■「一億総ザンゲ」の陥穽; 責任者批判無き「個々人の自省」論の危険性 2004/05/05 「自由論争掲示板」書き込みより 投稿者:戸田 たかしさんは、個人的にはきっと善意のまじめな人なんだろうと思います。 >責任は全て市民にあります。行政に関心も持たず、選挙にも行かず、全てを他人任 という自己反省も大変立派なものだと思います。 しかし!たかしさんが誤っている所は、決して「権力者」、「権力システム」(と言うのが大げさすぎるのならば)、「責任者」の行状についての批判を実践しようとしないこ とです。 自治体であれ何であれ、一般構成員と運営責任者とは責任の重さが全然違うのであり、「無関心だった自分達が悪かった」と思うのであれば、運営責任者達による「今目の前にある不公正や不誠実への実践的批判(批判行動)」が不可欠のはずです。 ところがたかしさんにはこの点が大きく欠落しています。 これではちょうど「大日本帝国」敗戦後の「一億総ザンゲ」論みたいに、国を誤らせた財閥・軍部・天皇と官僚を免罪して「みんな愚かだった」と戦争責任を誤魔化したのと同
じことになってしまいます。 自己反省が決して改革実践行動につながらず、逆に改革実践行動している者に非難的言動を投げかけることになっている矛盾にお気づきではないですか? 「情報隠しを裁判に訴えるのはおかしい」とか、「市長や議会の与党のを批判するのはおかしい」等々の感覚はそこから来ています。 「選挙と選挙の間は市長や議会与党を批判するのはおかしい」なんてことは民主主義ですか? 「リコール運動をしない限りは批判すべきでない」なんてことは民主主義ですか? 「今の司法は行政に介入しないから裁判しても無駄」という感覚は民主主義ですか? 「自覚を持った有権者」として正しいあり方ですか? たかしさん自身は、例えば市長や(戸田以外の)議員に何か要求書や批判を出したこと がありますか? 合併協の「学識経験委員」の居住市名までも隠すなんてことはおかしい、とせめてそれくらいの抗議はできないのですか? 今の行政を現実に少しずつでも改善できること、一市民として誰でもできることはいろいろあります。そういったことを少しずつでも始めていってもらいたい、とたかしさんには期待しておきます。 手始めに直接請求の受任者になって署名集めを実際にやってみたらどうですか? |