〈 4会派間利害の対立?大本議長が公明党改革案を公開しない「理由」〉

 他市に例を見ないくらい「異様に仲良し4会派」だが、意見対立を浮上させることが二つある。ひとつは、毎年5月臨時議会で行なう議会内人事ポストの争いで、もうひとつは議員定数削減の問題である。
 組織的集票力に絶対の自信のある公明党は、「議会改革」と称して、自分たちの議席率をもっと高めることができる(今でも日本一の議席率28.6%なのに)「6議席削減(=28議席を22議席へ)」を主張してきたが、他の与党3会派は、これでは新人減らし、共産党・市民派減らしどころか現職の自分たちも落ちて公明党だけが増大する、という強烈な危機感と反発がある。

 全議員・市民に「改革案」を公開しない、という公明党もおかしいが、9/27議運前に出された「改革案」を自分の所で握り隠している状態の、大本議長の対応もかなりおかしなものである。
 現に9/30本会議直前議運で、公明党の青野議員が「議長に改革案を出しているのだが(どうなっているのか)。議長より会派に示していただきたい」と発言しているが、稲田議運委員長は、「議長から何ら話がないので何とも言えない」と言い、大本議長は「手直しするような所もあるので・・」と言葉を濁して終わっている。

 大本議長が「手直しするような所もある」とか、「精査中」だとして会派に正式に示さないのは、「会派たる共産党にはまだ中身を知られたくない」ということで、つまりは「自分自身やその会派である志政会など、公明党以外の3会派としては同意できない内容なので、水面下の協議で公明党を譲歩させるなどして4会派一致を作ってからでないと表沙汰にしたくない」、ということだろう。

 質問もしない旧来型議員を結局はのさばらせ、本当に意味での議会改革に逆行して税金浪費のチェックを妨げるだけの、議員の仕事ぶりチェック・公開と連動させない「議員定数削減=経費削減」の俗論に立つだけの彼ら3会派には、公明党が仕掛ける「議会改革=議員定数削減」論には太刀打ちできず、せいぜい「2〜3議席削減なら同意できるが、6削減は飲めない」というレベルの駆け引きしかできないし、この論議を市民に公開して行なうこともできない。
 「議会改革」を標榜しながらも、実際は4会派それぞれの個別利害に基づいた市民不在の密室政治によって4会派のかけ引きがなされ、その密室政治の妥協の産物を「4会派一致の賛成多数」で押し通そうとするわけである。

 「議会改革」と銘打って会派から出された案を「手直しする所がある」とか、「精査中」だとか議長が勝手なことを言って自分の所で止めてしまうのも問題だし、そういう議長の対応に対して、「改革案」を全議員に公開するのではなく、水面下の協議で他3会派を引っ張ろうとする公明党も問題だ。
 こういう人達がやる「改革」で議会の公開制・透明性を高まることは全く期待できな い。むしろ不透明さと少数派排除の増大に結びつくだろう。

◆戸田はこういったエセ「改革」=実際は議会改悪の策動に断固反対して、活発な議論の自由が保障され、議会の動き、議員の動きがガラス張りにされて市民の審判を受けられるような、「真の議会改革」のためにこれまで以上に奮闘していきます。