これがまともな「平和的解決を求める意見書」というものでしょ。共産党の意見書

 これと対照的な共産党の意見書を紹介する。イラク攻撃戦争が起こった時の悲惨と世界的な紛争拡大への懸念、国連憲章の原則、世界中の戦争反対の声を踏まえた、大変妥当でまともな意見書だと思う。

イラク情勢の平和的解決を求める意見書

提出 日本共産党

 昨年11月、イラクが大量破壊兵器査察に関する国連安全保障理事会での決議を受け入れて以降、戦争を回避するための国際社会のねばり強い努力が積み重ねられている。
  一方で米国はイラクに対する武力攻撃の準備を進めている。
 国連憲章では他国への一方的な先制攻撃を認めていない。2月18、19日の国連安保理会合で発言した62の国・組織のうち米国の立場に同調した国は約10カ国と少数派、2月14日から16日にかけて78カ国・地域の100を超える都市で1000万人以上が「イラク攻撃ノー」の声を上げるなど、米国の動向は国際社会のなかで容認されているとは言い難い状況にある。

 しかし、日本政府は国連安保理会合で「査察の継続の有効性に疑問が生じている」と述べるとともに、「国際社会の断固とした姿勢を明確な形で示す新たな安保理決議の採択がのぞましい」という演説をおこない、査察の継続・強化による平和的解決を求める国際社会の圧倒的多数の声に反する態度を表明した。

 イラク攻撃という事態になれば、多くの罪のない市民が犠牲になり、さらには中東全体や世界各国への紛争の拡大が懸念される。
 よって政府においては、日本国憲法の平和原則及び国際世論に従い、イラク情勢に関して、あくまでも平和的解決に向けた外交努力をつくすよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。