(議案60号)   山北昭子氏の教育委員選任について   <戸田の質疑原稿>

 教育委員になる人の資格について、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」では、政党に所属することや、宗教団体に所属すること自体を禁じているわけではありませんが、それ以前に教育行政の中立と公正を図るのは当然の前提として様々に規定されております。

 そのため同11条5で、教育「委員は、政党その他の政治団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない」と規定されているわけです。このことを踏まえた上で、市長に以下のことをお訊ねします。


1;山北昭子氏は、公明党女性市議として3期12年市議をつとめ、公明党の幹事長や議長まで
  やり、99年春の選挙を機に退陣したばかりで、門真市民の間では、今でも「公明党の山北さ
  ん」として知名度が高い方だと思います。現在は公明党の党籍は離脱している、という話も仄
  聞するところでありますが、いかがでしょうか?
   また、党籍離脱したのはいつからでしょうか?公明党以外の他の政治団体の役員はなさっ
  ていますでしょうか? お答え下さい。

2; 「政党その他の政治団体の役員」と、ならない場合でも先に述べたように、教育委員の場合
  は「積極的に政治運動」をすることは、禁じられているわけでありますが、この規定について
  私としましては、「自宅に政党、例えば公明党などのポスターや選挙の候補者・候補予定者
  のポスターを貼る」とか「選挙の候補者・候補予定者への支持を有権者に訴えたり、紹介した
  りする」、「政党の機関誌・ビラ等の購読勧誘や配付をする」などがそれに該当すると考えま
  すが、市長のお考えはいかがでしょうか? 判断をお聞かせ下さい。

3;門真市の教育委員になった方で、今まで元議員というのは、ただ一人であります。
  1995年から昨年99年9月末まで勤められた、山根さんという方ですが、この人は公明党の
  門真市議から公明党大阪府議になられた経歴を持つ方です。

   そうしますと、元公明党府議だった方が退任して、1年後に昨年4月まで公明党市議だった
  山北さんが、教育委員に就任するとなります。法律の規定に反していない場合であっても公
  明党府議会議員として有名だった山根さんに続いて、公明党のベテラン市議として有名な山
  北さん、とほとんど間もなく引き継がれるように、一般の市民からすれば見えてしまうのでは
  ないか、教育の中立性という面から、市民に誤解を与えてしまう部分があるのではないか、と
  も思えるのですが、市長の認識をお聞かせ下さい。

                                         以上


(議案60号)   山北昭子氏の教育委員選任について   <戸田の反対討論原稿>

 先ほどの答弁をお聞きしましても、やはり賛成する気持ちになれませんので、反対の立場から
討論いたします。

 山北さん個人については、ちょうど議員として入れ替わりの格好になりまして、面識がないので
ありますが、3期12年という堂々たる経歴を持つだけでなく、その傍らで勉学にもいそしみ、平
成5年、8年と近畿大学法学部、立命館大学法学部を卒業されるなど、努力を重ねられた敬服
すべき人であると、認識致しております。

 しかしながら、先ほどの質疑でもふれたように、教育の中立公正、という面において、法律条文
のみならず、一般市民からの誤解の余地がない人事、という点から考えますときに、門真では、
元議員が教育委員になる例が、他にない中で、公明党府議会議員として有名だった山根さんが
唯一、教育委員に就任し、その退任後1年で、昨年春まで公明党のベテラン市議として有名な山
北さんをあえて、教育委員に任命することついては、いかがなものか、バランスを欠いているの
でないか、と思わざるを得ません。

 山北さん個人の資質の問題とは離れて、教育の中立性について、市民の間に誤解を招きかね
ない面がないとは言えず、私としては、今回の人事提案に反対いたします。(また、教育委員の
政治的中立性の問題については、今後とは関心を持って考えていきたいとおもっています。)

 

                                         以上