■ただ1紙だけ直接請求結果を報道しなかった産経新聞の「事情」

2004/05/29ちょいマジ掲示板書き込みより


 「メディアリテラシー」、「メディアを読み解く」という言葉がある。学校教育でも活用されていることだが、今回は戸田が改めて解説してあげよう。

 門真での直接請求運動の5/28署名提出・記者会見の結果は、朝日・読売・毎日各紙の地方版には全て掲載された。いずれも同じく5/28に「守口市長が直接請求で出された住民投票条例案に意見を添えて守口市議会に提出した」というニュースとセットである。
 門真守口の合併話だからちょうどいいセットだし「北河内版」的な地方版には載せて当然の「ご当地ニュース」と言える。

 ところが、産経新聞だけは両方とも全然載せなかった。北河内7市をカバーする枚方記者クラブ加盟社として当然情報を得ているのに載せなかったのである。
 従って、産経新聞の読者だけは、このふたつの地域では重大な出来事の存在を知らされないことになる。
 なぜか???
 これを「読み解く」ために知っておくべき基本情報は以下の通りである。

1;産経新聞は、こと合併問題に関しては「中立な報道機関」ではなく、明確に「合併
 推進」の立場に立つ「合併推進宣伝機関」である。
  これは戸田の決めつけでも何でもなく、以前に戸田が報告したように、産経新聞は
 報道機関としてはほとんどただ1社、「合併推進シンポ」の主催者に名前を連ねている
 ほどに合併推進の立場を鮮明にしているのである

  従って、合併推進の動きは大きく書くが(時には全国紙の第1面に出すほどメチャメ
 チャ大きく載せて、住民をビックリさせるほどに)合併反対や合併反対に近い色合い
 の動きについては、全く書かないか扱いが小さいことが多い。(全部とは言わないが) 

2;とりわけ門真守口では、公明党・創価学会の会員支持者で産経新聞読者が多い。
 聖教新聞や公明新聞を取って、ほかにも一般紙を、という(ある意味で経済的余裕の
 ある)公明党・創価学会の関係者がまず第1に取るのが産経新聞である。

  れは門真市全域でこの6年間ほどビラ配布をしてきた戸田の確かな経験に基づく話
 である。聖教新聞を取っている家で一般紙も取っている場合は決して朝日や毎日では
 なく産経新聞なのだ。
  その原因は、と言えばまず第1に「他紙より安い」ということがあるだろう。
  その上に、これは産経新聞での特別インタビューで池田大作氏が語っていたことだ
 が、創価学会創生時に大阪で組織拡大に大きな貢献をした幹部が大阪駅そばで産
 経新聞の販売店を経営していた人で、学会内では「サンケイさん」という愛称で呼ば
 れていた、ということもある。

  また、とりわけ門真あたりの程度の低い公明党にとっては、産経新聞のタカ派論調
 が共産党や社民党、市民派勢力と対抗するための格好の「教典」(イデオロギー源)に
 もなっている。そのことは議会での特に日の丸・君が代の押しつけ問題などに顕著で、
 まさに「産経新聞の口まね・丸写し」なのである。
 (産経新聞や文春、新潮、サピオ等々の右派メディアもよく読んでいる戸田からすると、
 その丸写しカンニングぶりは、まったく滑稽なほど。)

●こんな具合だから、門真の公明党や創価学会の人間には、門真守口での住民投票の
 動きを全く知らずに「合併するのはもう決まっている。みんなそう言ってる!」というよう
 な人が多々いるのである。

◆ただ単に「安いから」と言って産経新聞を取っている方、いくら安いからといっても、地
 域の重要な情報があまりに偏った形でしか載らない新聞は考えものですよ。
 新聞はできるだけ複数紙を読みましょう。
 戸田は家では新聞購読しませんが、一般紙は全て目を通しますし店買いも各紙します。
 産経新聞は戸田の愛読紙のひとつでもありますがね。情報としては興味深いものがい
 ろいろありますから。