16年度施政方針
市民福祉を向上し、環境にやさしいまちへ

 

 

まちづくり
基本目標

ゆとりとうるおいのある市民生活を 創造する都市
あたたかいふれあいのある生活文化を 創造する都市
快適で便利な都市生活を創造する都市
安全な市民生活と活力をはぐくむ 産業を創造する都市

 

 平成16年第1回定例会の開会に際しまして、新年度における市政運営の基本方針を申し述べ、市民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 我が国経済は、企業収益が徐々に改善するとともに、設備投資が増加するなど、回復基調にあるとされております。しかしながら、地域や家庭における実体経済は未だ厳しいものがあり、実感としての景気回復には程遠いものがあります。また、今後の景気の先行きにつきましても、今なお不透明であります。
 一方、海外に目を転じますと、人道復興支援に向けて自衛隊が派遣されたイラクではテロが頻発し緊迫の度を深めております。また、拉致問題や核・ミサイルなど安全保障上の問題を抱える北朝鮮との関係改善等、難問が山積しております。これらに対し、我が国が国際社会と協調して取り組み、対処していくことが世界平和への貢献に資するものと考えております。

 さて、国におきましては、「官から民へ」「中央から地方へ」と聖域なき改革に取り組まれております。とりわけ、国と地方の税財政改革、いわゆる「三位一体改革」が、その第一歩を踏み出すことにより、地方自らが自らの財源によってまちづくりを行う地方分権型社会構築への道筋がつけられたところであります。しかしながら、十分な財源移譲がなされないままの「三位一体改革」は、地方にもこれまで以上の負担と責任が生じることとなります。このことについては、国と地方の財源を含めた役割分担が明確になされるべきものと考えております。

 このような中で、本市におきましては、従来より簡素で効率的な行財政運営に取り組んでまいりましたが、歳入環境はますます厳しさの度合いを深め、危機的な財政運営を余儀なくされております。
 こうした面からも本市の将来を考えるうえで、都市合併の検討、対応は避けて通ることはできないとの認識に立ち、守口市・門真市合併協議会を設置し、議論を深めてまいりました。市民の皆様にとりまして、合併問題は非常に重要なものであり、今後さらなる協議が進められる中で、より一層の情報提供を行い、市民意向の把握に努めてまいりたいと考えております。

 議員、市長として、これまで30有余年にわたり、郷土かどまのまちづくりに心を砕いてまいりましたが、新年度は合併特例法に定められた期限の最終年度となります。間違いのない判断のもとに対処していくことが、今、私に課せられた最大の責務であるとの思いを、一層強くいたしておるところであります。
 新年度におきましては、これまでにも増して、厳しい財政運営を強いられることとなりますが、限られた財源を市民の皆様のご要望にお応えすべく、予算編成に努めたところであります。
 それでは、総合計画に定める4つのまちづくり基本目標に従いまして、順次、各施策について申し上げます。

◎ゆとりとうるおいのある市民生活を 創造する都市

(高齢者福祉)

 はじめに、高齢者福祉についてであります。
 高齢化社会の進展にともない、寝たきりや痴呆などの介護を必要とする高齢者、身寄りのないひとり暮らしの高齢者等、支援を必要とする高齢者が増加しております。これらの方々が住み慣れた地域で安心して生活を送れるよう、基幹型在宅介護支援センターを中心とした相談支援体制等の充実に努めてまいります。

(障害者(児)福祉)

 次に、障害者(児)福祉についてであります。
 新年度には、障害者福祉作業所の法人化を支援し、小規模通所授産施設への転換を図ってまいります。このことにより、障害者の地域での生活支援が増進されるとともに、施設の安定的な運営に寄与するものと考えております。 また、前年度より実施されております支援費制度につきましても、その定着に向け、申請、認定業務、サービス利用計画の作成支援等、より一層、円滑な実施に努めてまいります。

(児童・ひとり親家庭福祉)

 次に、児童福祉についてでありますが、
 少子高齢化や核家族化が進行する中、門真市児童育成計画にもとづき、子どもと子育てにやさしい、安心して住み続けられるまちをめざし、各種事業を実施しているところであります。新年度におきましては、保育所の入園待機児童の解消に資するよう、民間保育所における定員枠を拡大してまいります。
 また、次代を担う子どもが健やかに生まれ、育成される社会を形成していくため、新年度には、次世代育成支援対策推進法にもとづき、総合的かつ効果的な支援対策を柱とする、仮称門真市次世代育成支援行動計画を策定してまいります。

(生活自立の援助)

次に、ホームレス対策についてであります。 大阪府・市町村ホームレス自立支援推進協議会において策定されました大阪府域におけるホームレス自立支援等に関する事業計画にもとづき、前年度から実施しておりますホームレスに対する必要な助言と自立への支援を行う巡回相談などの事業を、新年度も継続し、ホームレスの自立を促進してまいります。

(健康増進)

 次に、健康増進事業についてであります。
 昨年5月の健康増進法の施行にともない、健康増進への総合的な施策展開が求められております。本市におきましても、保健福祉センターを拠点に市民の皆さんの自主的な健康づくりの実践を支援するとともに、各種事業に積極的に取り組んでまいります。
 また、新年度にはさらなる疾病予防に資するよう、大腸がん検診の対象年齢を拡大し、70歳以上の方にも受診していただける体制を確保してまいります。

(医療保険と介護保険)

 次に、医療保険と介護保険について申し上げます。
 まず、国民健康保険事業でありますが、
 急速な高齢化の進行や景気の低迷といった社会情勢を背景として、本市国民健康保険事業の運営は、極めて困難な状況が続いております。とりわけ、保険料収納につきましては、厳しい状況にあることから、保険料収納推進員と併せ、徴収専門の臨時職員を雇用するなど、各種の収納対策を進めてきたところであります。今後とも、収納対策を最重点に、医療費の適正化対策等も積極的に推進し、事業の健全化に努めてまいりたいと考えております。
 次に、介護保険事業につきましては、現在、国におきまして、介護保険法の施行後5年目を目途に、制度全般に関し検討を行い、その安定化に向けた見直しが進められております。本市におきましては、より良き制度構築のため、保険者であるくすのき広域連合を通じ要望を行うとともに、利用者、被保険者の声などを伝えていくこととしております。今後とも、制度の周知、情報の提供等に努め、介護保険制度の円滑な運営に一層の努力を傾けてまいります。

(男女共同参画社会の実現)

 次に、男女共同参画社会の実現についてであります。
 本市におきましては、かどま男女共同参画プランにもとづき、男女が互いに尊重し認め合いながら、対等な立場であらゆる分野に参画できるよう、各種施策の推進に努めているところであります。
 新年度におきましても、女性相談員による女性のための相談事業の充実を図るとともに、男女共同参画社会の実現をめざし、市民一人ひとりの取り組みの方針を定める仮称門真市男女共同参画推進条例の策定に向けて取り組んでまいります。

 

◎あたたかいふれあいのある生活文化を 創造する都市

(文  化)

 まず、文化についてであります。
 市史発刊事業についてでありますが、
本市の歴史的事象を正しく後世に伝えるため、これまで精力的に市史編さん作業に取り組んできたところであります。新年度には、「第6巻・近現代本文編」を発刊し、市民の皆さんが郷土の歴史に親しみをもち、心ゆたかな郷土愛が育まれるよう努めてまいります。

(学校教育)

 次に、学校教育についてであります。
 完全学校週5日制のもと、新教育課程が3年目を迎える中で、学習指導要領の一部改正の趣旨をふまえ、個に応じた指導のより一層の充実を図るとともに、開かれた学校づくりを進めてまいりたいと考えております。
 また、高度情報通信ネットワーク社会における情報活用能力を育成するため、全小・中学校に整備を終えた校内LANの有効活用と併せて、インターネットの利用環境の充実を計画的に推進してまいります。
  課題となっております市立小・中学校の学校規模及び配置の適正化につきましては、門真市学校適正配置審議会の第2次答申をもとに、南小学校と水島小学校の統合を推進すべく、具体化への対応を図ってまいりたいと考えております。また、学校統合にともない、現在、両校で実施しております、ふれあい活動事業及び留守家庭児童会事業につきましても、新たな放課後児童健全育成事業としてのあり方について、検討を進めてまいります。
 次に、児童・生徒の安全確保についてでありますが、
 近年、全国的に子どもたちが被害者になる事件が多発しております。このため、家庭・学校・地域・行政がそれぞれの役割を果たし、相互に連携・協力しながら施策を推進していくことが重要であると考えております。本市におきましても、新年度には、門真市子ども安全見守隊を設置し、下校時等のパトロールを実施することにより、児童・生徒の安全確保に努めてまいります。
 学校施設につきましては、浜町小学校の大規模改造事業の実施設計に取り組んでまいります。その他の学校・園につきましても、施設・設備の改修を行い、より良い教育環境の創出を図ってまいります。
 次に、学校給食についてでありますが、現行の給食内容を維持しつつ、より効率的な学校給食を実施していくため、新年度におきましても、引き続き中学校給食業務を民間に委託してまいります。また、保護者から要望をいただいております児童・生徒の給食アレルギー対策にも取り組んでまいります。

(社会教育)

 次に、社会教育についてであります。
 IT講習会は、非常に多くの市民の皆さんが参加され、ITの基礎技術と知識を習得する機会として好評を得ているところであります。新年度も引き続き、人と人、人と地域のつながりを創り出し、インターネット学習を通じた市民交流の活性化が図られるよう、ボランティア養成講座をはじめとする講習会を実施してまいります。
  次に、図書館でありますが、新年度より、火曜日から金曜日の本館の閉館時間を延長し午後7時までとすることにより、勤労者など市民の方々の一層の利便性の向上に努めてまいります。

 

◎快適で便利な都市生活を創造する都市

(公共交通)

 はじめに、公共交通についてであります。
 第二京阪道路につきましては、本市域と寝屋川市域の一部区間において工事が発注され、現在、寝屋川市域での工事が着工されているところであります。
 本市域におきましては、市議会や地元説明会でのさまざまなご意見、ご要望を十分に念頭におき、市域全般にわたり抜本的な構造変更をも見据えた改善について事業者と精力的に協議を進めてきたところであります。この結果、事業者においては、大幅な詳細設計の変更に取り組んでおり、新年度には、これらが固まり次第、順次、工事説明会を開催したうえで、工事に着手する予定と聞いております。本市といたしましては、工事中の安全対策と併せ、今後とも、必要な事項は事業者や関係機関に強く申し入れを行いながら、早期完成に向け、引き続き事業者とともに鋭意努力してまいりたいと考えております。

(道路)

 次に、道路についてであります。
 都市計画道路大和田駅三ツ島線につきましては、事業区間の内、国道163号以南、市道舟田町外周線までを既に供用開始しており、新年度には、市道舟田町外周線より第二京阪道路までの残り区間について、道路築造工事を実施し、事業の完了を図るものであります。
 また、その他の道路につきましても、市民の方々が安全かつ快適に通行できるよう、交通安全施設の整備や道路改良事業を引き続き実施してまいります。
 次に、打越一番橋架替事業でありますが、橋の老朽化にともない、大阪府との共同施工により、架替事業を実施するものであります。今回、新たに歩道部を設けることにより、歩行者や自転車利用者の安全の確保を図りつつ、景観にも配慮した橋として完成させてまいります。

(地域整備)

 次に、地域整備について申し上げます。
 まず、門真南駅前土地区画整理事業でありますが、この3月末には、新しい街の基盤となる地区内の公共施設並びに宅地など、すべての基盤整備を完了させることとしております。このような中、区画整理組合の組合員により、一部の街区で土地の共同利用による施設誘致の計画が進みつつあると聞き及んでおります。今後は、これらの施設誘致を起因に、組合員自らが積極的に、かつ、良好な土地活用を図られることを大いに期待するところであります。
 また、新年度、組合におきましては、換地処分を行うとともに、解散に向けての事務を進めていく予定としております。本市といたしましても、事業終結に向け、組合及び関係機関と十分調整を図り、積極的に支援してまいりたいと考えております。
 次に、四宮土地区画整理事業についてでありますが、前年度には事業計画の変更を行ったところであります。引き続き事業収束に向け、換地計画の整理や土地区画整理審議会のご意見を賜るとともに、認可権者の大阪府をはじめ、関係方面と協議・調整を図ってまいります。

(公園・緑化)

 次に、公園・緑化についてであります。
 公園やまちなみの中の緑は、市民の皆さんにゆとりやうるおいをもたらす重要な役割を担っております。このような中で、新年度におきましては、月出市営住宅跡地について、門真市緑の基本計画にもとづき、防災広場機能を持った公園の整備を図るべく、実施設計を行ってまいります。

(住宅・住環境)

 次に、住宅・住環境について申し上げます。
 北部市街地整備につきましては、密集住宅市街地整備計画にもとづき、住環境の整備に努めているところであります。
 まず、石原東・幸福北地区につきましては、権利者による共同住宅等の建替えも概ね完成しており、新年度には残された一部公共施設の整備により、事業を完了することとしております。
 また、小路中第一地区では、老朽建築物等の除却に着手しており、今後も関係者と調整を図りながら、地区の整備に取り組んでまいります。
 次に、本町市営住宅建替事業についてでありますが、本事業の最終となる第3期工事につきましては、前年度からの継続事業として、平成17年2月末の完成をめざし、事業を推進してまいります。
 建築・開発指導行政についてでありますが、新年度から、都市計画法にもとづく開発許可に関する事務を本市で実施してまいります。このことにより、地元に密着した機動的な市民サービスが可能となるとともに、開発指導行政と建築指導行政が一元化されることとなり、より一層、良質な住環境の実現に資するものと考えております。

(生活環境)

 次に、生活環境についてであります。
 門真市美しいまちづくり条例の「参画と協働」の理念にもとづき、新年度におきましても、門真市美しいまちづくり推進協議会を中心に、市民、事業者及び市が一体となって、重点地区清掃や駅前での街頭キャンペーンなどを実施し、まちの美化意識の向上に努めてまいります。また、ボランティア活動により地域清掃を実施している団体等に対しましても、一定の支援をしてまいります。
 違法屋外広告物に対しましては、地域住民との協働による警告・撤去活動体制を整え、迅速な対応を図ってまいります。
 一方、不法投棄対策といたしましては、前年度より監視カメラによる監視システムを導入し、一定の成果をあげているところであります。新年度におきましても、監視パトロールと併せ、監視システムを効果的に活用し、関係機関との協力体制のもと不法投棄の未然防止に努めてまいります。

(上水道)

 次に、上水道について申し上げます。
 長引く景気低迷の影響等により水需要が減少し、料金収入が落ち込むなど、事業経営は厳しい環境にあります。このため、引き続き行財政改善を推し進め、事業の健全化を図ってまいります。
 事業につきましては、第3次水道施設等整備事業として、第二京阪道路及び都市計画道路の建設にともなう新規配水管布設工事、並びに老朽管布設替工事等の耐震化を重視した配水管網の整備を進めてまいります。
 また、給水戸番図の作成、漏水調査等を実施し、維持管理の充実と有収率の向上に努めるとともに、水質監視の強化により清浄で安全な水道水を安定的に供給してまいります。

(下水道)

 次に、公共下水道事業についてであります。
 快適な市民生活環境の確保とともに浸水対策を図るべく、下水道事業の普及及び促進に努めているところであります。 新年度におきましても、中部排水区域の幹線管渠の整備といたしまして、第二京阪道路事業と整合を図りながら道路事業者に工事委託を行い、下水道事業の推進に努めてまいります。
 一方、幹線管渠の整備として取り組んでおります三ツ島打越幹線につきましては、新年度も引き続き事業を進めるとともに、他の排水区域におきましても、浸水防除や面的整備の推進を視野に入れつつ整備に努めてまいりたく考えております。

(廃棄物処理)

 次に、廃棄物処理について申し上げます。
 資源循環型社会の構築をめざす中で、リサイクルプラザが稼動し、現在、順調に推移しているところであります。プラント機能においては、従前からのびん・缶・ペットボトルに、新たにその他プラスチック製容器包装類を加え、資源化や廃プラスチック類の適正な処理を行っているところであります。引き続き、分別の徹底によるごみの減量化・再資源化を進めてまいります。
 また、プラザ施設におきましては、NPO法人「リサイクル活動機構かどま」に運営を委託し、市民組織の自発的な活動による、より身近なリサイクル活動の拠点施設として活用されております。今後とも、さらなる組織の活性化を図り、ごみ減量・リサイクル啓発事業や環境教育・環境学習啓発事業等の充実に努めてまいります。

(環境保全)

 次に、環境保全についてであります。
 循環型社会の構築に向け、本市におきましても、職員一人ひとりが環境に配慮した率先行動をとるべく、門真市エコオフィス計画及び門真市地球温暖化対策実行計画を推進し、環境にやさしい門真市をめざしているところであります。
 また、市民の皆さんが家庭内での温暖化対策として取り組むべき有効な手段とされております環境家計簿につきましては、新年度におきましても、引き続き普及拡大を図り、より一層、地球環境負荷の削減に努めてまいります。

 

◎安全な市民生活と活力をはぐくむ 産業を創造する都市

(公共交通)

 はじめに、公共交通についてであります。
 第二京阪道路につきましては、本市域と寝屋川市域の一部区間において工事が発注され、現在、寝屋川市域での工事が着工されているところであります。
 本市域におきましては、市議会や地元説明会でのさまざまなご意見、ご要望を十分に念頭におき、市域全般にわたり抜本的な構造変更をも見据えた改善について事業者と精力的に協議を進めてきたところであります。この結果、事業者においては、大幅な詳細設計の変更に取り組んでおり、新年度には、これらが固まり次第、順次、工事説明会を開催したうえで、工事に着手する予定と聞いております。本市といたしましては、工事中の安全対策と併せ、今後とも、必要な事項は事業者や関係機関に強く申し入れを行いながら、早期完成に向け、引き続き事業者とともに鋭意努力してまいりたいと考えております。

(道路)

 次に、道路についてであります。
 都市計画道路大和田駅三ツ島線につきましては、事業区間の内、国道163号以南、市道舟田町外周線までを既に供用開始しており、新年度には、市道舟田町外周線より第二京阪道路までの残り区間について、道路築造工事を実施し、事業の完了を図るものであります。
 また、その他の道路につきましても、市民の方々が安全かつ快適に通行できるよう、交通安全施設の整備や道路改良事業を引き続き実施してまいります。
 次に、打越一番橋架替事業でありますが、橋の老朽化にともない、大阪府との共同施工により、架替事業を実施するものであります。今回、新たに歩道部を設けることにより、歩行者や自転車利用者の安全の確保を図りつつ、景観にも配慮した橋として完成させてまいります。

(地域整備)

 次に、地域整備について申し上げます。
 まず、門真南駅前土地区画整理事業でありますが、この3月末には、新しい街の基盤となる地区内の公共施設並びに宅地など、すべての基盤整備を完了させることとしております。このような中、区画整理組合の組合員により、一部の街区で土地の共同利用による施設誘致の計画が進みつつあると聞き及んでおります。
 今後は、これらの施設誘致を起因に、組合員自らが積極的に、かつ、良好な土地活用を図られることを大いに期待するところであります。 また、新年度、組合におきましては、換地処分を行うとともに、解散に向けての事務を進めていく予定としております。本市といたしましても、事業終結に向け、組合及び関係機関と十分調整を図り、積極的に支援してまいりたいと考えております。
 次に、四宮土地区画整理事業についてでありますが、前年度には事業計画の変更を行ったところであります。引き続き事業収束に向け、換地計画の整理や土地区画整理審議会のご意見を賜るとともに、認可権者の大阪府をはじめ、関係方面と協議・調整を図ってまいります。

(公園・緑化)

 次に、公園・緑化についてであります。
 公園やまちなみの中の緑は、市民の皆さんにゆとりやうるおいをもたらす重要な役割を担っております。このような中で、新年度におきましては、月出市営住宅跡地について、門真市緑の基本計画にもとづき、防災広場機能を持った公園の整備を図るべく、実施設計を行ってまいります。

(住宅・住環境)

 次に、住宅・住環境について申し上げます。
 北部市街地整備につきましては、密集住宅市街地整備計画にもとづき、住環境の整備に努めているところであります。
 まず、石原東・幸福北地区につきましては、権利者による共同住宅等の建替えも概ね完成しており、新年度には残された一部公共施設の整備により、事業を完了することとしております。
 また、小路中第一地区では、老朽建築物等の除却に着手しており、今後も関係者と調整を図りながら、地区の整備に取り組んでまいります。
 次に、本町市営住宅建替事業についてでありますが、本事業の最終となる第3期工事につきましては、前年度からの継続事業として、平成17年2月末の完成をめざし、事業を推進してまいります。
 建築・開発指導行政についてでありますが、新年度から、都市計画法にもとづく開発許可に関する事務を本市で実施してまいります。このことにより、地元に密着した機動的な市民サービスが可能となるとともに、開発指導行政と建築指導行政が一元化されることとなり、より一層、良質な住環境の実現に資するものと考えております。

(生活環境)

 次に、生活環境についてであります。
 門真市美しいまちづくり条例の「参画と協働」の理念にもとづき、新年度におきましても、門真市美しいまちづくり推進協議会を中心に、市民、事業者及び市が一体となって、重点地区清掃や駅前での街頭キャンペーンなどを実施し、まちの美化意識の向上に努めてまいります。また、ボランティア活動により地域清掃を実施している団体等に対しましても、一定の支援をしてまいります。
 違法屋外広告物に対しましては、地域住民との協働による警告・撤去活動体制を整え、迅速な対応を図ってまいります。
 一方、不法投棄対策といたしましては、前年度より監視カメラによる監視システムを導入し、一定の成果をあげているところであります。新年度におきましても、監視パトロールと併せ、監視システムを効果的に活用し、関係機関との協力体制のもと不法投棄の未然防止に努めてまいります。

(上水道)

 次に、上水道について申し上げます。
 長引く景気低迷の影響等により水需要が減少し、料金収入が落ち込むなど、事業経営は厳しい環境にあります。このため、引き続き行財政改善を推し進め、事業の健全化を図ってまいります。
 事業につきましては、第3次水道施設等整備事業として、第二京阪道路及び都市計画道路の建設にともなう新規配水管布設工事、並びに老朽管布設替工事等の耐震化を重視した配水管網の整備を進めてまいります。
 また、給水戸番図の作成、漏水調査等を実施し、維持管理の充実と有収率の向上に努めるとともに、水質監視の強化により清浄で安全な水道水を安定的に供給してまいります。

(下水道)

 次に、公共下水道事業についてであります。
 快適な市民生活環境の確保とともに浸水対策を図るべく、下水道事業の普及及び促進に努めているところであります。
 新年度におきましても、中部排水区域の幹線管渠の整備といたしまして、第二京阪道路事業と整合を図りながら道路事業者に工事委託を行い、下水道事業の推進に努めてまいります。
 一方、幹線管渠の整備として取り組んでおります三ツ島打越幹線につきましては、新年度も引き続き事業を進めるとともに、他の排水区域におきましても、浸水防除や面的整備の推進を視野に入れつつ整備に努めてまいりたく考えております。

(廃棄物処理)

 次に、廃棄物処理について申し上げます。
 資源循環型社会の構築をめざす中で、リサイクルプラザが稼動し、現在、順調に推移しているところであります。プラント機能においては、従前からのびん・缶・ペットボトルに、新たにその他プラスチック製容器包装類を加え、資源化や廃プラスチック類の適正な処理を行っているところであります。引き続き、分別の徹底によるごみの減量化・再資源化を進めてまいります。
 また、プラザ施設におきましては、NPO法人「リサイクル活動機構かどま」に運営を委託し、市民組織の自発的な活動による、より身近なリサイクル活動の拠点施設として活用されております。今後とも、さらなる組織の活性化を図り、ごみ減量・リサイクル啓発事業や環境教育・環境学習啓発事業等の充実に努めてまいります。

(環境保全)

 次に、環境保全についてであります。
 循環型社会の構築に向け、本市におきましても、職員一人ひとりが環境に配慮した率先行動をとるべく、門真市エコオフィス計画及び門真市地球温暖化対策実行計画を推進し、環境にやさしい門真市をめざしているところであります。
 また、市民の皆さんが家庭内での温暖化対策として取り組むべき有効な手段とされております環境家計簿につきましては、新年度におきましても、引き続き普及拡大を図り、より一層、地球環境負荷の削減に努めてまいります。

 

◇まちづくり基本目標の実現をめざす行財政運営

(広報公聴)

 はじめに、広報公聴であります。
 広報活動につきましては、広報紙や市ホームページにより市民の皆さんへの情報提供の場、市民相互のふれあいの場として親しみやすくわかりやすい紙面・画面づくりに引き続き努めてまいります。また、FMコミュニティ放送につきましては、きめ細かで幅広い行政情報を提供するとともに、災害などの緊急時における迅速かつ正確な情報伝達を行ってまいりたいと考えております。

(職員研修)

 次に、職員研修についてであります。
 地方分権の推進や少子高齢社会への進行、IT化のさらなる進展等による行政サービスの多様化・高度化に対応するため、職員の能力向上、人材育成は不可欠のものであります。このため、階層別研修、IT関連研修をはじめとする各種研修事業の実施と併せ、派遣研修への積極的な参加などにより、的確な事務処理能力と政策形成能力を備えた人材の育成に努めてまいります。

(事務管理)

  次に、事務管理についてであります。
 住民基本台帳ネットワークシステムにおける本格的サービスが提供される中、本年1月29日から住民基本台帳カードを利用した公的個人認証サービスが開始されたところであります。このことにより今後、国税の申告をはじめ、さまざまな行政手続きがインターネットを通じてできるようになると考えております。本市におきましても、市民の視点に立った電子自治体の実現をめざすとともに、個人情報の保護に万全を期してまいります。 また、南部市民センターにおきまして、従来から要望のありました税関係証明書を新たに発行することとし、より一層、市民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。

(行政管理)

  次に、行政管理についてであります。
  厳しい行財政環境の下、市民の皆さんの負託に応え得る簡素で効率的な行財政運営システムを構築するため、これまで行財政改善に全力で取り組んでまいりました。しかしながら、本市財政は今なお極めて深刻な状況にあり、門真市行財政改革基本方針にもとづく緊急対応項目の実施など、時宜に応じた改革に努めているところであります。今後さらに、種々の課題整理を行う中、新たな推進計画の早期の策定と併せ、財政健全化への取り組みを強力に進めてまいりたく考えておりますので、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

(合併問題)

  次に、合併問題についてでありますが、
昨年3月に守口市・門真市合併協議会が設置され、今日まで12回にわたり精力的に協議が進められてまいりました。今後さらに新市まちづくり計画をはじめ、市の名称、合併の期日、市役所の位置など、合併について重要な事項の協議が行われることとなっております。合併は、市民生活にとっても大きな影響を及ぼすことから、合併協議会での協議状況を見据えつつ、市民の皆さんへの情報提供と意向把握を行いながら、的確に対応を図っていかなければならないものと考えております。

(行財政運営)

  最後に、行財政運営について申し上げます。
  景気は、回復傾向にあるとみられているものの、本市におきましては市税収入増には結びつかず、さらに落ち込むことも見込まれております。また、国の三位一体改革による影響も加わり、歳入環境はますます深刻な状況となっております。このような情勢下にありますものの、まちづくりや市民福祉の向上を図るべく、限られた貴重な財源を重点的かつ効率的に配分し、予算措置を行ったところであります。

会  計  別  予  算  額

会  計  名

14年度

予算額(千円)

一   般   会   計
48,743,000

特別

会計

国民健康保険事業
14,729,384
四宮土地区画整理事業
17,000
公共下水道事業
6,481,000
都市開発資金
600
公共用地先行取得事業
1,847,101
老人保健事業
8,171,486
水 道 事 業 会 計
4,610,841
総           計
84,600,412

 

 なお、説明の中で割愛いたしました他の事業についても、いずれもが重要な事業でありますので、これらを含めた各事業を積極的に推進してまいります。
 冒頭で申し上げましたように、非常に厳しい財政運営の中、さまざまな課題が山積しております。しかしながら、将来を担う子どもたちが後々までも胸を張り、我が郷土を語ることができるよう、しっかりと未来の門真のありようを見据え、信念をもって市政にあたる覚悟でありますので、何卒、十分なるご批判をいただき、格別のご理解とご協力の程、お願い申し上げます。