【答弁書】
平成17年門真市議会第3回定例会
質問者     吉 水 丈 晴 議員

件名 1 市長の政治姿勢について
 (1)市長の所信表明のあり方について

吉水議員の御質問に対しまして、御答弁申し上げます。
まず、私の政治姿勢についてのうち、所信表明のあり方についてであります。
現在の多様化する行政ニーズに的確に対応し、行政サービスの低下を招くことなく市政を運営してまいらねばならないことは言うまでもありません。
門真市のおかれている現状を考えるとき、基金の活用による財政補填や、大量の職員の退職への対応など、本市の抱かえる問題が山積いたしております。
こういったことなど、今後の舵取りにつきまして、私なりに様々な思いを巡らせていたところであります。このような悩みに応えてくれたのが太田知事の改革理念でありました。
知事の言葉が自分の信念であったこと。
また、知事の演説が公知されており、誰でも知ることが可能であることから、引用させていただき、この改革理念をベースに今回の所信表明を組み立てた次第であります。
私としては門真市にとってこの理念と施策が最善のものと確信し、所信表明として発表したものであります。
市民の皆様のご理解につきましては、冒頭でお詫び申し上げましたとおりであり、今後、皆様方のご支持を得られるよう全力を傾注してまいる所存でありますので、よろしくお願い申し上げます。

 次に、選挙公約の考え方とその具体策についてであります。
選挙公約、いわゆるマニュフェストにおきまして、私の政治理念を明確にいたしたところであります。市長就任後、本市の現況に対峙し、様々な思いをめぐらしております。
所信表明において、政治理念でありますマニュフェストをより具現化すべく、私の考えをおりこみ、発表いたしました。
その過程において、現状として、すでに作業に入っているものにつきましては、所信表明の中に具体の形では詳細に述べなかったものであります。
こういったことから、所信表明において私の理念を申し上げたものであり、ご理解賜りたくお願いを申し上げます。
 次に、973億円の借金の根拠については、 平成15年度末の普通会計と企業会計等の地方債総現在高約889億4千万円と門真市土地開発公社の残債務額約83億5千4百万円の合計額のことについて言及したものであります。  
 これらの債務の整理につきましては、策定いたします行財政改革推進計画の達成目標に沿って、粛々と償還に努めてまいります。
  次に、多選を制限する条例制定について申し上げます。川崎市におきまして、権限が集中する長の地位に、長期にわたり就くことによって生じるおそれのある弊害を防止するための条例が制定されております。このことにもありますように、長期にわたる就任により各種団体等との係りが生じてまいるものとの考えから、条例制定による多選の制限をいたそうとするものであります。  
 「市役所ぐるみの無駄遣い」とのご指摘につきましては、100.8%という現在の門真市の経常収支比率が、理想からかけ離れた現況であり、効率的な行政を行うことで、最も必要とされる行財政改革への取り組みが進んでいない結果として、人件費を含めた経費の支出のことを表現したものであります。
  次に、市長退職金の廃止についてであります。 市長等特別職の退職手当につきましては、門真市の特別職の処遇として、特別職等の職員の退職手当に関する条例に、支給額等が規定されております。従いまして、市長退職金の廃止ということに関しましても、条例に関する事項となり、市民並びに議会の理解と納得をえた上での改正ということになります。
 私が市民の皆様とお約束いたしました市長の退職金の廃止につきましては、今後の門真市の特別職の処遇を変えるということではなく、今日の危機的な財政状況に鑑みまして、私の在職期間に係る市長退職手当の廃止ということでございます。
 つきましては、今後然るべき時期に、市長の退職手当の特例に関する条例案を議会に提出させていただき、議会のご審議を経たうえで、市民の皆様とのお約束を果たしてまいりたいと考えております。
  次に公用車の廃止についてのご質問でありますが、私が選挙時に申し上げました「公用車の廃止」は、市長公用車を主に考えて表現したものでありまして、ご指摘の公用車両までは考えておりません。
  次に、借上げタクシーの利用の件につきましては、ご指摘のとおり、市長就任以後、市長公用車を廃止し、もっぱら借上げタクシーを利用しております。 行革につながるのかということでございますが、私としましては、現在借上げておりますタクシーを利用することにより、職員が運転する場合に比べまして、経費が、半額程度になることから行革につながるものと考えております。 また、廃車の時期、運転職員の退職時期についての考え方は、議員ご指摘のとおりであります。ただ、現在は、移行期として考えていただきたいと思うものであります。
新聞のインタビューでの私の発言の意図は、民間の運転業務に従事されている方の給与水準と比較して考えた場合の表現となったものであり、運転手個人を指して発言したものではありません。 職員数の大幅削減については、厳しい財政状況のなか、財政再建を図っていくには、職員数の大幅削減による人件費の抑制は避けて通れないものと考えております。
 現在、第2次の定員適正化計画を策定しているところであり、この計画を基に概ね200名程度の職員数の削減を図っていく考えであります。
 具体には、平成17年4月1日現在の職員数 1,098人を基本とし、平成27年度を目標年次として策定していく考えであり、目標とする職員数の算定に当たっては、類似団体や近隣各市の職員の状況や、適正化の状況をも踏まえ算定していきたいと考えております。
 議員ご質問の職員採用につきましては、計画の策定途中ではありますが、今後の数年間で団塊の世代が定年退職を迎えることを考えますと、一定の行政レベルを確保する観点から、最小限の職員募集が必要と判断いたしたところであります。
 今後におきましては、定員適正化計画に従い、必要な職員について、平準化をも意識しながら計画的採用を図りつつ、職員数の削減を図って参りたいと考えておりますので、宜しくご理解賜りますようお願い申し上げます。

【答弁書】
件名 1 市長の政治姿勢について  
(3)行革推進の具体計画について

 次に、行革推進の具体計画についてであります。 山本議員に対する答弁で申し上げましたとおり、平成9年の行財政改善大綱のもと、人件費の抑制や事務事業の整理合理化、また組織機構の見直しなど多様な取り組みがなされてきたところであります。
しかしながら、未だ財政状況の改善にはいたっておらず、扶助費の増加や職員の大量退職に伴う退職金など、今まで以上に厳しい状況を迎えております。
このため、現在の行財政改善大綱を廃止し、新たに行財政改革推進大綱を策定するとともに、実行計画であります行財政改革推進計画につきまして、早期に取りまとめて参る考えであります。 新聞記事において「門真は長く眠りについていた、云々」につきましては、21世紀という新しい時代を迎え、20世紀型の成長拡大路線型行政からの決別が急がれており、スピーディーで効率的な行政への転換を図る必要性を強く感じたことから、新聞報道の表現になったものであります。
こういった中、本市の危機的な財政状況を見据え、財政の再建と門真の活力再生に向け、官・民の役割を明確にし、柔軟性に富んだ、機動性の高い組織づくりを目指し、職員数の削減も含めた行政の組織改革により、スリムな行政の実現を図ってまいるとともにコスト感覚やバランスのある経営感覚でもって、行財政改革に取り組むよう指示をいたしております。

【答弁書】  
件名 1 市長の政治姿勢について
 (4)市長の施政方針と職員への周知について

  次に、市長の市政方針と職員への周知についてであります。
初登庁以降、私の施政に対する思いをできるだけ多くの職員に知ってもらいたいとの考えのもと、すべての部課長以上の職員を対象に、市長ヒアリングをおこない現状の説明を聞くと同時に、その際に、私の考えを部課長に説明を行ってまいりました。
ただ、自身の思いは1回ではとうてい職員に理解してもらえるとは考えておりません。
したがって、その後も、市長決裁など、機会のあるごとに所属長には思いを説明いたしておるところであります。
その結果は、私なりに肌で感じております。 更には今後、事業計画、予算編成等のヒアリングの中におきましても、所属長への周知を行うなど職員全員に対し、私の施政の方針のエキスをできるだけ早期に理解し、実行してもらえるよう指導いたしてまいりたいと考えております。

【答弁書】

件名 1 市長の政治姿勢について
 (5)市民との対話について

 次に、市民との対話についてであります。
市民とともに考え、共に進めていくことが、 21世紀の新しい行政の姿であるという認識のもと、市政に対する市民の信頼を確立してまいらねばならないと考えております。
その実現には市政の透明性を向上させ、市民にとってわかりやすい行政でなければなりません。行政を市民に迅速に伝え、市民との円滑なコミュニケーションを図ってまいります。
また、市民のご意見や考えを政策形成に反映させるべく、パブリックコメント制度の導入に向け、検討をいたしてまいります。
 市民との対話を続けることにより、市民の真のニーズの把握に努め、市政に生かしてまいりたく考えております 最後に、今年度予算が3月に議決されている 件につきましては、尊重いたしてまいるのが、私の責務と考えております。
今後は、補正も視野に入れながら、具体的施策を推進いたしていきたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願いを申し上げ、吉水議員に対する私の答弁とさせていただきます。