◆第4回合併協議会を傍聴して

   (2003/08/03 橋本 さん書き込みより)

 こんにちは。第4回守口市・門真市合併協議会は、8月1日1時半から、炎天下多数集まった傍聴者の見守るなか、守口市保健センターで35名の出席委員により開催されました。

 冒頭、東会長のご挨拶のなかに「恐縮ですが、私からご指名してから発言されるよう、またご発言の前に名乗られるようお願い申し上げます・・。」との一節があり、指名してから発言をと要望していた傍聴人としては、うれしく思いました。要望書の提出とそれに対する回答についても報告され、当該文書を各委員席に配布している旨告げられました。

  指名、あるいは名乗ることで発言者を明らかにするということはどちらでもよいことと思われる方もあるかもしれませんが、会議の場で発言者が明らかにされないのは、会議録でいえば発言者がスミ塗りにされていることと同じことで、それでは「会議は公開されています」といっても、実質的な公開がなされているとはいえません。
 情報公開の面からだけではなく、発言の前に発言者が明らかにされることで、傍聴人も自然に発言内容に聴き入りますし、発言者もご自身の発言内容により責任を感じるのではないでしょうか。
 また、指名と名乗りをされることで会議自体の印象が端正で、清清しいものに感じられるという効果もあります。

 いよいよ「新市建設計画」の中身に係る事項が協議事項となったこともあるでしょうけれど、いつもは発言される委員さんがだいたい決まっていたのですが、この日はこれまでになく多くの委員さんが活発に発言されており(私の数えたところでは17人)、ようやく協議会らしくなってきたなあという感じです。

 さて、協議事項は「(仮称)新市まちづくり計画(骨子案)について」と同計画に関する「住民アンケートの実施について」でしたが、議論の中身についての感想を少し書きた いと思います。

 矢野委員、福田委員から計画骨子案の「合併の必要性」に「財政問題」を柱建てするべきとの意見が出ました。確かに原案では、財政については一般的社会的要因しか書いておらず、私も「著しい財政の悪化への対応」とでもいう柱があったなら、この合併の必要性が市民にもはっきりしてよかったと思います。しかし、はっきり柱建てしなかったということは、逆に言えば両市にとって、財政問題は真に切実な合併への要因にはあらずということでしょう。未だに合併した場合、しなかった場合の財政シミュレーションが作成・公表されて いないことでもそう思われます。

 張委員から「財政状況の悪化については今までの資料では危機感が感じ取れない。議員と違ってわれわれはまだ十分な情報をもっていない。まず情報の共有のために、具体的に現状を把握できる十分な資料を次回協議会に出していただきたい。」との意見があり、共感しました。必要な資料の提供を委員さんがどんどん要求されると、市民に公開される情報が増えます。理事者側の選んだ情報だけでなく、必要な情報を理事者側に求めて、判断材料としていくことは、市民にとっても大切です。

 計画に市民の意向を反映させるためのアンケートについてですが、対象者の年齢を20歳以上にするかどうか論議が分かれました。採決の結果原案通り20歳以上の住民登録または外国人登録をしている市民となりました。事務手続上18歳以上とかに広げるのはめんどうという思いもあったのかなと推察しますが、私は中学生からでも意見は聞いたらいいのではと思っています。その点、中井委員から「小中高生たちに意見を聴く場所をつくってほしい。」という意見が出され、次回協議事項となったのはよかったと思います。

 傍聴していてひとつ気になったのは、原委員の「対象者は無作為抽出なのだから、障害者に対しては、その障害の程度により適切な対応をしなければならない、という実施要項の条文は必要ない」との意見です。この方は確か、守口市社会福祉協議会の会長をしていらしたと思いますが、そんな方がなぜこのような障害者差別と受取られるような意見を・・と驚きました。これに対しては「障害をもっている人にもご回答いただきたいので、ご連絡いただいたら事務局でお手伝いしたい」と西岡・事務局長はごく常識的なまっとうな答弁をしていました。

 アンケートの設問のし方については、「合併によって期待すること3つまで」と「合併によって不安と思われること3つまで」を選ぶ設問がありましたが、私はこれでは「合併にははじめから反対(だから期待も不安もない)」というような人の意見は、数字として出てこないなと思います。やはり、せっかく早期にアンケートという形でひとつの市民意向調査をするのですから、現時点で合併に反対意見をもつ市民がどれくらいいて、それは何が理由かという点がつかめるような設問をいれておくべきではなかったかと。協議会では、こうした観点の論議はなく、アンケートについては自由記載欄を加えるかどうかについての採決を自由記載欄はなしという原案通りに決したあと、全会一致ということで原案可決されました。

 次回第5回合併協議会は、9月1日午後1時半から門真市保健福祉センターです。
 ほかの傍聴された方からの感想・報告も読ませていただきたいです。

(守口市・橋本)

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