■門真市保健福祉部のあきれた水準の低さに驚き!

2004/02/29 吉村智博 (ちょいマジ掲示板書き込みより)


 門真保育を考える会では、2月9日付けで、門真市保健福祉部および児童課へあて、「公開質問状」を送付した(既報)。それへの回答が、ようやく28日にあったが、内容たるや惨憺たるもので、およそプロの行政職(給料をもらっているという意味で)の認識とはいえないお粗末な内容であった。認識、学習力(学歴ではない、念のため)、行動力、いずれを取っても、低い、低すぎるの一言に尽きよう。しかも、保健福祉部と児童課の連名で回答するというような手抜きであった。
 以下、会の提出した6つの質問項目に対する市当局の回答を全文掲載するが、会としては今後、市当局に対して、毅然たる態度で臨み、あらゆる手段を行使することにしたい。
 なお、書き込み紙幅制限の都合上、何度かにわけて掲載したい。

 

 1)2003年12月22日、門保連が、貴部および福祉部関係者と懇談を行った際に、貴
   部は、延長保育(午後7時までの保育)は2004年でも実施できないと回答しておら
   れます。ご存じのよう に、6時30分で閉園しているのは大阪府内ではほんのわず
   かです。こうした府内全体の動向に 照らしてみて、この回答の不合理性をどうお
   考えですか。

   <市の回答>

     延長保育につきましては、保護者の方々の要望もあり、その必要性について
    充分認識し ており、2004年度の実施に向けて検討してまいりましたが、結果と
    しまして、実施できないこ とにつきましては、大変申し訳なく思っております。
    今後につきましては、引き続いて実施 に向けて努力してまいりたいと考えてお
    ります。  

 2) 延長保育については、保護者の多くがその早期実施を求めているにもかかわらず、
    実現 しないことについて、違法性(下の3を参照)すら含む重大な行政的怠慢だと
   確信しますが、い かがですか。

   <市の回答>

     延長保育につきましては、その必要性は充分認識しております。実施に向けて
    ましてよ り一層努力してまいりたいと考えております。

 3)待機児童問題について、貴部では、数字的動向のみを問題にし、一向に改善する
   具体策を盛り込もうとはしておりません。私(吉村智博)は別の機会に、かつて保健
   福祉部長を務めた中東氏と現在も福祉政策課長を務める中川氏に直接面会し、待
   機児童問題は、「男女共同参画 社会基本法」違反であり、具体的政策をおこなう
   義務を負うべき市当局は怠慢であると指摘し ました。長年にわたる人権確立のた
   めの様々な運動(部落解放運動、女性解放運動など)の成果 を踏みにじり、国内あ
   るいは国際的な動向に大きく逆らうものであるとの確信からそのように 指摘したの
   ですが、貴部はいかがお考えですか。

   <市の回答>

     待機児童問題につきましては、保育所の新設及び定員増で入所枠の拡大に努
    めてまいり ましたが、入所申込者全員が入所できる状況ではございません。今
    後の男女共同参画社会の実 現に向けた、諸需要に対しましては、真摯に検討し
    てかなねばならないものであると考えてお ります。                                          

  4)児童課の窓口対応についてお聞きします。私(吉村智博)も含めて、これまで児童
   課に何度か足を運んだ経験がありますが、窓口での対応にいつも不愉快な思いを
   させられます。言葉遣いひとつから身のこなしまで、およそ行政サービスをおこなう
   人の接客マナーとは思えないものが 目につきます。シングルマザーの一人は、「
   たいへん居丈高で、高圧的な態度に出られた」と担 当者の実名をあげて話してお
   り、同じ経験をした私(吉村智博)は「さもありなん」と納得したよ うな次第です。とく
   にシングルマザーを見下すような風潮が、市職員の中に蔓延しているのでし ょうか。
   こうした対応は、セクシュアル・ハラスメントそのものであり、告訴も辞さないもので
   あると考えますが、いかがですか。

   <市の回答>

     市民の方に対する、窓口での応対につきましては、常々懇切丁寧な応対をする
   よう注意を促 しているところであります。しかし、不愉快な思いをされた方々に対し
   ましては、心より深くお詫びいたします。今後につきましては、かかる事態が生じ
   ないよう実務を通じて指導する他、研修等を活用して対応してまいりたいと考えて
   おります。

  5)私(吉村智博)は、他の保護者とともに2003年2月以来、貴部と直接交渉をおこない、
   2003年4月に、いわゆる「待機児童」の入園、すなわち、一度入園拒否をされた児
   童の再入園を実現 してきました。現に、上野口保育園の桃組で少なくとも3人の増
   員が図られました。貴部の提示 した定員は間違えなく10人ですが、すでにご存じ
   の通り、3人以上増えています(30%増)。こう した事実を踏まえて、2004年度も同
   様の措置が講じられることは当然と考えますが、いかがでし ょうか。

   <市の回答>

     現在、保育所の定員を超える児童の受け入れにつきましては、可能な範囲で実
   施いたしてお ります。2004年度につきましても、申込状況を検討の上、可能な範囲
   で実施していきたいと考え ております。

 6)さて、私たちのようなまったく党派制をもたない会に対して、貴課ではどのように応対
   して 頂けるのでしょうか。まったく相手にしてもらえないのでしょうか。門保連という特
   定の団体と だけ交渉するおつもりでしょうか。見解を問います。

   <市の回答>

     今までも保育行政を推進していく上で、機会あるごとに、市民の方々の意見を拝
   聴してまい りました。今後につきましても、その考えは変わりませんのでよろしくお
   願いいたします。

 

 さて、市当局の回答は、ごらん頂いたとおり、お粗末の一言に尽きる。こんな子供だましの作文の ために、いったい何日かかっているのか?民間ならば、即刻リストラの憂き目にあうはずだ。2週間 以上かかって作文したにしては、玉虫色で具体性のない、おそらく大学のレポートあたりだと「不合 格」になること間違えない水準である、と吉村智博は考える。「給料にみあった仕事をしていますか? 」とまずは問いただしたい。

 文章力の低さ(少なくとも大学生以下である。吉村の教鞭を執る大学生のレポートの方がよほどま しである)もさることながら、まったく当会の質問に答えていない点がまず指摘できよう。

 当会は、具体的な保育行政施策を問うたにもかかわらず、すべて「努力」「検討」「対応」で塗り 固められている。無駄な努力は無駄な公共工事よりもムダですよ。

 たとえば、延長保育は焦眉の急にもかかわらず、実施できないという。「大変申し訳なく」の一言 ですませようというのである。当会は、謝罪を要求してはない。具体的な保障をもとめているのであ る。その点、大きな勘違いをしている。

 また、男女共同参画社会基本法では、市町村の具体的行動施策を策定するよう明記しているが、門 真市ではそうした動きがまったくみられない。もちろん人権推進室(和田室長)のように、きわめて真 摯で積極的な対応と行動をしている部署もあるが、ほんの一部である。この点、保健福祉部はあきら かに勉強不足である。人権推進室に通って、もっと勉強しなさい!

 さらに、定員増問題についても、「可能な範囲」で対応するということだが、これも従来の吉村と の話し合いあるいは、議会での質問と大きくかけはなれている。「可能な範囲」ではなく、「絶対」 実施する義務がある。なにせ、中東元部長が公然と約束したのである!もし、それを反故にするつも りならば、当会は最終手段に訴えることにしたい。

 最後に付言しておくが、保健福祉部は、これまで一度たりとも「市民の方々の意見を拝聴」してき たことなどなかった。仕方なくその場しのぎの対応をしてきただけだけである。懇談会の開会時間し かり、約束したことの反故しかり、窓口での市民対応(とくにシングルマザー)しかり・・・

 いい加減にしておかないと、本当に「全面対決」しなけれなばらなくなりますよ、小西清保健福祉 部長さん、常深憲一児童課長さん。当会の存在理由と存在の基盤、運動とのかかわり、人脈など、し っかりと調べて学習した方が良いのではないですか?

門真保育を考える会代表
吉 村  智 博