携して対応すべきと思うがどうか?
【教委答弁】
今回実施する、北小学校と浜町中央小学校の統合、また、第一中学校と第六中学校の統合にあたりましては、子育てに関する観点から子ども課と、また、地域防災の観点から危機管理課とそれぞれ連携を図りながら統合を進めてきました。
学校統廃合は、まちづくりに大きな影響を与えることと認識しており、今後とも必要に応じ、関係各課と十分に連携しながら対応していきたいと考えております。
【戸田】
2:門真市では、「1つの小学校から別々の中学校に行く」のは、いろいろ弊害があるという事で、「同じ小学校の児童はみな同じ中学校に進む」ようにしてきている。
「進学先の中学校が分かれる事による弊害」とは、どういうものだったか?
また、みな同じ中学校に進学するようにした事で、教育上良い成果を得られたはずだが、それを説明されたい。
【教委答弁】
進学先が分かれる弊害としましては、6年間共に学んできた子どもたちが別れなければならないこと、また、別れて進学した子どもが中学校で少数派となることもあり、その子どもたちにとって、年度当初の緊張感や友人関係の不安が大きいこと、1つの小学校から2つの中学校に進学するため、小中の連携・交流が取りにくくなることなどが挙げられます。
また、同じ中学校に進学できるようになったことで、これらの課題が解消されると考えています。
【戸田】
3:私もまた、「同じ小学校の児童はみな同じ中学校に進む」事に賛成する。
その意味においてのみ、「1中学校区2小学校原則」に賛同する。
しかし、中学校の生徒数が適正範囲であり、校区面積が著しく広大不便にならない限り、1つの中学校区に2小学校でも3小学校でも、何ら問題がないはずだ。
例えば生徒数600人の中学校が、2つの小学校からの卒業生で成り立とうが3つの小
学校からの卒業生で成り立とうが、何ら問題はないはずだ。何か違いがあるのか?
3つの小学校をあえて2つに統廃合してから中学校に行かせないといけない合理的な理由があるのか? 説明されたい。
ちなみに、6月議会の答弁で、「合同行事等で日程調整が難しく参加できない学校が
あった」とか、「他市では教職員同士の連携がとりやすくなり、指導の統一性が図りやすくなったり、小学生同士が合同行事等で交流しやすくなった」などと述べているが、決定的な障壁になるとは到底考えられない。
門真市の例は、どの学校で、どのような不具合が年に何度あったのか?
他市の例は、どの市のどのような事例か? いつどのように調べたのか?
【教委答弁】
「一中学校区二小学校」は、小学校間での学習指導や生徒指導面等についての連携をより緊密に進めることができ、スムーズに中学校へ進学できることや、子どもたちの学力向上や生活習慣の確立等に資することができる効果があると思われます。
なお、合同行事に参加できなかったのは、東小学校です。今年の3月に四中で小小交流会が行われた時に、砂子小学校、脇田小学校の6年生は参加できましたが、東小学校の6年生は参加できませんでした。
他市の例は今年の6月に調べましたが、東京都の三鷹市で小学校どうしが合同行事等を行うことによって中学入学後の人間関係がより良いものになった、あるいは寝屋川市では不登校生の数が減少したことなどの効果が見られたとのことです。
※この答弁に対して「3小学校ではダメで2小学校でないといけない」論のデタラメさをアドリブで厳しく批判追及し、教委がしどろもどろで形式的答弁をする場面がある。
【戸田】
4:門真市では現行の7中学体制が、来年度から1中6中統合によって6中学体制に変更するが、これ以上は中学校を減らさない事に決めたも同然なので、小中学校の現状を勘案すれば、「1中学校区に4小学校」も「1中学校区に1小学校だけ」も絶対に無理、という意味において「1中学校区に2小学校あたりが妥当」なのであって、
「1中学校区に3小学校」の所があったら絶対にダメな理由など、小学校の土地を横取りしようという邪な考えでもない限りはあり得ない。
教委は、四宮小学校の土地を是が非でも別用途に使いたい、使わねば公益に反するというような目的を持っているのか?
【教委答弁】
現時点で新たな中学校の統合は考えておりません。
議員ご指摘の点について、そのような考えは持っておりません。
【戸田】
5:3小学校を2小学校に統廃合して許される場合があるとすれば、学校間の距離が近くて、通学に大きな危険性が生じない場合だと思うが、5中校区の北巣本・四宮小・東小の場合はそうではなく、かつ特別に考慮すべき事情がある。3校のどれを廃止しても大問題が生じる。
北巣本小を廃止したら、市が進めようとしている北巣本幼稚園廃止(私は反対だが) と相まって、門真市の北東部に公共施設・公営の子ども施設が皆無になって地域を寂れさせてしまうし、四宮小に吸収しきれない負担をかけてしまう。
東小を廃止は、より以上に四宮小に吸収しきれない負担をかけてしまう。
四宮小の廃止は、門真市で最も旺盛に良質新興住宅が増大し、担税力ある子育て世帯が増加している地域隆盛の中心環を失う事になってしまう。
そしてどの学校を廃止しても、3校それぞれの児童のかなりの部分に危険で高負担な長距離通学を強いてしまう事になる。
私はこの12年間、門真市のすみずみまでビラまきで歩き回ってきたので、誰よりも詳しく門真市各地の町の変貌を知っている者だが、教育委員会に動画や写真で渡した通り、四宮小校区は、門真市で最も良質住宅がここ数年増加の一途をたどり、今後もその勢いが期待できる地域だと確信するが、教委はどう認識しているか?四宮小校区以上にこのような勢いがある地域があるか?
5月頃、三宅教育長に四宮小そばの良質住宅街の写真を見せて話をしたら、ここまで増えているとは知らなかった、と率直に言ってくれたが、学校適正配置審議会が2007年8/31に開始され、2008年12/8の最終12回で審議終了・答申提出するに際しても、このような実状を知らずに、あるいは予測出来ずに審議していたはずであるが、違うだろうか?
実状を知り、予測もしていたと言うのであれば、その証拠を示されたい。
【教委答弁】
第3次学校適正配置審議会の答申では、「四宮小学校は大規模校の状態が続いており、児童数は減少傾向にあるものの、宅地開発の進行により大規模のまま推移することも考えられる」との考えのもと、第五中学校校区の小学校再編について提言をいただきました。
しかしながら、第二京阪道路の開通をはじめ、住宅環境等町並みも変化し、四宮小校区については、多くの良質な住宅がここ数年建設されていることは事実であると認識しており、平成19(2007)年8月から平成20(2008)年12月にかけて審議いただいた当時の状況とは異なる条件も出てきているものと考えております。
【戸田】
6:周辺での子育て世帯の増加によって、四宮小での児童収容が苦しくなる一方だが、
これを解消し、併せて北巣本小の過疎化を救って、双方のバランスの取れた発展を図る手として、私は現行の四宮小校区のうちの、163号線以北部分(下島町・宮前町・北巣本町の八尾枚方線東部)を提案する。
この案について、以下に質問する。
1.163号線以北部分(下島町・宮前町・北巣本町の八尾枚方線東部)の現状での児童数は何人か? (それぞれ、およびその合計)それは北巣本小では吸収できない人数か、吸収可能な人数か?
【教委答弁】
国道163号以北部分の児童数は、今年度5月1日現在で、下島町74人、宮前町56人、北巣本町0人、合計130人で、4クラス増が見込まれます。
現在9クラスであり、4クラス増加しても収容可能です。
【戸田】
2.第2京阪が大きな障壁なるかと思っていたが、出来てみると、児童の通学にとっては、依然として163号線を越えさせる方が危険度は大きいのではないか?
(第2京阪と163号線の2つを越えさせるのは論外で、どちらかひとつならば第2京阪の方がマシ)
【教委答弁】
第二京阪道路の歩道は、車道と分離されるなど、安全面に十分配慮されています。
現在、国道163号を横断している地点も、二階堂交差点の歩道橋で児童の通学の安全に配慮された通学路であると考えます。
【戸田】
3.この区域の住民に、四宮小の満杯状況と北巣本小通学のメリットを説明し、北巣本小設備の改善も実施した上で、数年間の経過措置(自由選択)を取って校区変更をお願いすれば、理解してもらえるのではないか?
反発が出るとすれば、どういう点において出ると思うか?
考えられる諸点を上げて欲しい。
【教委答弁】
これまでの経緯からも、四宮小を中心に活動されている地域でもあり、地域が四宮小をつくり、育ててきたという想いが強いと考えられることから、、今後も様々な意見がでてくるものと考えております。
【戸田】
4.現状のまま四宮小校区を維持した場合、四宮小での収容の限界になるのは何年頃と予測するか?
それとも児童数増加がやがて頭打ちになって、限界を超える前に余裕が出てくると思うのか? そう予測しているのならば、その根拠は?
【教委答弁】
児童数の推計によりますと、平成23年5月1日現在では691人、24年度がピークで693人、25年度641人、26年度602人と減少傾向にあります。
※この推計は「今の幼児・児童数」のみを土台にしたものであり、「今後この地域で新たに産まれるであろう子どもの推計」は無視されているので、まともな「推計」とは言えない。その事をアドリブで指摘した。
四宮小周辺は、「若いカップルが今後も増えていく地域」なのだから。
【戸田】
7: 6月議会に四宮小の校舎耐震補強工事を1億6762万9350円で契約する、という議案が出されて可決されたが、補助金の関係も含めて、「この先数年以内程度で廃止する事が決まっている学校」に対して耐震補強工事の予算が付けられた例は今まであるか?
1億6700万円規模の金額で校舎耐震補強工事をする場合、「この先数年以内程度で廃止する事を決めている学校」に対してでも門真市の財務部門はOKを出すのか?
【教委答弁】
耐震については、最優先で取り組むべき課題であると考え、計画的に実施してきましたが、議員ご指摘の例は結果的にはございません。
◆「廃止を決めている学校に耐震補強工事はしない」=「耐震補強工事をしたという事は、ホントは存続を決めているからだ」という事を浮かび上がらせた!
これがこの質問・答弁の重大ポイントだ!
【戸田】
8:門真市では「1中学校区2小学校」を「原則」としつつ、5中校区についてだけは現行3小学校を存続させて「1中学校区3小学校」という例外を容認する事が最も適切だし、その事を早く明言する事が地域の魅力作りと健全な発展のために必要と思うが、
教委が「2012年4月以降、慎重に検討して改めて提案させてもらう」という先延ばし対
応を続けているのは、今明言すると「学校適正配置審議会」のメンツが潰れるとか、小学校減少を受け入れた他地区から不満が再燃するとかの懸念を過剰に持っているからではないか?
今から約3年前に、地域実状の詳しい調査も、十分な住民参画もせずに審議会で出した結論の一部に地域実状に合わない部分があったとしても、それはやむを得ない事であって、今はその不十分点を率直に改訂する事の方が何よりも大事であり、それは何も審議会メンバーの努力を否定するものではない。
審議会が出した結論の一部を情勢の変化や住民の合理的な意見、新たな見地などから改訂する事自体は、何ら悪い事ではないと思うが、教委はどう考えるか?
率直なところを述べられたい。
【教委答弁】
審議会の答申は尊重すべきものと考えておりますが、その後の情勢の変化、地域の方のご意見等を踏まえ、方針については必要に応じて変更等も含めた検討が必要であると考えております。
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