1999年9月24日 門真市議会議員 ―――――――― 記 ―――――――――― 1;貴職らは、本年9月17日(金)の第2定例議会本会議終了後、私に何らの申し入れも事実確認もすることなく、知らせることもなく、同本会議での私の質疑・討論全般を問題として私を懲罰にかけることを図り、同日付けで後に述べるように不当な懲罰動議文書を作成し、あるいは懲罰手続きを進行させた。 このことを私が通知されたのは、同日夜7時近く、たまたま市役所内に居残っていた時に議会事務局職員より「ただいま議長と連絡が取れましたので、上記4会派より懲罰動議が出されていることをお知らせします」と言われてのことであり、その際にもどういう内容のものであるかは一切教えてもらえなかったし、文書も渡されなかった。職員によれば、「懲罰動議提出の4会派で戸田の発言テープ記録を精査して、懲罰対象箇所を調べて動議を確定する」ということであった。 2;9月20日(月)になって、早川議長に問い正しても「私もまだ詳しいことは分かりません」と言われるのみで、懲罰動議の内容を知ることができたのは、21日(火)朝10時からの議会運営委員会(以下議運と略する)直前に「議員戸田久和君に対する懲罰動議」(以下単に懲罰動議文、もしくは懲罰動議と略する)を職員より渡された時が始めてであった。 3;しかもこの懲罰動議文たるや、その「理由」の部分に懲罰の対象とする事実の指摘がひとつもなされていないという、およそ常軌を逸した代物であった。そこでは私の17日本会議での質疑・討論全般について、「事実無根並びに議会の品位を汚しその権威を失墜するような発言があり」と記しているだけで、私の発言のどの部分が問題なのか、という最も重要なことが書かれていないのである。法治国家に於ける常識を持ち出すまでもなく、このような代物を持って市民の付託を受けて議会に送り出されている議員を懲罰にかけようなどは、言語道断と言わなければならない。 4;またこのような懲罰「理由」では、訴えられている側にとって、「何を反論すればいいのか訳が分からない」状態に置かれるに等しく、その不利益がはなはだしい。本来論ずるに値しない懲罰動議であるが、あえて言っておくならば、私の17日の質疑・討論において行ったのは、税金怠納助役に対する追及、それを放置してきた行政に対する追及であり、また税金怠納を知らずに無批判に問題助役の就任を許してしまった2年前の愚を繰り返さないように議会に警告を発したことであって、何ら問題にされるべき所はない。 5;しかるに21日議運に於いては、正副議長臨席のもとで大本議運委員長らは「ここは懲罰動議の中味を審議する所ではない」という強引な運営姿勢を取って、これら重大問題を一顧だにせず、傍聴議員戸田の発言申し出も封じ、議運副委員長である共産党の石橋議員からの疑義に耳も貸さず、懲罰動議手続きを進行させるのみであった。 6;また、「事実無根」という誹謗中傷に関係すると推測される「農協問題」について言えば、事件発覚後の8月19日に議長副議長がわざわざ私を市役所に呼びつけて事情説明をした折りに、「8月16日のうちに」、「滞納利息全額と減免利息の返上をあわせて」、「農協などからカネを借りて」、支払った、と述べたことをはっきりと記憶していたからこそ、助役に「議長からの説明によれば農協から借りたそうだが本当か?」と質問したのであり、助役が「農協からは借りていない」という以上、戸田のほうこそ「議長らの説明は正確だったのか?」と疑問に思う所であるが、それを「戸田が事実無根のことを言った」などと誹謗するとするならば、お門違いもはなはだしいと言わなければならない。 7:少なくとも上記の件については、戸田と正副議長の双方からの聞き取り調査や事実のすりあわせが必要なのであり、万一、一方的に「戸田が事実無根の発言をした」かのように、(しかも「何が事実無根か」も今だに示さずに)貴職らが断定して懲罰しようとするのであれば、名誉毀損での告訴も含めて法的措置を講じて真実を正す用意があることを通告しておくものである。 8;門真市議会に於いては議員に懲罰をかけるのは前例がないと聞く。それほどの重大事を図るにあたっての、貴職らのこの非常識なデタラメぶりは一体何であるのか?先の17日本会議にあって、市民注目の助役問題について一言の質疑も討論も行わずに、単に頭数だけで助役擁護の採決をして傍聴市民の大ヒンシュクを買い、議会不信の念を植え付けただけでなく、あまつさえかような議会言論圧殺の暴挙に走るのであれば、貴職らこそ「事実無根並びに議会の品位を汚しその権威を失墜する」ことを重ねているのであって、まさに懲罰に値すると言わなければならない。 9;貴職らの暴挙によって、私は貴重な精神的・肉体的・時間的に多大な損失をこうむってしまった。これまでは貴職らの不当な懲罰動議を「直ちに撤回して謝罪せよ」と求めてきたが、ここまで来れば今更取り下げられては収まらない。中途半端に取り下げなどせずに、「本会議の場で、市民の見ている前で撤回し謝罪すること」をここで求め直しておくものである。 10;貴職らの「門真市議会始まって以来の暴挙」には、「市議会史上空前の反対闘争」をもってこれと対峙する決意であることをここに表明しておく。それが具体的にどのようなものになるのであれ、市民の覚醒を推進することは間違いない。かの北野助役でさえ、昨今の市民意識の急激な変化を突きつけられて、貴職らの思惑を越えて退職せざるを得なかったことを想起されよ。
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