知事候補、多田羅さんからの9/9総括報告を紹介します

ご支援に感謝!本当にありがとうございました。 多田羅 譲治

 多くのお力をいただきながら、力不足でご期待に応えられず申し訳ありませんでした。
かがわを住みよい県にするために、今から新たに再スタートを切っていく所存です。
今後ともさらなるご指導・ご支援賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
 事務局総括をお送りいたします。永いですがご一読いただいて、ご感想などお知らせください。今後の方向については、近日中に、HPにて概要をお知らせいたします。
 これからもお力をぜひお貸しください。


 ★ 8.25  香川県知事選挙
  たたらじょうじ かく戦えり、 見事に戦った 見事に敗れた

 香川県で初めて、カンパとボランティアによる市民型選挙が戦われました。短期間の選挙戦に、県内・県外からたくさんの人が参加しました。県内のボランティアは初めて選挙に参加し、初めて政治に関わる人がほとんどでした。市民ネットワークを通じて全国から応援に来てくれた人たちは、千葉の堂本選挙や新潟の黒岩選挙などを経験した歴戦の強者たちでした。
 前回の知事選以来4年間、たたらは県内各地を歩き、多くの人と膝を交えて語り合い、香川の未来をどうすればいいのか、という問題意識を共有しあって、雑誌「さぁかす」を軸に、香川の市民運動の原型をつくってきました。この市民運動の輪と、全国で市民選挙を戦ってきた人たちの経験が、うまく噛み合って、市民運動から選挙運動への転換がスムーズになされ、告示直前から、たたら選挙は急激な盛り上がりを見せました。

 ほとんどのボランティアが初めての経験にもかかわらず、それぞれの持ち場で、その能力と才能をフルに出し切りました。候補者と会計責任者以外誰も肩書きがなく、みんなが平等に参加した選挙で、選挙カーに乗る人、電話をかける人、機関紙を折る人、宛名を書く人、食事の準備をする人、事務所の掃除をする人、それぞれが全力を出し切りました。苦しい時にも笑顔が絶えず、眠い目をこすりながらも笑い声が元気を生み出し、楽しい選挙戦でした。
 投票日の投票箱が閉まるまで全力を出し切り、やり残したことのない、悔いのない選挙戦でした。たたらじょうじを新しい香川県の代表にと、想いを一つにして選挙戦に参加してくれた全ての人に心から感謝の意を表します。ありがとうございました。

 しかし選挙は見事に敗れました。誰もが予想だにしなかった大差で敗れました。選挙の渦の中にいて分からなかったことが、選挙の熱気が冷めて、冷静に考えると、その原因が見え始めてきます。
 選挙の評論をすることはやめましょう。あれこれあげつらうこともやめましょう。
 主体的に自分達に何が足りなかったのか、今後の議論のために反省をこめていくつか提起させていただきます。

@たたらは4年間よくあるきました。多くの人と語り合ってきました。約8千名の名簿が選挙の原動力となったのは確かです。しかし、それはたたらとそれぞれ各個人との点と点のつながりでしかなかったのも事実です。点と点は一本の線で結ばれてはいましたが、スダレのようなもので、ネットワークにはなっていませんでした。
 たたらと関わった人たちはそれぞれ一本の線でしかなく、選挙戦になって初めて横のつながりが生まれ、横糸が張り巡らされてネットワークが形づくられてきました。初めて会う人が情報を交換し、意見を出し合って協力する運動が生まれ、地域と地域が合流して新たな戦力になり始めました。しかし本当の力を発揮するネットワークの形成には時間が足りず、足腰の強い地域に根を張った選挙戦を戦うにはいたらなかったのです。

A事務所では告示後、毎日300人〜500人の人に選挙リサーチをしておりました。8月23日(金)の昼のリサーチまでは、たたらと現職候補は1対1でした。ところが投票前日の24日(土)のリサーチでは1対3で現職候補が圧倒的有利になっていました。つまり、最後までどちらに投票するか迷った人たちはギリギリのところで現職知事を選択したのです。
 その数は約10万人です。この人たちは「意識的無党派層」というか、選挙に行くことを義務とも権利とも考えている人たちです。たたらと現職知事との基礎票はほとんど変わらず、この人たちが選挙の勝敗を決する票でした。この票が最終局面でナダレをうって現職知事を選択したのです。
 TVのリサーチでは、県政の刷新を希望した県民が52%もいたにもかかわらず、現状維持の現職知事に投票せざるをえなかったのは、選択肢としてのたたらに決定的に何かが足らなかったのです。
 それは、たたらに分かりやすく明快に選挙民に提示する政策とその具体性が欠けていたのだと思います。例えば「香川も変える」という主張は、どのように変えるのか、変えたらどうなるのか、はっきりと提案しきれていなかったと思います。

 「プール金」をとってみても、「プール金は悪い、徹底的に調査して再犯を防止する」までで、もう一歩踏み込みが足りませんでした。プール金の温床となったのは県庁生協でした。
 県庁生協は県職員関係者のいわゆる「職域生協」でしたが、これを「県民生協」として「地域生協」に改組し、県民が組合員になり、地域の人たちが誰でも買い物に来て、組合員として経営にも参加できるような開かれた生協にすることによって、県民参加でプール金事件の再犯を防止する。このような具体的な分かりやすい提案をすることができませんでした。
 相手候補の公約が現状維持のみで抽象的な提案しかしていなかったからこそ、より明確に、より具体的な提案を示すべきでした。

 選挙に提案するべき政策が、選挙に参加した人たち全員で議論し、具体的提案にまでこなされていなかったことが原因であったと思います。そのことが、最後まで選択に迷った約10万人の意識的無党派の人たちに、ナダレをうって現状維持の現職知事を選択させることになったと思います。
 この意識的無党派層とは別に、投票に行くか行かないか迷った無党派層が存在し、この人たちのほとんどが棄権することになり、投票率の低下につながりました。
 私達の選挙はこの人たちをどのように掘り起こし、語りかけ、選挙に参加し、政治に参加してもらうかが大きな課題でした。この課題への対応としては、選挙になって大あわてで働きか けるのではなく、日常活動において明確な政治主張、わかりやすい具体的な提案が必要でした 。

  以上の2点が具体的な反省点ではないかと考えています。確かに現職知事はレッドカードが多く、人気は悪いのですが、相手の弱点をつくだけではなく、より明確に、より具体的に対案を提案し、県政改革の道を提案しなければ、選挙民は安心してたたらに県政を任せるという選択はなしえないのです。


 ★今日からなにをはじめるのか。
 先に述べた2つの大きな反省点を踏まえて、何から始めなければならないのかを考えました。

@たたらが4年間に渡って育てた地域の人たちとの点と線。選挙戦を戦うことによって形成された横糸の張られたネットワークを、今後どのように活かしていくのか。それは今まで地域・個人でばらばらだった市民運動・地域活動・経済活動を「さぁかす」を軸に、有機的に結び付けていくことです。従来たたらと個人的結びつきだった「さぁかす」を、横糸を通じて情報を交換し、お互いに知り合い、助け合い、学び合っていく本来の意味の「さぁかす」=「広場」にしたいと考えています。まず選挙に参加した人、投票に行ってくれた人から始めましょう。たたらが知事選挙で主張し、呼びかけたことは、知事選に敗れたからお終いではなく、知事になれなかったけれど、できることはたくさんあるはずです。
 もう一度、より現実的なネットワークとして「さぁかす」に集まり、そこで政治を語り、文化を語り、地域活動、市民運動に参加し、バザール=「市場(いちば)」では、お互いの経済活動で協力しあって利益を生み出すことも考えます。

A「チヂダス」は継続します。たたらは少しは落ち込んでいますが、生来の粘り強さと頑固さは持ち続けています。もとより今回の選挙で一番反省しているのはたたら自身です。 たたらは「香川県も変える」香川県民のために、自分に何ができるか、何をしなければならないか、わが身を香川の土にするべく、情熱を燃やしつづけています。
 「チヂダス」は、変わらぬ情熱を持って県政に対して発言し、県民にとって利益にならないことや、こどもたちの未来にツケを増やすような県政にはきっぱりと異議を唱えます。
 県民の声を聞き、議論をし、県民の声の代弁者として県民とともに活動します。市民運動、地域運動としっかりと連帯していく決意です。

 誰もが参加できる、誰とも連帯できる。喜びも痛みも分かち合える「チヂダス」として再出発します。今後、地域集会や座談会で選挙の反省、今後の方向性について話し合っていきたいと思います。多くの皆さんの参加をお願いします。
 ご批判、ご意見をお寄せください。
 ありがとうございました。

  平成14年9月9日 事務局

-- 多田羅 譲治

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