◆戸田質問3:議会への市民理解を妨げている行政実態の改善について

 

 改善されてきたとはいえ、「議会の存在意義や役割」についての市民理解を妨げる行為や不作為がまだまだ残っています。

 例えば広報記事などにおいて「議会の存在や議決の必須性を無視した記述」を繰り返し てしまったり、議会答弁で改善確約された事が、全部局になかなか浸透しない問題があり ます。

 学校統合や保育園民営化などでは、市民の重大な関心事であるのに、根本方針について 議会で賛否両論が闘わされて承認・決定されるのでなく、「行政当局による決定と具体化」を進めた後に、「条例上の施設名・所在地の変更や削除の議会議決」を形式的に求めるだけです。

 今後は、根本方針を市が内定したら、市民間の論議を呼び起こすのに十分な期間を取った上で、議案として議会に出し、その根本方針変更が承認可決された後に初めて、新校舎 建設の方策や業者決定などの具体を、当事者と十分協議しながら進め、必要な部分は議会 議決も求める、という方式に転換すべきだと私は思います。   

 議会答弁で他部局・全部局にも関わる事項は、それを判別して庁内に速やかに周知する システムを作る事を提言します。

 また、市が作成する議案書・予算書の類は、せめてあと10部でも増刷したら、議会で傍 聴市民に先着希望順に貸し出せるようになるでしょう。

 議会終了後は希望市民に提供すればいいし、残りは小中学校に寄贈して子ども達の見聞 拡大に役立てたらいいでしょう。

 今の門真市議会では、傍聴しても議案書類が手元にないため、話の大部分が非常に分か りづらい。

 主権者たる市民がせっかく議会に足を運んでいるのに、誠に無礼な事です。

 10部増刷する分の出費増はさほどでもなく、啓発効果に十分に見合うと思いますが、 どうでしょうか?

 

 

【 大西・総務部長による答弁 】

 

議会への市民理解を妨げている行政実態の改善についてであります。

議会の「存在意義や役割」の問題についてでありますが、議会の権能につきましては 地方自治法等に規定されており、議決という議会手続きの意義を理解することは、地方 公務員として当然のことであります。

ご質問の保育園民営化に係る議決事項についての広報記事などの内容につきましては、ホームページや次号の広報での訂正措置をとったところであります。

市民の市政への参加と開かれた市政の推進のためにも、当然、議決という議会手続き の重要性については、充分認識しなければならないものと考えております。

また、議会での答弁内容につきましては、市の意思でありますので、すべての職員に 周知し、遵守させる必要があることは言うまでもありません。

より一層、職員の意識改 革に努めるとともに実効性のあるシステムを検討して参りたいと考えております。

次に、条例議案の提出のあり方についてでありますが、これまでも各所管の委員会や 予算の説明時におきまして、可能な限り早い段階から報告等をさせていただいております が、より市民各層の関心の高まりが議会審議に反映されやすい、議案提出の方策について 考察・検討を進めて参りたいと考えております。

また、パブリックコメント制度の試行に伴いまして、本市の政策形成段階において、 市民等の市政への積極的な参画を促進し、その内容が議会審議に反映されることを期待いたしているところであります。

次に、議案書、予算書等の議会傍聴市民への貸し出しについてでありますが、議案書 等につきましては、議案上程時点で情報コーナーにおきまして市民の閲覧に供している ところでありますが、傍聴の場においての閲覧は、できない状態にあることは承知して おります。

議会の傍聴者等への貸し出し・提供に関しまして、議案書等の増刷経費は、さほどで はありませんが、議会の専権に属するものであることから、協議・調整の上、対応してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしく御願いいたします。