第18回合併協議会を傍聴して。

日時: 2004/08/03 1:47:08
名前: 橋本

  8月2日、守口市の保健センターで、傍聴市民29人が見守るなか18回目の合併協議会が開かれまし
た。
 議題は「市役所の位置」と「新市名選定方法」。「市役所の位置」についての調整案は「新市の事
務所については、当面は分庁方式とし、現守口市役所を守口庁舎、現門真市役所を門真庁舎と呼称す
るとともに、事務所の位置は守口市京阪本通2丁目2番5号とする。新庁舎については、合併後、検討
組織を設置し10年を目途に検討する。」というもの。
 分庁方式にした理由は、当分の間ということ、対等合併ということ、全部の局が入れるキャパがな
いということで、議会と管理部門は門真庁舎に、市民課など市民サービスに直結するものについては、
市民に不便のないよう配慮し、合併までに広報をじゅうぶんおこなっていく、と説明されました。 

 門真の福田委員の質問から、「市役所の位置という大事な案件が、幹事会も開かれずに決まった」
(事務局は「幹事会という会議は開かず、関係各課に案件をもちまわって了解を得た」と答弁)、
「分庁方式だと人的合理化がしにくく、合併時200人の早期退職見込みと矛盾する。」(事務局答弁
「200人の早期退職は一気にはいかないが、門真庁舎に置く企画・財政・人事などの管理部門から200
人の勧奨退職を見込んでいる」)、「両市で住民投票がおこなわれる際は、市民はいろんな側面から
判断するのに、どちらの庁舎にいったらいいかわからへんという状態で、合併までに決めますでは遅
い。ろくな答弁もなく、不十分な協議内容だ。」ということが一定明らかにされました。
 また、守口の矢野委員の質問から「新庁舎建設は、新市建設計画には入っておらず、特例債の利用
対象事業ではない。新庁舎を建設するかどうかも10年を目途に決める」ということが確認されました。
たとえ10年経たずに新市庁舎建設が決定したとしても、合併後10年間は
建設は無しということですね。28万人規模の新市に新市庁舎を建てるとしたら、ざっといくら要るの
でしょうね。
 合併してもしばらくは赤字基調が続き、市民サービスを最優先するために、新市庁舎建設は新市建
設計画には入れていないとの説明でしたが、いわゆるハコモノは両市とも足りており、あと造るとし
たら新市庁舎くらい、といわれていましたが、その唯一のハコモノも建てられないくらい合併しても
余裕がないとは・・・
 協議第9号の「市役所の位置」は、挙手による採決の結果、「賛成多数で原案どおり可決」されま
したが、傍聴席から見ていてときどき不思議に思うことは、けっこう手を挙げていない委員さんてい
るのに、どうして賛成多数ってわかるのかなということです。協議第2号「守口市・門真市合併協議
会会議運営申し合わせ事項」の第1条の(議事の進行)には「議事の進行は、全会一致をもって行う。
ただし、意見が分かれ、かつ、調整がつかないときは、出席委員の3分の2以上の賛成をもって、こ
れを行うものとする。この場合において、議長は、挙手により表決を採り、その可否を宣言するもの
とする。」と規定されています。厳密に3分の2以上かどうか数を確かめたことはこれまでありません。
極端にいえば、議長の裁量というか印象で可否を決しているといえるわけですね。この採決方法につ
いて、委員さんからは一度も異議申立がないようですが、私はやっぱり審判員のような人が採決の度
に数を数えるということはしたほうがいいと思います。

 「新市名選定方法」によれば、第1次選定は各委員が自宅において候補5点を選び、事務局で20点
に絞り込み、第2次選定は協議会において委員全員で協議して5点に絞り込み、さらに最終決定は、
同じ協議会において同様に協議のうえ決定するとなっていて、協議がまとまらなければ無記名投票に
より絞り込み、無記名投票により決定をおこなうとのこと。各賞の決定方法を含めて、この項目では
質問は出ませんでした。
 新市名の決定は、合併協議会委員のセンスに任されるということですが、西東京市の場合は、絞り
込んだうえで、住民の投票方式による合併の是非のアンケート調査の項目にのせて決めていました。
西東京市方式のほうが「みんなで決めた」ということで納得が得やすいとは思います。
 ところで守口・門真の場合住民投票の結果、もし合併しないということになったら、新市名とか名
付け親賞とか宙に浮くというか・・どうなっちゃうんでしょう。住民投票の結果を待って、新市名公
募ってやるのが順序じゃないの、と思いますけどねえ。新市名も合併の判断材料にということでしょ
うけれど、新市名が気に入らないってことで合併協議会が破綻した例がありましたね。予断は許しま
せん・・
 次回合併協議会は、臨時に8月26日(木)午後1時半から門真市保健福祉センターであります。この
頃には、住民投票とそれにともなう説明会の日程なども明らかになっているでしょう。8月の下旬に
シンポジウムを企画しているとも言っていました。住民投票の投票率アップのための啓発でしょうか。
ちょっと遅すぎではありませんか? 合併協議会の新しいポスターも協議会発足時から足踏みしてい
るような芸のないものです。見ていてなにか、合併に向けての息吹よりも、お座なりというか投げや
りな感じがしてしまいます。

 3日は午後1時から守口市議会の合併問題調査特別委員会があります。上下水道の料金問題など議論
されるようです。傍聴希望の方は、お早めに議会事務局へ申し込みを。
 また3日は夜7時から、エナジーホールで「守口市・門真市の合併を問う」シンポジウムがあります。
昼間の特別委員会の一端を市民のみなさんに公開する場にもなるでしょう。住民投票に向けての合併
問題の学習にどうぞ。 (守口市・橋本)