反動的な組織票議員の割合を増やしてホントの改革を阻害する「議員削減」 戸田 - 06/3/27(月) 10:17 -

 上記のような言論封じ、審議サボリ、反改革の与党議員達の実態を見れば、素直な市民感情としては「こんな議員らは要らない!」という気持ちになる事は良く分かる。
 しかし、それが短絡的に「議員定数削減」に行ってしまったら、却って事態は悪くなる。
 なぜなら、議員というのは選挙を経てその地位に就くものであり、企業や宗教団体、政党、地縁血縁などの組織票を持っている候補が圧倒的に有利であり、その上に現職となればさらに有利だから、定数が少なくなればなるほど改革的・市民派的な新人候補は当選しにくくなってしまうからだ。
 現行28議席では最下位の当選ラインが1100〜1300票くらいだが、22議席となれば1400〜1800票あたりになるだろう。見込1500票では全然安心できない感じ。
 これは「よっしゃ、門真改革のために頑張ろう!」と心意気はあるが強大な集票基盤はない 新人にとってはとてつもなく高い壁になってしまう。
 もちろん公明党以外の全ての現職にとっても高い壁だが、保守系議員にあっては高齢者や基 盤の弱まった何人かが出馬断念して自分の票田を他に回し、共産党にあっては現職5人維持は 無理と判断して候補者4人に絞り、いずれにしてもガチガチの組織選挙の様相が今よりも濃くなり、新人には一層不利になるだろう。
 改革的な新人議員の誕生ゼロ、という結果になる可能性が濃厚になってしまう。
 これだと共産党や戸田が議会で頑張っても、ほとんど改革が進まないことになってしまう。
 (もちろん、議会外の市民パワーとの結合する作戦で改革闘争に奮闘するが)  
 実は門真市の現行定数は、戸田が以前から指摘しているように、「やる気のある地元住民が、 親族・友人知人の輪を基盤に改革主張をビラと街頭宣伝で訴えれば十分当選可能性がある」状態なのだ。そのことは戸田の体験から十分に類推できる。
 そして、現行定数ならば改革的新人が、集票落ち目の保守系現職議員を破って2〜3人は十分当選出来る状態なのだ。  
参考:03年市議選結果:
★ヒゲ-戸田通信 2003/5/9 選挙報告改訂号
★http://www.hige-toda.com/_mado02/2003/tusin2003-4tokubetu/2003-5-9.htm
 旧態依然たる門真市議会の改革(それが市政改革にも直結する)のためには、「議会改革推 進」を主張の目玉のひとつに据えて与党現職候補と闘って当選する新人議員がどうしても必要で ある。それは2人ほどでもいい。政治主張としては革新でなく保守でもいい。
 「議会改革推進」を唱えて現職を破って当選した新人議員の存在が、これまでの議会に新たな風穴を開け、「門真市議会でも世間並みに改革をする」ことを強烈に促すことになる。
 それが、税金浪費に対するチェック機能を高め、議会審議を向上させ、年間何億円もの財政効果を上げることにつながるのだ。
 それなのに・・・・・!
 定数22への削減なんかしたら、新人の出馬意欲を大きく削いでしまい、保守系と民主系や共産党は出馬調整をして票固めをより強化し、公明党だけはウハウハ、ということになってしまう。
 これでは「議会改革妨害」と変わらない。
 というより、この間の定数削減攻撃は、与党現職勢力による議会改革封じのための、改革的新人・野党勢力潰しがその本質なのだ。
 だからこそ、あれほど議会改革に反動的な与党4会派が定数削減だけには熱心なのだ。
 定数削減を8にするか5にするか3にするかの与党間談合は、その枠組みの中での駆け引きに過ぎない。
 自分達の地位を危うくする定数削減になだれ込んだのは、何も「自己犠牲」とかではなく、 彼ら自身、議員の責務に対して確たるものを持っていないから、「議員の数が多すぎる!」とか「守口が22に減らしたのに門真が28のままでええんか」という俗論の風に抗し得なかったことと、もともと引退する予定の議員と新人に出られたら票がヤバイと思う議員が何人かいたか ら調整しやすかったである。  
 ちなみに、公明党は「国会議員・都道府県議会議員・大中規模の市議会議員には原則、任期 中に65歳を超えないという定年制を採用」しているので、
 03年市議選時に60才で07年4月には64才(か65才)になる公明党の早川議員、同じく 03年市議選時に58才で07年4月には62才(か63才)になる公明党の青野議員は、この規 定からすれば今期で引退のはず。