文教委:

 戸田の所管事項質問と答弁 (中学校の件)


●戸田

 「一部の中学校での教育困難事態について」ということで質問させてもらいます。

 私の方は、何人かの保護者から聞いた話として、門真市内のある中学校で、非常にクラスが荒れている。 クラスの中で、勉強が分からない子がいろいろ騒いだりして、全体として、授業を進めることが非常に困難であって、先生も本来、みんなに教える所に割くべき力を、3割4割半分近く、ひどい時には、その子対策に割かざるをえない。従って、勉強を、学力を進めていくということが非常に困難な状況がある。

 そして、この他に、保護者の参観があって、保護者がズラーッと見ている場でさえも、例えば、先生の横にへたりこんで物を投げたり、先生が注意すると「うるせい、コラッ」と言ったり、「殺すぞ」というような話を言って荒れてみたり、そういうことすらある、という話も聞いています。

    (ガヤガヤ、他の議員が発言制限的なよけいな口出し)

 ですから、そういう風な状況について、・・・・・・いや具体的な状況について、どうするかということですよ。 ・・・・・・「答える側」にも注意してもらいたい。そういう実状について、教育委員会、どういうふうな把握しているのか、述べて下さい。

 

◎ 坂田参事

 「授業が成立しにくい中学校の実態について」でありますけど、議員ご指摘のように、

       (作業中)

 

◎ 中井文教委員長

 ちょっとお待ち下さい。 それから他の委員も、通告されている方もおられますが、先ほどの議長発言が完全に無視された状況で進んでおりますけども、まとめて、まとめて、あったら、どうしても一問一答必要な事項をまとめて何点か質問できる部分と分けて、まとめてできる部分については、まとめて質問をしていただきたい。

● 戸田

 委員長、なぜね、議員、委員の側だけに「簡潔」「簡潔」「簡潔」「簡潔」ということばっかり求めて、答える側が抽象的なことしか答えないで、ひとっつも注意されていない。これはね、ひじょうにね、バランスを欠くと思いますよ。

◎ 稲田文教副委員長

 議事進行!

 

● 戸田

 具体的な事実を出していかないと問題点は見えてこないから、私は聞いてるんです。

 今言われた答弁によると、「一部の学校」の「一部の学年」で「去年から」とかね。そういうふうなことだけども、私があちこちから聞いているところでは、そうではない。全部とは言いません。もちろんね。ただ、ある学校が特に厳しくなってるけども、ずっと継続している。
 それも例えば、学校の授業についていけない人達がいろいろ出歩いていく。そして学校の方は、そういう子ども達がグループを作って、あちこちの教室を好き勝手に渡り歩いて、こっちで音楽やったり、こっちで料理をやったりすると、そっちへ言って、ザーとやって、またどっかへ遊びに行く。

 まあ、こういうことがあったりとか、あるいは、新しく来た男の先生であっても、ガーッと威圧的なことを言って、先生がもう何も言い返せないで、黙っている。

 それで親にしても、色んな問題行動をしている家庭、その子ども、家庭にも色んな問題があるわけなんで、呼んで話をしよう、会おうと思っても、非常にこれが、会ってもらえない、というふうなこと。
 あるいは、中には、毎日のように夜ですね、どっかの公園で寝泊まりしている子どもがいて、その親の方に先生が一生懸命話をしていったら、「いやもう、公園ぐらいにいてくれた方が、あんまりヤイのヤイの言うとよそへ行かれたら却って連絡が取れない」というふうなね、もう絶句するような対応をされた、というふうなことで、保護者の中での問題、これがまた最も指導も強制も出来ない問題として抱えている。

そして色んな子ども達は、ほとんどは、その多くは小学校の時代に、やはり、学力低下ウンヌンとか、色んな問題行動があって、中学校に来て体も大きくなるわ、人数も大きくなって、またその影響力も強くなって、中学校だけでは対処しきれない部分とか、いろんな事がある。

 というふうなことをね、やはりきちんと把握してもらわないと、どうしようも手がつけられない、とかね。解決ができないわけですね。
 今の答弁だけではね、「ごく一部の」「一時的な」問題であるかのような話だけれども、教委が、そうではないことはよく分かっているはずなんで、例えば、お聞きしますけれども、その学校でね、授業についていけなくて、ずっと騒いでいる子だけを集めてひとつのクラスにして、小学校レベルの問題から色々と教えて、何とか立て直そうとした、と聞いてますけども、こういうことはご存じですか?そしてそれはその後どうなっているか答えて下さい。

◎ 奥田次長

 ある中学校におきまして、まあ、あの、勉強が苦手で、一部、他のクラスのジャマをするというような子がおりまして、それを集めて別の部屋で授業をしよう、ということも計画された、ということは把握いたしております。
 ただまあ、それを実施する中で、ま、一回め集めたんだけども、なかなか授業に集中できなくて、教室に入らなかった、ということで、結果的には計画が遂行できなかったというふうに把握いたしております。

● 戸田

 私はね、中学校の問題取り上げる時に、ここが悪いからってどうやこうやとね、責任者が誰やとかね、そういうね、やっつけるために取り上げるんじゃないんです。それはお分かりかと思いますけど、しかし、問題は問題で広く認識しないと、対処のしようがない、ということで、あえて言う訳なんですけど。

 例えば、その中学校の子ども達が授業のある平日に、よその小学校へ集団で押しかけて、そこでガラスを割るかなんか、色んなことがあって、そこに入り込んでトラブルを起こした、ということがあるように聞いているんですが、ご存じですか?

◎ 奥田次長

 小学校の頃から・・・・あります。

● 戸田

 具体的事例はこれぐらいにしますけれども、じゃあね、こういうふうな問題というのは、いくつもいくつもの要因があるわけですけども、主としてどういう要因があるのか、そして、それに対してどういう対策を取っていけばいいと思っているのか、また取ってきたのか、教委の見解とか、具体的なやって来たこととか聞かせて下さい。

◎ 坂田参事

 まず、原因でございますけども、生徒の側から申しますと、授業についていけないと、議員ご指摘のように、将来の展望、夢が持てない、家庭の状況等々もございますが、委員会といたしましては、それぞれの学校の実態把握に努めるとともに、できる限りの支援に努めているところでございます。

 実態把握についてでございますけど、委員会といたしましては、学校訪問による生徒指導を含めたヒアリングを実施しております。  また、各学校で生じた問題行動につきましても、時期ごとに報告する体制も作っております。
 さらに、毎月実施しております中学校の生徒指導主事会や、小中学校の生活指導研究協議会、補導連絡会等々で各学校からの報告を受け、状況把握に努めているところでございます。
 各学校からは、必要に応じて、適宜報告を受け、必要に応じて学校訪問をして、状況の説明を受けるとともに、実際に学校の様子も確認するようにしております。

 今までの対応でございますけれども、平成14年度より生徒指導補助員として、教員経験者をスクールサポーターとして配置したり、さらに平成15年度からは、不登校相談員の配置等、当該校における相談体制の強化に努めるとともに、個別の学習指導を行う等、支援を行っているところでございます。
 当該校におきましても、教員が校舎内外を巡回するとともに、教室に入らない生徒への個別の学習指導を行う等、課題を抱える生徒への指導と支援を粘り強く続けておるところでございます。

 そんな折ではございますけれども、北河内の音楽祭の合唱に参加した生徒達が、「声がたいへん強く出ていた」と、たいへん好評だったと、頑張っている生徒との話も伺っております。

 また、夏休みには、校区の3小学校と合同の生徒指導を中心とした研修会を実施し、小中学校の連携の強化にも務めている、という報告も受けております。
 さらに「研究推進」でございますけれども、「門真市教育研究会」や「門真市生活指導研究協議会」等の、研究活動をはじめ、門真教育研究校指定事業や、「教育課程等研究委員会」委託事業、さらには「教育課程研究協議会」を実施する中で、各校の実態把握と実践支援を推進する中で、研究も進めてまいりたい、というふうに考えております。

● 戸田

 色々な取り組みをされている、ということはあって、そういう努力は今後も続けてもらいたいと思います。
 そして、今言われたような「ここが悪い」というだけではなくて、いい面、活躍して頑張っている面も大いに光を当てながら、そこで自信や誇りを持って、そして良くない面について立ち向かえるようにしていただきたい、とは思うんですけれども、ただ、そういう努力をしていても、今、変わっていない、という現実は現実であるわけですね。
 それは、この子ども達が、今度高校進学を控えている時に、クラスの中で授業がちゃんとして受けられない、先生も十分力を注げない、当然、学力も落ちて、進路も制限されてくる、こういうふうな弊害が出てくるわけで、これは大変難しい問題をはらんでいますね。

 そういう問題行動する子を、もう排除して、こちらの「教育権」ということを、まずピシッとやるべきなんだ、ということでやりきれるかどうか。
 あるいは、その子どもによっても、原因によっても、いろいろ違うだろうけども、このあたり、まずどう考えているのか?が一つ。お聞きします。
 そしてその、問題行動している子ども自体にもいろんな原因があって、その子らを一様に集めて「さあ、やれ」と、「やりましょう」と。「小学校4年生から5年生からしましょう」と言っても、それだけで済む問題ではどうもなさそうなので。  こういう風な、個別指導とか、学級からの一時的な分離とかいうことについて、どうお考えですか?

◎ 坂田参事

 今後の対応ということでございますけれども、各中学校に2名ずつ配置しております、小人数加配教員や、児童生徒、「児童生徒支援加配教員」等を積極的に活用し、授業改革を推進するとともに、議員ご指摘のように、理解の程度に応じた、きめ細やかな指導の充実に努めてまいりたい、というように思っております。
 また、心の教室相談員、及びスクールサポーター等を有効活用し、生徒への相談機能を高め、心のケアも進め、生徒理解を含め、より適切な生徒指導の充実にも努めてまいりたい、という風に考えております。

● 戸田

 私の方でね、中学校の各学年ごとのクラスの平均をちょっと調べてみましたら、少ない所でひとクラス平均29.3人とか、そういう所もあれば、38人という所もある。
 この問題になっている学校については、37人ぐらいで、比較的多いくらい。そしてそれが決して、去年や今年ひょっと起こった問題ではなくて、ずーっとあって、波が多少あっても、いわゆる問題を抱えている、という上での波なんであってね。そうすれば、例えばこの学校だけ、ま、6クラスあるとすれば、それを7クラスにして、ひとクラスあたり27〜8人という形にしてですね、やる、ということも考えるべきじゃないかと。それはもちろん、市費で金もかかります。人件費がかかります。けれども、それをしていかないと、学力がずっと持てないまま、学校へ行ってももう、ワヤクチャになってるままでね、中学校時代を過ごしてしまう、そういうことのマイナスを考えた時に、今、非常に対策が必要だと。

 いろいろやってきてるけれども、うまくいってない、という現状をね、見れば、特別に、そういう対策をね、そこだけ学級数を増やして、その学校だけね、そして、その分の人件費については、これはもうやむを得ざる、教育のためのね、支出だというふうに割り切って決断する、ということも必要じゃないかと思うんですけども、教育長、あるいは学校部長、どう思うんでしょうか?

◎ 藤沢学校教育長

 今のご指摘の件でございますけども、あくまで学校の経営方針といいますか、そういったものを尊重して、我々も支援すべきは支援していきたい、というように思っております。

 あの、基本的には、学校の自助努力といいますか、これがやはり大切である、というように考えていますし、その状況の補償等につきましては、生徒指導面の体制の充実、それから学力保障といったような、2本の面から、先ほど申し上げましたとおり、ですね、で、今あの、この間、いわゆる、学校としまして、様々な取り組みをやっているわけなんですが、改めて、生徒指導に関しましても、指導方針を確認し、見直しをして、校長、教頭、生徒指導主事、学年主任、といったようなメンバーを中心にしまして、一定の方針、また職員の意志一致を図ってですね、やはり、統一的対応であたっていく、と。

 それから、まあ、あの、学校もですね、そう言いながら、その範疇を越えた問題行動等があれば、外部機関、これとの協力をいただきながら、やはり一定の厳しい対応を迫られざるをえない、というように考えております。

 学力保障につきましては、中学校だけの問題ではございません。小学校、その当該の学校に限らず、小学校での学力保障を丁寧に築き上げながら、中学校に送っていく、といった意味では、中学校と小学校の連携を十分に取っていく、といったようなことを、私どもそれぞれの、当該の校長、小学校の校長はもちろん、申し上げておるところでございますから、引き続き、ご支援それから厳しくご意見をいただく中で、立て直しを図っていきたいというふうに思っております。
 よろしくお願いします。

● 戸田

 質問の最後の方に移りますけれども、ホント色んな問題がありますね。非常に、みんな悩んでいる。学校現場は、本当に一生懸命やっても、なかなかうまく行かないことで、苦しんでいると思います。
 そこで、例えば、IT教育とか、「生きる力づくり教育」とか、そういう研究集会とか、「モデル校」指定とか、そういう形で大学の講師とか先生を招いて、色んな研究集会を門真でもやっています。

 まあ、今言ったようなことは、全国どこでもやっているようなことの中の一環でやっているわけなんですけども、門真の特殊な問題性、ということで考えた時に、教育困難問題、ということについて、これを集中して取り組む、分析して、色んな体験報告をして、そして、色んなよその例とかも含めて研究を、多角的かつ集中した研究会を持っていくべきではないかと思うんですね。
 そして、ややもすると、個々の学校で「大変だったけれども解決した」「ああ良かった」となって、その時に色んな努力はしているけども、そういうことが必ずしも全体に共通の共有財産として、そう言う経験とか知識とか対応が蓄積されているとは言いにくい所があるんじゃないか。

 そして、やはり、いくら問題行動が少ないとはいっても、学校現場は現場で日々、本当に目一杯、手一杯やっているのが実状でしょうから、教育委員会の方がこういう状況を踏まえてですね、今まで一杯努力していても、うまくいっていないという状況があるわけなんですからね、ですから、研究会を作っていく、そして色んな保護者の問題、小中学校の教育の問題、そして子どもの心理とか肉体的な問題、家庭環境、地域環境の問題、荒れた場合の対応の仕方、クラスの分離の仕方、結合の仕方、というようなことをね、ほんとに幅広く、多角的かつ集中的に研究するものを是非やっていただきたいと思うんですが、その点について、見解どうでしょうか?

◎ 坂田参事

 研究推進について、でございますけど、先ほどご答弁申し上げましたように、本市におきましても、市の教育研究会でございますとか、小中学校の生徒指導研究協議会、門真市教育研究指定校事業、教育課程等検討委員会等々で、議員ご指摘の内容について、研究推進をしているところでございます。

 また、他市の先進的な研究に学ぶという部分と、本市の身近な部分で頑張っている学校の実践を学ぶというふうな、両面の取り組みを推進をしているところでございます。
 各小中学校におきましても、授業公開やオープンスクール等、積極的に行って、学校の教育内容の現状を、更に共通理解する上で、研究を深めるような形で、推進をしているところでございます。
 よろしくご理解賜りますよう、お願いいたします。

● 戸田

 今言われたのは、既にあるものの羅列かと思うんですけども、既にあるものでうまく行っていない部分があるということ。
 それと、既にあるものにしても、そういう研究成果とか広く公表されているんでしょうか?その公表についてどうですか?

○ 稲田議員

 「おー、簡潔に言え、簡潔に」

◎ 坂田参事

 公開授業及び研究発表につきましては、冊子にして公表をさせていただいております。

● 戸田

 これで最後に要望しておきますけども、それだけでは不十分である、というのが現実の姿だと。従って、もっと踏み込んだ、特に問題校のことに焦点を当てて、しっかりと研究集会いうふうなことを検討してもらいたい、ということを要望して終わっておきます。

 引き続き、教育現場の問題については、門真の人材、言うたら門真の財政にも関わることなんですね。 門真の市民が住んでるんが、そこそこの収入を得て、定職を持ったり、それが市に返ってくるかというか、ということもね、市税収入に大きく関わる問題であるし、

(この間、稲田議員、何やらブツブツ文句)

また、魅力的な街として、よそから人が来ていただけるか、定着してもらえるか、こういう問題においても、ひとり教育現場の問題だけではないということの観点もありまして、是非これは熱心な取り組みをお願いしたい、と思って、私の質問を終わります。