道がせまくて大変 ゴミ収集作業を考える

 動画もあり、門真初の試み

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ゴミ収集車追走視察で「一瞬たりとも気を抜けない」と実感。3人乗務必須だね! 戸田 - 06/12/4(月) 15:26 -

 非常に珍しい試みですが、ゴミ収集車の後ろをバイクで追走して収集作業の実情を自分の目で確める、という視察を発案して環境センター業務課に申し入れ、それを12/1(金)に実 行しました。

 追走したのは野里町を収集するコースの午前2回の分。

 こういう事を思いついたきっかけは、10月頃に中央小学校・教育委員会前を南北に通っ いる歩道がほとんどないバス通りで、ゴミ収集の様子を見かけたことでした。

 通行量の多い狭い道路で2人の作業員が通行する車や自転車、歩行者を気にしながら道路の両側からゴミ袋を回収して小走りで収集車について行く様子を見て、その慌ただしさ、危 険さにビックリしました。

 与党議員などのいわゆる「行革論者」に多いのは、「民間のゴミ収集車はみな2人乗務だ、 他市ではゴミ収集を2人乗務でやっている所もある、門真での3人乗務制は人数のムダだ」 というような意見ですが、こういう意見は、作業実態を何も見ないで述べる空論か、もしく は飛び飛びにしかない事業所のゴミを収集する民間収集車とコース上を連続してくまなく家 庭ゴミを収集する市の収集車との作業の違いを混同した論でしかありません。

 そういう一知半解の暴論愚論をしっかり跳ね返すために、作業実態をちゃんと見ておこう というのが、今回の試みでした。

 朝9:15に一斉に各車出発!

 戸田が追走した9号車は通勤終盤と店の開店準備の大和田駅南の商店街に入って人や自転車、商用車の波をかき分けるように入り込んで、何度もバッ クや切り返しをしながらゴミ袋を回収していく。

 作業の2人はまさにコマネズミのように慌ただしく動き回ってゴミ袋を車に放り込みつつ 車の四方八方に気を配りながら人々に声をかけて交通整理をし、じゃまな自転車をどかし、運転手に指示を出す。

 朝の通勤で急ぐ人、収集車の動きをさっぱり理解しないで進んでくるオッサン、オバハン、 中には収集車の横を人や自転車がすり抜けているその時にわざわざ道路に鉢植えを並べ始めて危険を増やバアさんまでいる始末。

 とんでもない人も含めて全ての人とトラブルを起こさないよう、事故にならないよう、上手にはきはきした声で丁寧に次々と指示誘導していく。その真剣さ、3人チームの神経の張 りつめ具合は、そばでじっと見ているとこちらの神経も疲労して来るくらいで、まさに「一瞬 たりとも気を抜けない」仕事だと痛感しました。

  この作業実態を自分の目で見れば、「3人乗務が絶対必要だ。2人乗務なんてとんでもない!」ということがハッキリ判ります。

 戸田自身、トラックでの配送の仕事とかいろいろやってきましたが、その体験に比べても これは高密度な重労働だと思います。整った道路のある住宅街で楽に収集のできる区域もあ りますが、そうでない区域が特に門真には多くあります。(あまりに道が狭くて2人乗務の軽 トラック使用を余儀なくされる区域もあり)

 今回の「追走視察」は全く前例のない、そして急な申し入れでもあり、収集職員の人達に とっては非常に緊張させられ「できるだけ当たりたくない」ことだったようです。それはま ったくよく理解できる当然なことですが、「運悪く当たった」3人チームの人達は、当たって しまった以上は割り切って丁寧に気持ちよく対応してくれました。この場を借りてお礼申し 上げます。

 意外だったのが、収集業務の職員達の年代が30代40代が多くて結構若いこと。ここの職場では大量退職の波がちょっと前に終わっているとのことでした。

 収集コースは2ヶ月ごとに各チーム組持ち回りで変更していくので、みな街の隅々まで道 を知っているとのこと。門真の街の変化を体得しつつ伝達していく神経細胞に例えることが できるかもしれません。

 これから、そして現在のゴミ収集職員に求められるものは、単なる作業員に留まらない「公務員ならでは」の、ゴミ処理と環境のプロとしてのステータスアップにつながる、高品位な 労務提供をしていくことだろうと思います。

 現業職員のみなさんが、そして何よりも現業労組のみなさんが、こういった方向に積極的 に取り組んでいかれることを期待します。

 また、地域労働運動の一員としても労働運動を活発に展開されていくことを期待します。

 こういう方向を取らなければ、行革=民営化の波に押し流されてしまうでしょう。

 こういった方向において、戸田はゴミ収集の民営化反対・直営堅持、3人乗務制堅持を主張し現業労働者の闘い、住民との共闘を支持します。