平成11年第2回定例会

文教常任委員会記録

平成11年6月16日(水)


◎出席委員及び説明のため出席した者:別紙のとおり

◎付託議案について

〔議案第31号「平成11年度門真市一般会計補正予算(第2号)」中、所管事項〕


○大西社会教育部長 ただいま議題に供されました議案第31号、平成11年度門真市一般会計補正予算第2号中、本委員会の所管事項につきまして御説明いたします。

 補正予算議案書16ページをお開き願います。まず、歳出でございますが、平成7年4月より借地により開設いたしております門真市立運動広場の用地購入費でございまして、門真市大字北島322番地の1の土地404m2を門真市北島町8番6号朴井康雄氏より購入しようとするものでございます。需用費、用地購入費合わせまして6184万5000円の補正をお願いいたすものでございます。

 場所につきましては、市立運動広場の多目的グラウンド1万4807m2のうちの一部でございます。

 その財源につきましては、12ページの繰入金によるもので、公共施設整備基金繰入金でお願いしようとするものでございます。

 以上、まことに簡単でございますが、説明とさせていただきます。何とぞよろしく御協賛賜りますようお願いいたします。


○吉水委員長 説明は終わりました。

 これより質疑に入ります。


○亀井副委員長 質問ではないんです。要望だけなんですけども、このグラウンドの用地の位置するところが、今度23日にも説明される第2京阪道路周辺、北島の調整区域内に入っているという点からいってお願いなんです。

 きのうもうちの福田議員の方からこれをもってお話ししたと思うんですが、この中の44ページのところに門真の未来像について書かれた項目が入っていると思うんですね。その中で門真の将来イメージについてというところで一番たくさんあったのが、安心して住めるまちになればよいというのが42%、それから次が「まち並みの整った緑の多いまちになればいいというのが32%なんですね。合計しますと74%になるわけです。

 今あるこのグラウンドの位置というのが互い違いになっていて、言うたら今両面に緑地――水田、ハス畑等が残っている状態になっています。我が党としては、この間一貫してこの北島の調整区域のあり方についてさまざまな提案をさせてきていただいているんですけれども、防災の観点からいうても大きな空地というのは重要であるということ。それから緑という点、また門真の原風景を残していくという点、水郷地帯、湿地帯、こういう状況というのをいかにして残していくかというのが、門真の将来にとっても非常に大事な問題だと思いますので、ぜひ周辺を含めた整備、できるならば少なくとも第2京阪道路よりも東側から門真団地一帯に全面的な公園をつくってほしい。そういうことも含めた将来のまちづくりを検討していただきたいということについて、要望させていただきます。


○吉水委員長 ほかに質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。

 これより議案第31号中、所管事項を採決いたします。

 お諮りいたします。本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 御異議なしと認めます。よって議案第31号中、所管事項は、原案のとおり可決すべきものと決しました。



○吉水委員長 以上をもって付託議案の審査は終了いたしました。

 次に、所管事項に対する質問の通告がありますので、発言を許可します。


○亀井副委員長 2点にわたって質問をさせていただきたいんですが、1点は、あすの総務水道常任委員会に付託されております第四中学校の校舎の大規模改造、この具体的な中身ですね、どういうものになっているのか。

 それから、これもこの間一貫して尋ねてきたことで、現場の声をよく聞いてほしいということを言うてきたわけなんですが、そのあたりではどうだったのか。この2点についてお聞かせいただきたいと思います。

 それから、もう1点については、少しやりとりもさせていただきたいと思っていますので、ここに書かれている地元集中――地元育成と言われているんですけれども、このことに関して、この3月に第四中学校から門真高校に行った生徒から具体的にお聞きした内容について少しお聞きしたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

 まず、初めに第四中学校の件について答弁をお願いします。


○星野施設課長 私の方から工事概要の御説明を申し上げます。

 工事概要といたしましては、昭和48年から52年にかけまして建設されました5棟、総延べ面積3637m2におきまして事業を実施しようとするものでございます。

 内容でありますが、屋上防水、補強壁の新設、増設41カ所に伴います耐震補強工事、それから外壁の改修、アルミサッシ化によります窓枠の取りかえ、スチール扉の取りかえ、内部改造、それとあと電気設備、給排水設備を予定いたしております。

 内部改造をもう少し詳しく御説明申し上げますと、普通教室13室、特別教室7室、生徒用便所男女16室、多目的教室、特別活動室、下足室等を予定いたしております。それの床、壁、天井の全面改装、こういうように考えております。

 なお、電気設備、給排水設備に関しましては、今回の契約とは異なりまして分離発注いたしたい、このように考えております。

 もう1点、学校現場とのヒアリングでございますが、学校現場とのヒアリングにつきましては、大規模改造工事に限らず我々従来より努めてまいっております。特に大規模改造事業につきましては、学校現場の御理解、御協力が不可欠のものという中で、十分時間をかけて努力いたしております。

 今回の第四中学校大規模改造に際しましても、学校長、教頭先生を窓口に教育委員会の計画をもとに、数回にわたり精力的に議論を重ねてまいりました。結果、学校よりの要望に対しまして最終回答を提示させていただきまして、御了解をいただいております。

 ただ、何かと制約が多い中での事業でありまして、すべての要望を取り入れることは甚だ困難ではありますが、第四中学校に関しましては、要望の大部分におこたえすることができたものと考えております。

 以上です。


○亀井副委員長 それでは、地元集中のことなんですけども、96年度の末にこれまで行ってきた地元集中をやめるということについて説明があったと思うんですが、地元集中、地元育成をやめることになった理由ですね。それから、それ以降の教育委員会としての対応をどのようにされてきたのか、お聞かせください。


○金子学校教育部次長 地元集中あるいは地元育成、これにつきましては、北河内地区の進路指導連絡協議会あるいは門真市の進路指導連絡協議会の中で、努力目標や事業計画でこういった文言が用いられておりまして、約10年ほど前に地元集中から地元育成というように文言が変更されております。

 それから、地元育成に変わりましてからの本市の取り組みでございますけれども、本市の中学校の場合は、以前は一つの中学校から一つの高校へという取り組みをしておりましたが、3年ほど前からは、一つの中学校から門真市内の三つの高校へという取り組みに変わってきております。

 以上でございます。


○亀井副委員長 ということは、基本的にはどこどこへ行きなさいとかということはなくなったということなんですね。


○金子学校教育部次長 基本的に本市の場合はいわゆる第4学区に属しておりまして、制度的にも第4学区の学校についてはどこでも受験できると、こういうようになっております。


○亀井副委員長 先ほど少し言うた生徒の場合なんですけども、学校に入って5月から6月にかけて、学校集会の中で3年生は高校へ行くか就職するか、そういう道がありますのでというふうな説明があると。そして、その後、夏休みに三者懇談が行われて、大体10分ぐらい、就職するのか進学するのか、おたくのお子さんはどうですか、君はどう思うんやという話がされて、10月に進路希望アンケートをとる。その中で、公立高校はどこどこの高校に行きたい、私学についてはどうですか、私学はどこどこへ行きたい、そういうアンケートが配られて、そしてそれに基づいて11月に三者懇談をすると。この三者懇談は、大体普通10分から15分ぐらい行われて、その子の行きたいところを決めていく。先生も生徒も親御さんもそこで、はいわかりましたという話になる。それが一般的な話ですね。

 それでもまだ決まらん場合は、12月に三者懇談を行う。12月に三者懇談を行う場合は、大体40人のクラスのうちの半分ぐらいの子供が決まってない。先生の方から、決まってへんのやったらどこどこへ行かはったらどうですかと。その中で大体決まるというのが普通のパターンですね。

 そして、ことしの場合は、公立へ行くんだったら3月3日から9日までに願書を出すというのが一般的な流れなんですが、私の聞いた生徒さんの場合は、11月の三者懇談で40分間話し合いをしたと。いろんなやりとりの中で、その子供さんは寝屋川高校へ行きたいと言うたそうなんです。そうしたら先生の方が、何で行きたいのかレポートを出せと言われたと。滑りどめのためにも私学は受けるんかと。私学を受けるんやったらこの場で決めると、そういうふうに言われたらしいんですね。お母さんは、子供の行きたいところへ行かせたいと。

 そういうやりとりの中で40分が終わって、そして12月の三者懇談の中で教師の方から、門真高校へ行きたいんか、寝屋川高校へ行きたいんか決めなさいと。また、その場で決めなさいと言われたそうなんですね。生徒はどっちに行くのか迷っているから保留しますと、この20分の中では決まらんかった。

 1月に先生の方から、もう行きたいところは決まったんかと言われた。この時点で、先ほども言うたように、もうほとんどの生徒は決まっていた。そして、2月の中旬にまた三者懇談が行われた。それは10分程度やったそうです。このときは、まだ決めてませんという話で終わった。

 そして、2月の末にこの生徒は最後あきらめて、門真高校へ行きますと、このように言うたそうです。そのとき先生は、寝屋川高校を受験せんと後悔せえへんかと、こう言うたというんですね。

 そんなんやったらもっと早うに、本人は何遍も何遍も言うてるんやから、さっきも言うたように、3月3日から9日、土壇場の土壇場まで15歳の子供が悩みに悩んで、親は親で子供が行きたいと言うところに行かせるために一生懸命塾に通わせて、最後こういう形になっている。こういう事実が実際に第四中学校でこの3月卒業した子供の中で起こっている。先ほどのお話とは大分違うことが、現場では実際に行われたわけなんですね。

 やっぱり本人が受けてその上で滑ったんやったら、それは本人の問題やと。だれもが納得できる話です。しかし、先ほど言われたような方針転換があった以降もこういうことが起こっているということについては、極めて遺憾やと、こういうように僕は思うんですね。

 このレポートというのをきのうも再度確認したんですけども、ほとんどの子供はこのレポートを提出してなかったんです。ごく一部の子供のみ、先生の思っているところと違うと思われる子供についてレポートを書けと。こういうことはやっぱりどうかと思うんですが、このレポートの問題についてはどのようにお考えですか。


○金子学校教育部次長 例えば、学級活動の時間に担任が進路指導を行いましてその後に感想文を書かせると。もちろん全員対象ですけれども。あるいは全員対象にしました進路希望調査を行うと、こういったことはよくあることですけれども、今委員からお聞きしました一部の生徒にだけレポートのようなものを書かせるということにつきましては、私どももこれまで聞いたことはございません。進路指導の中でそういった不適切な指導を行ったのであれば、是正するように指導してまいりたいと、こういうように考えております。


○亀井副委員長 子供の将来にとっては大きな問題であり、また青春の多感な時期に自分の思いを遂げさせるということは、一生にとっても極めて大切なことですので、この問題については、ぜひ今後についても推移を見守りたいと思っていますので、教育委員会としても十分に教育的な配慮をしていただけますようにお願いしておきます。

 以上です。


○戸田委員 どうも、はじめまして。5番の戸田です。


○吉水委員長 ちょっと申しわけないですが、今質問の通告を見ましたら、非常に多岐にわたっているというか、要するにたくさんあるんで、内容的なものである程度ずうっと流れがあるので、一括してダーッと質問してもらって、そして後の答弁の中でやりとりできたら、まとめてやってほしいんです。


○戸田委員 私の方の考えとして、せっかくのこういう委員会ですので、本会議と違いまして、ずうっとやると、仮にまじめに聞いていて――私がですよ。10分、20分しゃべられたら、最初言ったことが何だったのかなと思うのが普通であります。ですから、途切れ途切れとは言いませんけれども、なるべくある程度区切って質問して答えをもらって、その答えでまたさらに進めると、こういうやり方がより現実的だ、効果的であるというふうに思いますので、その点を御了解願います。


○吉水委員長 おっしゃっていることはわからんでもないのであれなんですが、要するにふれあい事業に関してある程度関連があるので、そのあたりは配慮してもらって、まとめてやってほしいと、そういうような形でお願いします。


○戸田委員 はい、考えつつ行わせてもらいます。

 きょうこの場でこれから質問すること、述べることについて、一つは今大変問題になっているふれあいの入所拒否の裁判の記録の一部です。原告側、被告側それぞれが出して、かなり重大な論点が含まれておりますが、お聞きしたところ、これは議員に配られておらないという今までの現状があるということですので、議員の方々にぜひ実情を把握しながらこれを理解していただきたい、ないしはこちらの質問を耳にしていただきたいと思いまして、とりあえず3部ですけれども、用意してきました。

 また、これは教育委員会の方から御足労願いまして、私の方が質問のことをいろいろ述べて、教育委員会の方もまたそれへの回答ということでおとといですかね、出していただいたものもあります。こういうふうな質疑のことも前提にしながら、今からの質疑をダブらないように、あるいは効率的に行って行きたいと思いますので、こちらは6部用意しておきましたので、御希望の方は回覧等、目を通しながら話に同席してもらいたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。


○吉水委員長 お諮りいたします。委員の皆さん、今戸田委員の方から資料の提供の申し出があったんですが、そのあたりはどないさせてもらったらよろしいですか。要りますか。まず、御意見があったらちょっと……。

 裁判の問題は要らない。そうですか。要らないという人は挙手願えますか。――そうしたら要る方。

 そうしたら、とりあえず3部あったら、それでやってもらったらいいのと違いますか。


○戸田委員 教育委員会からの文書の回答はどうですか。


○風委員 こういう席での委員からの資料の配付というのは、例があるんでしょうか。余り経験がないので、そういう要るとか要らないとかの問題以前の問題じゃないかなと思うんですけど、いかがなんでしょうか。


○吉水委員長 具体的には私の記憶ではなかったと思います。ただ、本人からの申し出があったんで、要る人はもらったらどうかなというぐらいの判断で一応問うたんで、要らない人はそれで結構です。

 そうしたら、質問の方を続けてください。


○戸田委員 では、質問を行っていきます。

 まず、ふれあい活動は、教育委員会が被告になると、門真市の住民、保護者から訴えられるという多分門真市では初めての例ではないかと思います。非常に重大な、賛否両論を含めていろんな意味のある裁判であります。文教常任委員会の所管事項でもあり、この裁判のやりとりでどのような主張、どのような証拠が出されておるのかということは、今後の方針、政策を考えるに当たって大変重要な資料ですので、教育委員会から、少なくとも文教常任委員会の委員に対しては必要資料としてその都度配付していくべきではないかと思いますので、この件について見解を求めます。


○戸田学校教育部長 この件につきましては、現在係争中であります。したがいまして、私どもといたしましては、顧問弁護士を通じて司法の手にゆだねているという状況でございますので、この場ではそういったことについての答弁は避けさせていただきたいというふうに思っております。


○戸田委員 係争中であるから、何を係争しているのか、何を争っておるのかということを少なくとも所管の委員の方にはありのままに報告を上げるということが必要であると思います。この件はこれで打ち切ります。

 次は、ふれあい活動、学童保育等に移ってまいります。その前に、ここに来られている方々は、教育委員会の方ですよね。教育、文教の方ですので、ちょっと参考までに、この中で教員としての経験があられる方、ちょっとお手を挙げてもらえませんか。――10人の方ですね。そのうち低学年を担当された経験のある方はいらっしゃいますか。――どうもありがとうございます。

 では、質問の方に移ります。まず1点目、ふれあい活動というのは一部児童を対象としたものでしかないということについて論証していきます。これについての見解を問います。

 その前に、皆さんよく御存じの地域振興券、最初は全国民に2万円という話でありましたが、いろんな事情がありまして制限が設けられました。15歳以下の児童についてはすべてですから、すべての児童が対象と言えます。65歳以上の老人については、これは所得、納税等の制限がございました。したがって、皆さんよく御存じのとおりに、65歳以上の老人すべてを対象にしておるということはだれも言えないし、そんなことを言うんだったらとんでもない間違いということになります。

 15歳以下のすべての児童を対象にしているという現実、65歳以上の老人にあってしかじかの制限を設けているということ。また、仮に門真市において65歳以上の老人のさらに定員2000人に限るとなった場合、どうでありましょうか。ますます65歳以上の老人すべてを対象にした地域振興券ということを言うとすれば、とんでもない常識外れの日本語のわからない方であるというふうに思われても仕方ないかと思われます。65歳の問題について御反論のある方いらっしゃいましたら、お手をお挙げください。ございませんね。

 それでは、本件のことについて戻りますが、現実の問題として、99年、平成11年現在、門真市の全児童数7477人という数字を教育委員会の方からいただきました。ふれあいは現在6校開設しています。全部60名程度と言いますから、60人の定員で全員入ったとして360名、児童数に対して4.8%、現に入っている児童でいうと、わずかに2.6%に過ぎません。また、目標の10校全部に設置して全部定員どおり入ったとしても、わずか600人、8%の児童が対象にしか過ぎません。

 また、教委みずからが裁判でも議会でもはっきりと申しているとおりに、既存学童保育設置の7校の児童3164人は、そもそも最初から申し込み資格がありません。また、残り58%の児童数の中でも、毎日平日参加できる児童、つまり課外活動――塾であれスポーツであれ何であれ、一切やっておらないという児童でないと、これまた申し込み資格すらない。

 こういう厳格さでありますから、おおよそこれを合わせますと、推定ですけども、全児童の80%ぐらいはそもそも申し込み資格がない。全児童の80%ぐらいは申し込み資格すらない。しかも、定員は最大限に言ってもわずか600人、8%。このようなふれあいの実態を、全児童対象であるというまくら言葉でずっと呼びならわしてきているところに大きな誤解と過ちがあると思います。これについて、ちょっと文章に書きましたけども、人を欺くがごときの言葉遣いをするべきではない。裁判記録にもいろんな議会の記録にも残ってしまっておりますけれども、まことに門真市民として恥ずかしい限りであると思います。

 教育委員会として、先ほどの地域振興券の例、あれも最初発案者の願望としては、全国民や全老人にと。けれども現実は制限されたものでしかない。行政当局として、現実に制限されたものでしかない人を対象にしておる場合に、自分の願望を頭にくっつけて全児童あるいは全老人ということは、到底言ってはならないはずのことであります。この点について見解を求めます。


○吉水委員長 戸田委員、質問をもうちょっと続けてください。そして、御意見は御意見として結構ですけども、もうちょっと質問としてここというのを言うてほしいですな。


○戸田委員 はい。それでは、次の質問に移ります。

 ふれあいの運営実態がコストパフォーマンス的に大変悪いのではないか、このことについての教育委員会の答弁を求めます。こちらの方は、実態として言っておるのは、教育委員会自身の資料によって、教室改造費2500万円、年間維持費430万円、ほかに開設費等、大体3000万円ほどかけて開設しておる。しかも、児童、保護者から費用は一切取っておらない。こういう中で定員がほとんど半分以下であるという実態があります。四宮44人、上野口24人、五月田に至っては19人。

 最初に行った速見は大変いい実績なんですけれども、どういうわけかやればやるほど生徒が減ってくる。ということは、根本的に大きな問題を抱えながら来て、どんどんこじらせているんではないかというふうに思わざるを得ません。これについては独自の事業等々を強調する余りに、毎日通うということを余りにもごり押ししたために、後で述べますけど、具体的な実例としましても非常に圧迫感があるというふうな子供たちの訴えもあります。

 こういう中で、非常に行きたがらないということになっておるのではないか。普通よい教育であれば、年々評判を呼んで希望者がふえていくものでありますけれども、現実問題は、速見はよかったけれども、その後のやつはどんどん減っておるというふうなことについて、こういう実態を踏まえて教委の答弁を求めます。


○藤澤学校教育部参事 失礼いたします。門戸を開放しているといった意味では、全児童に対して門戸を開放しております。一つの事業をやります場合にはいろいろな要件がございまして、財源上の問題、それから活動場所、あるいは安全性の確保といった面から、一定の定員を設けなければ責任を持って事業を推進していくことはできないというふうに思っております。

 それから、2点目の方でございますが、参加児童の推移につきましては、速見小学校も平成6年度に立ち上げまして、ことしで6年目に入っております。当初、速見小学校につきましても参加の児童数につきましては、平成6年度52名、平成7年度57名、平成8年度69名といったように暫定的にふえてきておるといったような状況がございます。

 四宮小学校につきましても、平成9年度立ち上げましたときには32名、昨年度、平成10年度では50名、本年度は、戸田議員にお渡しさせていただきました資料につきましては4月初めの資料でございましたけども、6月1日現在では、突然ふえましたといいますか、60名になっております。

 それから、昨年度立ち上げております上野口小学校のふれあい、北巣本小学校のふれあいにつきましても、上野口小学校につきましては昨年度26名、今年度6月で29名、北巣本につきましても昨年度25名、今年度6月で31名と。これは数年の推移を見ていかなければ、この事業が地域の人々に評価されているといったことを即断はできないというふうに考えております。地域性あるいは家庭の状況といったことで、即座にコストパフォーマンスについては言及できないであろうというように考えております。


○戸田委員 現実の問題で、参加資格、申し込み資格自体が80%程度の児童はない。すべての定員を今の門真市の計画どおり、まだできていない4校を合わせたとしても8%の児童しか収容しないし、できない。こういうものを現に行っていることをすべての児童に門戸を開放していると言えますか。先ほどの地域振興券をその言い方でいうならば、地域振興券において65歳以上の老人をすべて対象にしているんだと言うのに等しいですけども、この点について誠実な答弁を再度求めます。


○藤澤学校教育部参事 まず、数字でございますけれども、委員がお示しいただいております数字につきまして、このふれあい活動につきましては、ふれあい活動を設置しております児童の学校といいますか、そこの在籍数をとりますと、現在6校実施しておりますので、そこの在籍児童数は平成11年度の5月1日で見ますと2754人になっております。そこで6校分の6月1日現在での参加児童数は242名、これは在籍児童数2754人に対しまして8.7%でございますので、算定の基準が少し違うというふうに考えております。

 また、定数でいいますと、6校360人は6校の在籍児童数2754人に対しまして13%というようなことになっておりますので、最初につけ加えさせていただきたいと思います。

 それから、先ほども申しましたけども、我々自身がふれあい活動の事業を責任を持って進めていく、安全性の確保、あるいは雨天時あるいは寒いときの子供たちの健康面を考えますと、活動場所は必ずそれに見合った形で確保しなければならないということを考えておりますので、一定の枠をつけざるを得ないということにつきましては、御理解をお願いしたいと思います。


○戸田委員 これ以上は繰り返しませんが、この件について、最後にもう1回だけ質問します。

 教育事業であるということを教育委員会は裁判の場でも議会の場でもしきりに答弁しております。教育というのは機会均等でなければなりません。教育基本法の第3条にあるそうですが、今言われていることは、門真市の10校についてはそういう事業であるが、7校についてはこの教育は全く関係ない、対象でない。そこでの数字において、私が言ったよりも若干割合が多いではないかということを言っているだけで、まず基本的にその7校の児童を教育と称しながら全く除外していることがそもそも問題であるということ。それから、それを除外したとしても、とても全児童対象の実態は伴っておらず、いたずらな誤解を与え、日本語として全く常識を外れた答弁であるということを再度指摘しながら、次のところに進みます。

 では、毎日来ないと教育できないという件について、見解をお伺いします。まず、義務教育である、毎日来なければいけない学校教育ですら、来れない、来ない子供に温かい目で見ながら接しようということが共通の認識になっておる今日、学校に来るついでに参加するにすぎないふれあいについて、毎日来ない子はやめてもらうとか、あるいは毎日来ないと教育できないとか、あるいは早退されたらだめだとかということをしているのは、かなり異常なのではないかというふうにまず認識を改めていただきたいと思います。

 また、たかだか学校のついでに行っている2時間程度の教育、しかも30人内外の生徒に3人の指導員がついてたかだか2時間の指導を行っておるのに、毎日来ないと教育できないとか、早退されたらもうだめだとかいうことを言うということは、指導員集団の無能さを示すか、もしくは教委のそもそもの指導方針の過ちがそこに反映しているのではないかと思わざるを得ませんが、この点についての見解をまず求めます。

 それから、もう1点、現実の問題としまして、毎日来ている子供だけを集めてやっておきながら60人の定員が維持できない。北巣本はちょっとふえたと言っていますけれども、教員免許を持った専門職を充てながら、3人も指導員を置きながら、毎日来る子を相手にしながら、半数に減ったりしておるということは、これはよほど大きな問題があるのではないかということについても見解を求めます。

 次に、小学校の中で行っている、例えば四宮だったらサッカークラブか同好会があると聞きましたけども、そういう小学校の中で行っているサークル、クラブ活動にはどのようなものがあるのか、実例を挙げてください。また、放課後児童が学校外で参加しているサークル、習い事、学習塾等々、どういうものがあるかということもお挙げください。また、私、この前総合スポーツ体育大会に行かせてもらいましたが、そこで練習しておる子供さんたちも土・日のみならず平日も練習なんかをしている子も多いはずですが、このスポーツ関係ではどのようなものがあるかについてお聞かせください。

 その上で、それらのものに親や児童が無理のない範囲で参加して自発的に楽しみ、趣味や能力、社会的視野を広めておるということを教育委員会はどのように考えておるのか。もしくは、児童はそのようなものにかかわるべきではないという見解なのか。一応質問書の中でこの部分までとりあえず見解をお聞かせください。


○藤澤学校教育部参事 まず、御指摘の毎日来ないと教育できないかといったようなことでございますけれども、私どもの事業の趣旨としましては、学校教育といいますか、教育事業の一環としまして、集団活動で養われる、特に異年齢集団活動で養われます社会性あるいは人間関係、それから生活態度、そういったものを養いたいと。特に今子供たちが少子化あるいは核家族化、都市化の中で群れた遊びができていないといったような状況もございます。それから、テレビゲーム等の遊びに代表されますように、ひとり遊びがかなりふえてきていると。

 そういった中で、先ほど申しましたような事業の趣旨を達成していくためにはできるだけ参加していただきたいという気持ちの中で、月曜から金曜日の事業を実施しています5時まで参加していただきたい。それが趣旨の目的から考えるところであります。

 もう1点は、例えば塾とかスポーツクラブ等への参加におきまして、子供たちが1年生から6年生を対象にしておりますので、抜けるあるいは途中でまた帰ってくる、あるいは子供たちがその間行き来している中で指導員が実情を把握する、一方では塾に出向く子供たちの安全――交通安全とかあるいは不慮の事故がないかといったようなこと、それから確実に家に帰っておるであろうかといったようなこと、あるいは一方では現実に5時まで残っておる児童の指導、そういったことを考えますと、安全確保につきまして、途中で抜けていかれるということに対しては、責任を持つといった意味では5時まで参加していただきたいといったことは、我々がこの事業を進めていく上での運用上の条件として保護者にもお知らせしておるところでございます。そういった意味で、毎日来ないと教育できないかといったことに関しましては、私どもは以上考えておりますので、よろしく御理解願います。

 それから、定員が維持できないということでございますが、これも先ほど申しましたように、初年度立ち上げましてから順次1年生、新1年生というふうに入ってきますので、その学校の状況あるいは家庭の状況、地域性といったものを踏まえて考えますと、今後3年、4年とたちますうちに、先ほど申しましたように速見小学校のような状況が考えられるのではないかというふうに思っております。そういった意味からもコストパフォーマンスといいますか、そういった意味では、今後の推移を見計らいながら見守っていただきたいというふうに思っております。

 児童が放課後にどういうふうなサークルに行っているかというところにつきましては、答弁はほかの課に譲りたいと思います。

 それから、放課後に子供たちがいろいろな活動に参加することに対して、教育委員会としてはどうかということに関しましては、家庭の教育方針が保護者におありであろうというふうに考えております。そのことについて否定する気持ちもありません。

 以上であります。


○三宅社会教育課長 放課後の学校外での児童のサークル、習い事、塾などについてどのようなものがあるかというふうな御質問でございますが、それらのものにつきまして、私どもでは十分には熟知しておりません。ただ、スポーツ関係では野球、サッカー、剣道、柔道、ソフトボール、空手、そのようなものがあるというふうに考えております。


○戸田委員 簡単なところで、サークル等のことについて、その数とか参加人員を聞いているわけではなくて、およそどういう種類のものがあるかということをお聞きしたことが一つです。

 それから、各学校の中で設置しているものについては、当然教育委員会が把握しておるはずですので、各学校にどのようなものがあるかを知っている限り述べてください。


○藤澤学校教育部参事 学校の方につきましては、小学校の場合もクラブ活動としてございます。例えば図工クラブ、放送クラブ、園芸クラブ、あるいは体育的なものとしましてはソフトボールクラブ、サッカークラブ、バスケットボールクラブ、そういったものがございます。


○戸田委員 さっきの前段の方でちょっと答えていただいていないところがあるのではないかと思いますが、毎日来ている子だけ集めておいて、教員免許を持った専門の指導員を配置し、そのほか2人を配置して、3人を配置しておいても減ったという実例がありますが、これをどのようにとらえているのか。

 じゃ、速見との例で聞きますけれども、なぜ速見の場合はさほど問題なくきておりながら、何年かたって十分経験を積んだはずの四宮以降において速見のようにうまくいかないのか、そのことをどう総括しておられるのか、お聞きいたします。


○藤澤学校教育部参事 減りました分につきましては、4月当初と3月末と比べますと幾分か減った事例もございます。そのことに関しましては、家庭の状況の変化で入会を取り消されるといったようなこととか、あるいは子供がほかの遊びをしたいといったようなことで、お父ちゃん、お母ちゃんもうやめるわといったようなこともあろうかなと思いますが、私どもとしましては、基本的には保護者の家庭の状況が変わったということがあるんじゃないかなというふうに思っております。


○戸田委員 速見の方はまあまあうまくいけて、四宮以降がいま一ついろいろばらつきがあるのは、その四宮以降の家庭の状況のせいであると、このようにお考えでしょうか。今の答えではそう聞こえるんですけども、御答弁願います。


○藤澤学校教育部参事 減ったことに対しましては、確実に私ども1人1人の理由につきまして立ち入ったことをお尋ねしておるわけではありません。数的な総数としましては、年度年度ふえてきているといったような意味合いで申し上げております。

 以上であります。


○戸田委員 この件をそれなりに打ち切りますが、最後に申し述べさせてもらうならば、学童保育においても同じような時間帯、同じような人数でやっておって、こちらはいろんな塾へ行ったり、あるいはきょうは来なかったり、いろいろ重ねながら、何か問題があるとか大変やりにくいということは一切伝わっておりませんし、ないんではないかと思います。また、定員が半分以下になるというふうなことも現にございません。ふれあいについて、指導員の質の問題ないしは指導の問題が現実を見ればあるのではないかと思わざるを得ません。こういう見解を述べさせていただいて、次に移ります。

 全児童参加のことにもう一遍立ち返る部分があるんですけども、教委の言っている全児童がふれあい活動に参加したら、じゃどうなるんでしょうか。すべての児童が放課後も5時まで学校に残って、一切の課外の活動、趣味の活動、サークル活動をせずに、学校の中で教育委員会独自の、門真市独自の教育事業というのを受けるという姿を想像してみますと、これはかなり異様なものではないかと思います。

 もしそうなった場合、門真の子供は、低学年の子供から6年生まですべての児童を対象にしたいんだと、本来はそうなんだとおっしゃるわけですから、夕方まですべて学校で拘束されて、ほかの何らの趣味も遊びも習い事もせずに、門真の教育委員会のすばらしい教育活動を受けるということになりますが、これはかなり異様なことであるし、教育の二本立てという問題もはらむのではないかと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。


○藤澤学校教育部参事 すべての児童が参加した場合のことにつきましては、仮定のお話でございますので、そのことにつきましては、先ほどからの事業を進めていく中で一定の定員が必要であるということの中で、御理解いただきたいと思います。

 それから、これにつきましては、1年生から3年生の留守家庭児童も含みまして、このふれあい活動の趣旨に賛同できる子供たちが参加できるというふうになっておりますので、すべてがすべて参加されるということでも、全体的に全部がバシッと5時まで残ってという話にはならないかと思います。

 以上でございます。


○戸田委員 他のサークル、習い事等の関係で言いますけども、学習塾等については異論もありましょうし、私も必ずしもよいものとはどうも思えませんが、例えば学校内にあるサークル、先ほどおっしゃった園芸、ソフト、図工、体操等を週に1遍ぐらいはやりたいと、そういう趣味も伸ばしたいという子供たちを、いや、ふれあいに参加するからにはそれはあきらめてもらわなくてはいけないということまでして教育しなくてはいけないものでしょうか。

 また、それこそサークルであれば、異年齢の子供たちと、あるいはそういう詳しい先生や大人たちと、そして普通の学校では、あるいは普通の家では体験しないことを体験しておるわけでして、こういうことを選ぶか、ふれあいに毎日来るか、二者択一であるというふうなことを子供に迫っていくのは、教育上も児童の育成上も疑問があると思いますけれども、見解を求めます。


○藤澤学校教育部参事 最初に先ほどクラブ活動で幾つか例を挙げましたけれども、あのことにつきましては、教育課程の中での話でございますので、放課後の中でのクラブ活動というのではございませんので、よろしくお願いいたします。

 それから、塾あるいはスポーツクラブ等への参加であきらめてもらわなくてはならない二者択一というふうなことでございますけれども、その分につきましては、先ほどから繰り返し申し上げておりますように、運用上の一定枠の中で、私どもの運用していく中での安全確保とか、あるいは趣旨の目的を達成するためにやむを得ないという中でやっておりますので、保護者の方々に御理解いただいて進めていきたいというふうに思っております。


○吉水委員長 今の人数の問題とかクラブの問題に関しては、意見がお互いに出尽くして平行線みたいな感じですので、次に進んでください。


○戸田委員 次に進めます。

 低学年の児童の問題です。私自身も子供を保育園へ送り迎えしたり、そういう小さい子の方に関心が強いこともありまして、幾つかの質問をまとめてしますので、それぞれにお答えください。

 まず、そもそも低学年1年生、2年生、3年生までと思いますけれども、授業時間はそれ以上の子に比べると短いはずですね。今の現実として、1年生、2年生、3年生であれば何時まで学校にいることになっているのかということが1点。

 学校教育法で決まっているのでしょうけれども、なぜ学校教育においてこのような違いを設定しておるのか、そもそもなぜこういうことをしておるのかということについてお聞きします。

 また、教育委員会がふれあいは教育活動であると言っているように、低学年の授業とかカリキュラムという言葉を裁判資料なんかでしきりに使っております。こういう低学年の子供を授業として夕方まで拘束できるのか、してよいものであるのかということをお聞きします。

 また、ふれあい担当の教育委員会の学校教育課の方の中で、低学年児童の生理学、心理学、発達学等の専門的知見と実践経験を持った方はいらっしゃるのか、または専任指導員においてはどうなのか。

 低学年児童について、午後の間食、通常言われる3時のおやつですね。これは教委としては生理学的に必要なものであると考えておるのか、いらっしゃらないのか、また、それぞれ思うことの根拠を述べてください。

 以上です。


○藤澤学校教育部参事 1点目の授業の時間でございますけれども、1年生は最終終わりますのが2時、それから5時間目もあるときもございますので、その場合は2時40分ぐらいになろうかなと。学校によって幾分違いますが、そう感じております。それから、2年生はおおむね5時間で終わりますので、2時40分から3時前であろうかなと思います。3年生は6時間目がございますので、6時間目は学校によってばらつきがありましょうが、大体3時半ぐらいになろうかなというふうに思っております。

 それから、なぜこのような違いがあるのかといった御指摘でございますが、教育課程を組んで学校で授業をやっていくという中では、子供たちの発達段階においてこういった時間の設定があろうかなというふうに理解しております。

 それから、放課後ふれあい活動の中でカリキュラムを組んで拘束しているではないかというふうな御指摘でございますけども、カリキュラムにつきましては、これはふれあい活動そのものがいわゆる教育課程を組んで進めていく学校教育といったものとは異なります。法的にも異なりますし、チャイムで動くとか、あるいはちゃんと座ってやりなさいといったような形でやっているわけではありません。もちろん異年齢でやっておりますし、その違いはあります。

 ただ、カリキュラムを組んでといいますのは、カリキュラムの中身でございますけども、教育的な事業あるいは一つの訓練的なことなどをやるときに効果を上げるために、計画的に組んでいる内容というふうに私どもは理解します。それを先ほど申しましたように、子供たちが今置かれている環境から考えますと、異年齢集団の中で人間関係、思いやり、あるいは支えあったりとか、そういったようなことを育てていくために、一定の計画と系統的な取り組みも必要であろうかなというふうに考えており、そのことは学校の授業みたいに非常にしゃちほこばった形での拘束とか強制といったような内容ではございません。遊びの時間、あるいは個人遊び――個人遊びといいますか、好きな者同士の遊び、それから1年生から6年生までそろったところでの全体的な遊び、それから宿題をやろうといった学習的な時間といったような大きな時間設定の中でやっておりますので、一概に強制的で拘束しているというふうには思っておりません。

 それから、間食についてでございますけれども、これにつきましては生理学的にどうだということでありますが、私どもとしましては、生理学的に間食は必要であるかどうかという資料は、今持ち合わせておりません。ただ、学校教育の授業の一環としまして進めていく中で、子供たちにも今のところ是が非でも3時に間食を取らなければ、その子の健康上あるいは発達の上で悪影響があるというふうには思っておりません。幾分そういったことも辛抱しながら、子供たちが育っていってくれたらなというふうに思っております。

 4点目が抜けましたけれども、生理学、心理学、発達心理学的に指導員はどうであろうかということの御指摘でございますが、専任指導員につきましては、教員免許を有する者ということで私ども充てておるわけです。免許を持っておる者につきましては、児童心理学とか発達につきましての基礎的な講座を大学で受けておりますので、こういったことも含めまして一定の認識を持っておるというふうに思います。それから、私どもの委員会の方にこういったものがおるかといった意味では、同様に考えております。

 それから、専任指導員につきましては、先ほど来、戸田議員の方から御指摘ありますように、私ども担当課としましても、専任指導員を集めまして子供たちのとらえ方、あるいは運営上の諸課題をテーマとしまして研修会を持っておりますので、一概に最初から全能的にやっていけるというふうな見方ではなくて、今後指導員につきましても、そういった要素を踏まえて指導に当たっていくということ、そのための研修を行っておるということを御理解願いたいと思います。

 以上でございます。


○戸田委員 今のお答えでまとめてみますと、低学年児童の心理学等については資料を持っていないと。持っていないにもかかわらずおやつはなくても大丈夫なはずだと、辛抱して育ってほしいと、こういう結論を出して現実の運営を指導しておるという回答であったというふうにまとめることができると思います。これについては、後日私の方もそういう専門の方々にお聞きして、これが児童虐待に当たらないかということについても含めて調べてみたいと思います。

 というのは、子供たちにとって、僕は保育園までは手元でよく育てたので、いろんな本を見ますと、おやつ等々、間食等は大人の場合と全然違うと。エネルギーを補給して――小鳥というのはしょっちゅう食べてますよね。ああいうことのために、知能と運動のために是が非でも必要なことであるということを書いてあるのを読んでおります。2年生、3年生になれば違うと思いますけどね。

 普通であれば2時半、3時に終わって、それから基本的に自由な生活の時間に入るわけですね。そういう特に低学年の子供を、教育であるから、いや我慢できるだろうからということで一律におやつを与えない。しかも、教育委員会の方で専門的なことは資料を持っておらないという段階で、親の方からもいろんな要望があったにもかかわらずそういう判断をされてずっと7年間もやってこられたということについては、多大な疑問があります。ただ、私自身も専門的な知識を今持っているわけではございませんので、専門家の方に今のお言葉を伝えて、次のときの質問等にさせていただきたいと思います。

 じゃ、次の事項に移ります。今度は集団、班としての運営ですね。これがふれあい活動のとてもすばらしいところだということを各所で強調されておるわけです。

 で、お聞きいたします。まず、班として1年生から6年生までの同じメンバーが毎日一緒になってそれを教育するという方がよいと考える根拠は何か。そのようなほかの教育実践があるのか。これが例えばキャンプに行って、たまにお兄ちゃんたちと一緒に遊んだというわけではなく、毎日のことですからね、限られた場所で。本来ならば遊びや自由時間であるはずの放課後の毎日を大人によって割り振られた人為的、一応強制的な異学年、異年齢集団での教育にはめられることが、子供にとってそうでない、自由にいろいろ遊んでいくということに比べてよいという判断の根拠を示していただきたい、児童心理学的に見たらどうであるのかということも含めて。

 次に、このやり方は門真の市教委が独自に考え出されたものなのか、それとも何かの実例を参考にされたものなのか。私への15日付の御回答の中では、ふれあい活動事業が望ましいとの結論に立ち至りという文書がありますが、どういう学説ないしは実践例、考察に基づいたものだったのか、具体的に回答願いたい。よろしくお願いします。


○藤澤学校教育部参事 班を組織してやっていくということにつきましては、私どもはそれがよいと確信しております。子供たちがばらばらに遊ぶ、自由に遊ぶと。ただ預かってその時間を過ごすというふうな趣旨ではやっておりませんので、人間関係を結んだり、あるいはその中でぶつかりあったり、あるいは低学年の子供たちは、高学年のお兄ちゃん、お姉ちゃんの動きを見ながらいろいろ人間関係を学んでいく。また、高学年の子供たちは、低学年の子供たちの困っているところを助け合ったりとかいうようなことが、人間関係を結んでいく上で、今言われてますように非常に自分勝手とか、あるいは子供たちの中で思いやりがなかなか育ち切れないといった意味では、そういった任意の班をつくりながら、また、それは決して固定的ではございません。一定の活動の中でやっていくときに班をつくったりするわけですから、ぜひ必要であるというふうに思っております。

 以上であります。


○戸田委員 私の質問の重要なところに一切答えていただいておりません。今言われた、よいと確信しておる根拠は何かということをお聞きしたんです。どういうほかの実践例があるのか。一応、毎年毎年教育のいろんな研究集会がございますね。本もいっぱいされております。あるいは藤澤さん自身の経験、体験でこれがいいんだというように思うことがあったら、その根拠をまずお聞かせください。


○藤澤学校教育部参事 根拠につきましては、私どものいままでのいろいろな子供の活動といいますか、欠けているといったようなところの実情から、実際の活動を振り返って速見小学校の先例等を踏まえましてやっているところでございます。実践に基づいてやっておるといったところであります。御理解をお願いいたします。


○戸田委員 今のお答えで、何かの学説あるいは教育研究実践例等々に基づいたものではないということはわかりました。門真の実例を見て、教育委員会がそう思ったということであるということがわかりました。

 私がこういうことを取り上げているのは、教育委員会の判断とはまた違って、これが幾つかのマイナス面を生んでおるということを多々耳にしておるからであります。

 四宮小学校ができて間もなく、北巣本においても、例えば下の小さい子は――幼稚園、保育園から上がったばかりの自分自身の小学校1年生のときのことを思い出してみてください。5年生、6年生がどれほど大きく、巨大に見えるか。そういう子供らといきなりはいとセットされて、これで遊びなさいと言われる。その中で、上の子は上の子でこの人をちゃんと面倒見なさいと、一種隣組の班長みたいにさせられておもしろくない。思いっきり遊びたいのに、この子らをいたわりながらしなくちゃいけないからストレスがたまるし、下の子は言うことを聞けという形でたたかれたりしておるということで、泣いて帰ってくる。あるいは、無理に班活動をさせるものだから、ドッジボールの試合ですら6年生の子と1年生の子と一つのチームでやらそうとする。当然もう全く違うところを無理無理に行って、眼鏡が2回割られたと。これは失明になるかもしれないようなことが2回もあった、そういうことも聞いております。

 そして、お母さん、もう行きたくない、家でお利口にしているから頼むから行かさんといてと、1年生の子供が涙を流してお母さんに訴えて、お母さんもつらい目をしながら、あきらめて引き取るというふうな実例が四宮でありますし、北巣本でありますし、私たちも言ってきました。ビラにも書いてきました。

 そういう例がありますから、必ずしもよいことばかりではない。かなり机上の空論的に、しかも現実にそういうマイナスがありながら、これを聞き入れて改善しようとしないという姿勢に大いに問題があるのではないかと思います。

 今、言ったような実例を教育委員会は覚えておりますでしょうかどうか、お聞かせください。


○藤澤学校教育部参事 私どもとしましては、専任指導員の方から「ふれあいだより」とか出しておりますし、それから担当の者が機会をとらえまして、ふれあい活動をどういう状況で運営しておるかということで現場を訪ねたりしておりますので、1年生、2年生あたり、特に1年生あたりが4月、5月当初に上級学年と一緒にやっていくという部分については、大きなお姉ちゃんやなとか、あるいはドッジボールをやっても強い球を投げられるというようなことも、これは知っております。だから、そのことにつきましては、年度当初は緩やかな班編成とか、あるいは最初から最後まで班で放課後までの時間を活動しておるわけではありませんので、子供たちの実情に応じて指導員の方で対応するようにといったようなことを指導しておるところであります。

 それから、行きたくない、あるいは眼鏡を2回割られたと。そういった眼鏡2回の分につきましては、私どもも幾つか事故があったというようなことを聞いております。眼鏡2回であったどうか、きちっとそれに対応しているかどうかというのは確信を持てませんが、やはり活動の中でトラブルもあるということは認識しております。

 一方で子供たちは、逆にいろんな年間計画あるいは1日の計画の中で非常に楽しいと。あるいは指導員の方々も若い指導員の方々がおられますので、逆にそういった年齢層で指導員に甘えて心がゆったりするといったような部分もございます。決して悪いところだけではないというふうに申し上げておきます。

 以上です。


○戸田委員 次に進みます。地域の教育力を育てるという主張について、質問の方にいきますね。これは資料にもあることですけども、改めてふれあいの運営委員会なるものについて、構成委員はだれとだれとだれですか、どういう肩書の方ですかということです。会合は年に何回ぐらい、どの時間帯で、つまり昼日中やっているのか、休日、日曜日にやっているのか、夜やっているのか、何時間ぐらい、どこで行っておるのか、お聞かせください。

 また、こういう運営委員会の会合のほかの行事はしているのか。どういうものをどの程度の頻度でやっておるのか。ふれあいで親子が一緒に集う行事というのはあるのか。親と指導員の懇談会はどうしているのか。親同士の懇談会や親以外の地域の人々と児童、保護者の会合や行事はどうなっているのか。速見の保護者会はいつできたのか。北巣本や四宮では親たちの名簿、連絡簿を渡してくれないので、親同士の連絡すら不便させられていると聞いておりますが、本当ですか。他のふれあいにおいてはどうでしょうか。

 この部分は10項ほど一連の質問がありますので、お答え願います。


○吉水委員長 戸田委員、その項目を最後まで行ってください。


○戸田委員 じゃ、そうさせていただきます。手元にメモがありますので、その都度答えが抜けておれば、私もすぐわかりますからよろしくお願いします。

 何よりも、親たちが預けっ放しにならないように、責任を持って運営にかかわるよう仕向けるべきだと思うのが普通なんですけれども、教委や実行委員会はそういう指導をしていらっしゃるかどうか、具体的な事実に即して教えてください。

 また、速見以外ではなぜ保護者会すらできないのか。学童であれば随分昔からつくってやっております。速見でもやっとできたところですね。地域の教育の力を育て云々ということであれば、当初から最低限保護者がちゃんと組織して、そしてこうして預けっ放しにならないようにということを指導するのが当然でありますが、なぜ保護者会すらできていないか、そのような指導をしておらないのか。保護者会には関知しませんとこの文書の方にも書いてありますけど、これは非常におかしなことかと思います。

 現実、そういうことをあわせますと、親子、指導員ともどもさまざまな催しを行っている学童保育に比べて、はるかに預けっ放しの状態になっているのではないか。それで、地域の教育力を育てたというふうなことを裁判並びに議会でおっしゃっておりますけれども、そう言える実例を思いつくだけ挙げてください。また、地域の教育力を育てたという点においては、同じく教委の中の別の部署が担当しておる学童保育について、同じく実例を挙げてください。よろしくお願いします。


○藤澤学校教育部参事 実行委員会の運営につきましては、実行委員会のメンバーとしまして、学校の代表者2名、PTA2名、保護者2名、それから地域の自治会あるいは子供会、生協等にお願いしまして、ここから2名、それから指導員1名という形で構成しております。

 それから、会合の持ち方なんですが、年3回程度、必要に応じては4回というような形で持っております。夜、学校で行っております。2時間ぐらいはやっております。他の会合といいますか、この実行委員会以外の会合については、今のところは個別には持っておりません。

 それから、親同士の懇談会、親以外の地域の人々、これにつきましては先ほど申しましたように持っておらないと。それから、親と指導員の懇談会につきましては、速見小学校の場合、必要に応じて出るといったようなこともございますが、基本的には勤務の状況とか、そういう勤務条件もありますので、連絡ノートあるいはふれあいの連絡といいますか、ふれあいのプリントをつくっておられますので、そこでやりとりしております。

 それから、速見の保護者会はいつできたのか。昨年度、平成10年度でございます。

 北巣本や四宮では名簿、連絡簿を渡してくれないと。これにつきましては、親御さんたちの名簿、住所等につきましては、プライバシーの問題がありますのでお渡ししません。よろしくお願いします。

 それから、他校、北巣本、四宮以外の分につきましても同様に考えております。

 それから、預けっ放しといったところにつきましては、私どもも預けっ放しでは困るといったことで、我々サイドが保護者を集めてふれあいの活動について説明する場、あるいは指導員を通しまして連絡帳あるいは先ほどから申し上げております「ふれあいだより」等を通じて保護者には問いかけておるところでございます。

 それから、速見以外で保護者会ができないのかということにつきましては、速見小学校でも立ち上げてから5年目にできたというようなことで、保護者会につきましては、基本的には保護者の方々が主体的に取り組んでいかれるものであろうというふうな意味で、我々教育委員会が関知すべきではないというふうに考えております。

 それから、親子、指導員ともども催しを行っているかということなんですが、ふれあいの活動におきましては、親子が一緒になってドッジボールをやったりとか、あるいはクリスマス会等にはお招きしたりとかいうようなことでございますが、昼間お勤めになられておるところは参加もしにくいといったような状況です。ただ、そういうふうな呼びかけも盛んにやってもらっているという現状がございます。

 それから、地域の教育力を育てたのかというふうなところでございますけれども、地域の教育力につきましては、私どもも非常にそこのところを育てなければならないというふうに思っております。それの取っかかりとしまして、先ほど来申しておりますように、実行委員会の構成メンバーとしまして、地域の自治会の方あるいは子供会、青少年育成協議会の代表の方に入っていただいて、それぞれの会合で話し合ったことを地域に持って帰っていただいて、子供たちの健全育成に資するところはないかといったことでお話し願うように依頼しておるところであります。

 それから、指導員に関しましては、できるだけ子供たちの実情がわかるというようなことで門真市に在住しておられる方を指導員として採用しておりますし、できるだけ近くの、その学区の中にお住まいであればその学校のところの指導員、そうでなければ近くの学校に指導員として動いていただくというふうな形で、地域の力を活用していっているといったようなところであります。

 それから、先ほど来話していますように、親子でドッジボール大会をやるという中で、保護者の教育力、あるいは地域でも、ふれあいはこんなことをやっているんですよといった形で知ってもらうために、いつでもふれあい活動を見てくださいといったようなことで呼びかけていますし、それから地域の人では、ふれあい活動によりまして、お話を聞く会というふうな形で地域の人を呼んでお話をしてもらう。あるいは竹細工づくりといったような形で、我々昔はよくやったわけなんですが、今の子供たちはやっていないような昔の伝承遊び、あるいは昔の遊び道具をつくったりするような形で、地域の教育力をできるだけ掘り起こそうというようなことでやっておるところであります。

 以上であります。


○戸田委員 学童保育等であれば、例えば盛んな地域であれば、大型バスでキャンプ旅行に行くとか、あるいは近くの公民館等々で学童保育の子供たちが親も一緒になってサークル活動をするとか、月に一遍ぐらいは話し合いを持つとか、そういうところもいろいろあります。学童祭り等々を行ったり、地域の人たちに広く呼びかけたり、そういうことも行っております。

 それに比してみますと、速見ができて5年たって、保護者会すら速見しかつくらない。個々に親を呼んでお話ししたりしているのに名簿を渡さない。昼働いていて夜それぞればらばらに来る方は、なかなか集まりにくい。まして、門真でそういうふうな機運がないことも確かに事実であります。確かにない現実があるからこそ、市の予算を使って独自の教育事業として胸を張るものをしたいというのであれば、これを積極的に補助、育成していくのが行政側の責務でありますが、全くそのようなことを行っておらない。

 今の地域の教育の力といっても非常に抽象的なものであり、お話を聞いたら、竹細工を教えたと。別にそこのふれあいでなくてもし得ることであろうし、それが教育の力というほどのことなのかと、多いに疑問を感じるものです。この点については、大体決着がついているのではないかと思いまして、次の方に移ります。

 教育委員会は北巣本において、ふれあいがまだまだ定員の半分程度しかおらないのに、毎日通うことという異常な方針を貫徹するために、共働きの家庭の幼い姉妹が平日3日間は夕方まで保護者に欠けるという状態に置かれることを承知でおりながら、今まで以上に過酷な孤立状態にさらされるということを承知の上で、この答弁にありますとおりに、教育上事業を行うためにやむを得ないことだというふうに判断して切り捨てた。

 しかも、去年の4月からでいいますと、もう既に法的義務が生じておる。保護に欠ける子を自治体において留守家庭児童の対策をとりなさいという義務が生じておるのに、このような自分らの独自事業と称する都合を優先させて、子供をより一層孤立に追い込むということを行いました。この点でも、人権意識において非常に欠けるものがあるのではないかと思います。

 また、今までの答弁、運営実態等々を見てましても、一貫して障害者との共生というのが合い言葉のこの時代にありまして、このふれあい活動が障害児を招き入れるということは言われておりませんし、展望としても示されておりません。ふれあいでの集団教育活動と聞けば聞くほど、障害者の入る余地がないのではないかと思わざるを得ませんし、結局はいわゆる同質的集団を目指してしまっているのではないかと思います。

 また、今まで共働きの家庭で隣同士で遊んでいた仲よしの子供が、その子供たちだけが切り捨てられて教室に入ってこれないということがあっても、そのことに心を痛めないで済む子供たちをつくってしまっておる。すぐ隣の仲よしの子供の人権に鈍感な子供を育てる結果になっておるのではないかというふうなことを危惧します。まさに、今ままで積み上げてきた人権教育を台なしにする新たな形の差別、選別教育の発生と言わなければならないと私は考えますけれども、このような事実を踏まえて人権教育という観点から教育委員会の見解をお願いいたします。


○藤澤学校教育部参事 前段の分につきましては、ただいま係争中でありますので、答弁は控えさせていただきます。

 それから、障害者との共生といったことにつきましては、私どもそのことにつきましては重々認識をしております。現実、障害を持った児童も参加しておるといった実態もありますので、よろしくお願いいたします。

 それから、そういった意味で決して人権意識に関して鈍感になっておるわけではございませんので、先ほど申しましたように、指導員に関しましても、人権意識を持って指導していくようにといったことの指導を含めてやっております。その結果、思いやりとか、あるいは子供たちがけんかしたときでも、そのことの是非について話したりとかいうような形でやっておりますので、御理解をよろしくお願いいたします。


○戸田委員 それでは、次に移ります。

 中国人児童・生徒に対して通訳が少なくて困っているという話を聞きますが、これは現状のこととして、もしボランティアの通訳を地域の方から発掘してそこに活用すると仮定した場合に、現状ではいろいろな法律とか条例とかいろんな措置とか、いろいろな学校現場のことがあるでしょうから、現状ではどのような困難点があるのかをお聞かせください。


○松井人権教育課長 ボランティア活動の活用について、仮定という形でお聞きいただいているわけですけれども、ボランティアといいましてもいろいろな参加形態があると。その参加形態によっていろいろ問題が違ってくると思うんですけども、一般的に申しますと、通訳といいますと、単に言語の橋渡しをするという形ではなくて、児童・生徒にかかわっての問題でございますので、児童・生徒との心のふれあい、コミュニケーションをどうとっていくのかというのが一つ大きな問題になると思いますし、それにかかわって学校あるいはその児童・生徒の担任とのふれあい、コミュニケーションの問題が課題になってくるんではないかというふうに考えております。


○戸田委員 もうちょっと具体的に、例えば学校現場のことをよく理解した人でないとだめだと。単に言葉をしゃべれるだけではなくて、子供ということについて理解がある人でないとだめだというようなこと、確かにそのとおりだと思うんです。

 それで、もしそのよう方がいらっしゃるとすれば、それでもなおかつ、いろんな保険のこと、補償のこと、時間をどうするとか、いろんなことがある。例えば各学校で、その校区にボランティアの方が2人ぐらいおるとしますわね。その場合、その学校でそれを活用しようと思った場合、しかし今はここが難しい、これが難しいと出していただければ、じゃどこを改善していけばいいのかということがまた一方で見えてくると思うんです。それで、具体的に今の困難点をお聞かせください。


○松井人権教育課長 ボランティアそのものを否定するというつもりもないし、そういうボランティアというのはありがたいなと。あるいは、今学校教育においては人材バンク等を志向している段階でございます。

 ただ、今言われたように保険の問題とかお金の問題が絡みましたら、具体的にボランティアというのがどういう中身なのかということも個別的に違ってくると思いますし、また、そういう問題でございますので、一般的にはお答えしにくいと。個別的な形でお話ししなければならない問題だろうというふうに考えております。

 確かに、地域の教育力というのは、今からの教育の中で求められていることでありますので、そういう積極的な姿勢というのは、教育委員会としても十分把握しておきたいというふうに考えております。


○戸田委員 では、次に移ります。

 先ごろ「君が代」の「君」というのは象徴天皇であるという政府の新しい見解が出ました。教育委員会の特に日本国憲法を教育されている専門家の方でもありますので、以下のことをお聞きます。

 日本国憲法の3大原則として教えられているのは何かということ。僕の記憶では、そこに象徴天皇制は含まれていなかったように思うんですが、いかがでしょうか。ということがあるとするならば、象徴天皇制というのが日本国憲法の根本原理とは言えない。また、ましてその上に立つ者でもないというふうに理解しますが、教育委員会の見解をお聞かせください。


○吉水委員長 君が代の問題も含めて、全部一列に済ませてください。


○戸田委員 わかりました。

 国民が天皇を仰ぎ見るんじゃなくて、国民自身が主権者であり主体であるというのが日本国の根本原理であります。象徴たる天皇の地位というのは、条文にも明らかなように国民の総意によっているわけですから、この原理からすれば、国民の総意が国民投票などで問われてしかるべきだし、今まで一度もないということは、大変遺憾なことだと私は思います。その結果によっては、象徴天皇制の廃止すら制定し得ることであり、また別個に変わり得るということです。

 そういう象徴の天皇を君が代の歌詞の文句にありますとおりに、いつまでも続きますようにと願いを込めた歌詞、これをうたい奉るこの君が代を国歌とすることは、大いに疑問であると私は思いますけれども、教委の見解をお聞かせください。また、学校現場では憲法との絡みにおいてどのように指導していこうとなさっているのか、お聞かせください。

 それから、日の丸、君が代の押しつけについて。これは本会議でも質問をさせていただきますが、先ごろ学校長が校長室で教え子に殺人をねらって刺されるというまさに戦慄すべき事件が起こりました。こういうふうなことを生み出しておるのは、君が代、日の丸を国旗、国歌と無理に規定して、これを生徒に全部拝ませなければいけない。屋上に置いておいたら不十分だ、常に式場に日の丸を置けと、そういうふうな指導や圧力が絶えざるものとしてある。こういう異端、異論を許そうとしない狭い精神をつくり出して、天皇制テロの現実の恐怖、つい先ごろありましたし、ほかでもあります。こういうことを言ったらいつやられるんじゃないかというふうなこともあります。それと相まって、自律的判断ができずに横並び意識に埋没してしまう子供たちをつくっているのではないかと考えますが、教委の見解をお聞かせください。

 また、日の丸、君が代を押しつけの教育方針自体が、賛意をよしとしない、従いたくないという人を非国民というふうに規定してあぶり出して、これは暴力行使の風潮に加担しているのではないかと思われますけれども、教委の見解をお聞かせください。


○奥田学校教育課長 まず、御指摘の日本国憲法の3大原則でございますけれども、主権在民、平和主義、また基本的人権の尊重と認識しております。主権が国民にある民主国家のもと、国民の総意として象徴天皇制が置かれていると認識しております。

 また、君が代の歌詞でございますけれども、象徴天皇を中心として日本国民が永久に繁栄するという解釈のもと指導をいたしておるところでございます。

 それから、先般の事件、豊中八中のことであると思いますけれども、現在情報が新聞等、またテレビ等のマスコミのものだけであり、事件の実態が把握できておりません。その観点から、委員会としてのコメントは控えさせていただきたいと存じます。

 以上でございます。


○戸田委員 まず、殺害未遂事件について、私の方でも豊中にいろいろ知り合いがおりますので、詳しいことはまたさらに情報収集をしながら、本会議までに間に合わせたいと思います。

 それから、教委として、その政治的思想、心情とはまた別に、このような事件が学校現場で起こる。これは日の丸、君が代をちゃんと上げろということを宣伝したかったということで自分の校長先生を殺そうとしたということに対して、これは極めて遺憾な、許しがたいことであるという態度をまずお示しになるべきではないかと1点思います。

 それから、象徴天皇制と君が代との絡みでいいますと、象徴天皇を中心として国民がまとまっているのではなくて、国民が主権在民、基本的人権、平和主義の原則にのっとってまとまっておる。そのまとまっておることを一つの反射として象徴天皇がある。だから、今の答弁でいいますと、主客転倒しておると思います。

 先ほど言いましたように、象徴天皇制の地位については、国民の総意で変更することができる。憲法の根本原理とは違うものである。あえて言うならば、より軽いものであるというのが現実でありますから、その点を踏まえてきちっとした教育をお願いしたい。今の見解について、もう一遍再答弁をお願いします。


○奥田学校教育課長 先ほども申しましたように、象徴天皇制につきましては、主権が国民にございます民主国家のもとで、その総意として置かれているという認識を持っております。その上で歌詞の意味として、天皇を中心として日本国民が永久に繁栄するというふうに解釈をいたしております。

 それから、先ほど御指摘のテロの問題でございますけども、教育委員会といたしましても、生命尊重という点からあってはならないことであるという認識はいたしております。


○亀井副委員長 その他質問ですから、質問されている方の同意があったらちょっと発言をさせていただきたいんですが、戸田さんの今の内容で、その関連でしてもよろしいでしょうか。


○戸田委員 私は一向に構いません。


○亀井副委員長 委員長、よろしいですか。


○吉水委員長 どの部分での関連ですか。


○亀井副委員長 答弁は要りませんので、二つちょっと……。


○吉水委員長 ちょっと待ってください。答弁が要らんということは、意見ということですか。


○亀井副委員長 意見を少し述べさせてもらってもいいかなと思ってね。


○吉水委員長 いや、意見やったらちょっと関連では……。


○亀井副委員長 それなら質問します。


○吉水委員長 それならとりあえず許します。


○亀井副委員長 冒頭のことなんですけど、裁判の件ですが、これについては一番柳田の裁判があったときには、担当部署の方から状況については報告があったんですね、過去に。そういう点については、そういうこれまでのことを踏まえた上で先ほど答弁されたのか、少し聞かせてください。


○戸田学校教育部長 裁判の経過につきましては、前回、議会運営委員会並びに文教常任委員会で報告させていただいております。


○亀井副委員長 過去の例もありますので、できたら特にこの内容ですね。いろんな不手際があって審議がおくれて、8月から本格的に裁判が行われるというようなことも聞いてますので、要望ですが、ぜひ報告を詳しくしていただきたいと、このように思います。

 それと、全体を通じて余りかたくなな答弁をされると、後々またそれで自分らの首を絞めることにもなると思います。例えば、先ほどの地元育成の問題で、平成4年の本会議で、今議員ではないんですが、河野さんの方からの質問で、地元集中の問題をどう考えるのかということに対しての答弁があったんですが、先ほどの金子さんが言われた中身とは大分違う答弁をその当時されているんですね。そういうこともありますので、柔軟に対応しておいた方がいいというふうに思います。

 以上です。


○風委員 見解の違いというのは、ここまで見方が違うかなということで、非常に貴重な体験をさせていただきましたけれども、何点か気になることがありますので、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

 ふれあい事業と留守家庭児童会の違いとかにつきましては、これまでもたびたび審議されていますので、そのことについてはもう結構なんですが、先ほどの質問の中で聞いてましたら、留守家庭児童会には何ら問題ないけれども、ふれあいの方に人数の減少とかあるのは、これはふれあいの指導員さんの質に問題があるのではないかというようなかなり断定的な言い方をされたと思うんですけれども、これは指導員さんの名誉にもかかわることですので、この点についてそういう事実があるのかないのか、きっちりお答えいただきたいと思います。

 それと、もう1点、これは本当に見解の相違かしれませんけれども、私は子供が学校に行っているのは、義務教育という教育を受ける権利があって行っているんやと。これは拘束されているんかと。授業拘束時間は何時までかというような表現がありましたけど、拘束という表現、これはいかがなものかなと思うのと、一つ放課後のふれあいにつきましては、希望者が参加されていると。全児童に開放されて、一定の条件があって、定員制はやむなしというふうに理解しておりますけれども、希望者が参加されているというふうに理解しておりますので、これが拘束されているのかどうか、この辺の事実について。

 それと、児童虐待というこれは聞き捨てならない表現がありましたけれども、母親の立場といたしまして、現在のような飽食の時代にありましては、あえて空腹を経験させる、これも非常に子供のためにはいいことやなというふうに考えておりますけれども、このおやつをあげないということについて児童虐待に当たるのかどうか、これについてもまず見解をお聞かせいただきたいと思います。


○藤澤学校教育部参事 先ほど指導員の質にかかわるというようなことでございましたけども、私どもは指導員の採用に当たりましては、きちっとした面接もさせていただきながら、ふれあい活動の趣旨も理解していただくという形でやっております。先ほどの話の中でありましたように、指導員もふれあい活動のよさといいますか、ふれあい活動の目的をきちっと踏まえた上で指導しておる中で、子供たちも全く自由であれば、それは楽しいにこしたことはないと思うんですが、やはり預かっておるというだけではありませんので、指導が入った場合に子供にとっては少々、何や、何を言うてんねやというようなことがあろうかと思うんですが、私どもの事業の趣旨からしまして、それは必要であると。指導員に関しましても、非常にいいものを持っている方々にお願いしているというふうに認識しております。

 それから、2点目の希望者につきましては、先ほど私も申し上げましたように、趣旨に賛同される方というようなことが基本にあろうかと。それから、機会均等というのは、教育基本法の第3条にあります分につきましては、初等教育、中等教育、いわゆる学校にかかわっての機会均等であろうということを先ほどちょっと関連していたわけなんですが、基本的に全体に対して全部受け入れてやっていくということでは思っておりません。今のところは、それは許される条件が満たされておりませんので、よろしくお願いいたします。

 虐待につきましては、虐待といった意味でやっておれば、私どもは即それを是正しなければならないわけなんですが、虐待とは決して思っておりませんので、よろしくお願いいたします。


○風委員 わかりました。ふれあい事業につきましては、さまざまな御批判もあろうかと思うんですけれども、どの事業にいたしましても100%賛同を得られるということはあり得ませんので、このふれあい事業につきましては、我が党も高く評価させていただいておりますし、今後とも課題はクリアしながら充実していただきたい、そういうふうに考えております。また、裁判等につきましても、毅然とした態度で臨んでいただきたい。このことについての御見解をお聞かせいただきたい。これが1点です。

 それと、君が代、日の丸につきまして、先ほどの御意見も、これも本当に見解の相違ですから、あえて言うのはどうかと思うんですけれども、一つ気になることは、以前文教常任委員会で私も申し上げましたけれども、よくここにあります日の丸、君が代を押しつけるというふうに表現なさる方がいらっしゃいますけれども、私どもは既に君が代、日の丸につきましては、現在の慣習法といたしまして存在しておる、国際的にも認知されていると。その日の丸あるいは君が代が国歌、国旗として私どもの子供たちにきちんと教えられていない。正しい論議もなく、親に何の理解、お話し合い、それこそ保護者に対して何の説明もなく、何十年となく教育の現場におきましてそれが伏せられていたという、その事実を私自身の子供が6年生になりましたときに気がつきました。それは本当に犯罪と言えるんじゃないかと。いまだに怒りは抑えられない、そういう思いがいたします。

 今現在も、つい最近ですけれども、そういう教育のことで懇談する機会、地域の方々と懇談したときに、あるお母さんはこうおっしゃいました。子供さんが小学校3年生のときに帰ってこられて、お母さん、明治天皇て悪い人なんと、こういうふうに言ったと。何でと言うと、先生がそない言わはったと。また、しばらくして、お母さん、聖徳太子て悪い人なんやねと、そう言った。お母さんはある程度教養のある方ですから、聖徳太子はこれこれこういうことをしはった人やから悪い人とは思わへん。でも、先生がそない言わはったと、そういうふうに子供が帰ってきて言いましたと。その子供さんは今中学校高学年になっておられますけれども、娘がそういうことを言いましたので、そのお母さんは余りのことやから校長先生の方に、どういう表現をなさったか知りませんけれども、ちょっと一方的な見方で教えられているんじゃないでしょうかと抗議をなさって、それ以後はそういうようなことはなくなったというふうに聞いております。

 もう1点、別の男性の方が、あるとき子供が帰ってこられて――これは言っていいのかどうかわかりませんけれども、それは男の子やったんですが、お父さん、自民党て悪いんやてね、先生がそない言うてたと帰ってきて言ったと。その方は自民党の支持者の方ですから、学校で一体何を教えてんねんと、そういうふうなことをつい先日お聞きしました。

 これは個人的、ごく一部の方やとは思うんですけれども、親は人間として成熟する一つの過程として、安心して学校の現場にお預けしているわけですけれども、その教育現場で今こうして話しているこの瞬間にも何が教えられているんやろうかな、ちゃんと教えていただいているんやろうなと、希望的観測にすぎないかもしれないけれども、そういうこともございます。

 君が代、日の丸につきましても、子供たちがきちんと自分で考えられるように、そのことについて否定的なお考えをお持ちの方もいらっしゃる。それも結構です。自分のお子さんにそう教えはるのは結構ですけれども、人の子供にまでその考えを押しつけないでいただきたい。どういうものであるか、現在、日の丸、君が代については国際的にこうである、過去の経過はこうである、自分がどう思うかは自分で考えなさいと、自分で考える子供をつくっていただきたい、このように考えておりますけれども、教育委員会の御見解をお聞かせいただきたいと思います。


○戸田学校教育部長 2点ございまして、1点目の裁判にかかわることでございますけれども、私ども今までるる申し上げましたような観点に立ちまして、現在行っておりますふれあい事業、これについて裁判にゆだねたいというふうな思いもありますし、正しく認識していただくように努力してまいりたい、こういうふうに思っております。

 それから、2点目のことでございます。これが事実とするならば、大変残念な申しわけないことであろうというふうに思っております。私どもといたしましては、今後とも指導要領にのっとって適切な指導が行えるように学校等に指導していきたいというふうにも考えております。
よろしくお願いいたします。


以上

文教常任委員会

委員長 吉水丈晴