知事選敗北は残念だったが、香川県共産党の対応は絶賛に値する!

 長野県知事選での田中候補圧勝に大きく貢献した長野県共産党の献身的な努力を讃えると同 時に、その1週間前の8/25投票の香川知事選挙での香川県共産党の献身的努力と非共産党系の人をも気さくに受け入れる度量の広さを賞賛したいと思います。

 この知事選の構図で注目すべきことは、何と言っても前回選挙で多田羅氏と競合した共産党が、今回初めて候補者を出さないで勝手連方式で多田羅氏を強力に支援したことであり、加えて初めて知事知事与党を離れた社民県議や小沢一郎の自由党までもが勝手連的多田羅支持をするという、良い意味での「ルーズな統一戦線」ができたことでした。

 ただ1人の共産党香川県議(!)の人が多田羅氏と高校の同級生ということがあって、両者の人間的信頼感に基づいた話し合いの蓄積が大きかったにせよ、多田羅氏は共産党とは不倶戴天の敵だった東大全共闘体験者だし、支援者や選対にもブント出身者などが存在する中、アレコレの誹謗中傷や危惧を押さえて県民全体の利益のために、香川共産党がキッパリと多田羅支持を打ち出しました。
 私が賞賛するのはそういう組織決定のみならず、県議・市議はもちろん、ほか全ての香川県共産党の人達が、非共産党系のあらゆる多様な人達に対して腰を低くし、気さくに、誠心誠意を尽くして多田羅候補勝利のために汗を流したことです。

 電脳キツネ目組議員でもある戸田も2回計4日に渡って香川入りして、共産党県議・市議や予定候補者の人達と一緒の車で街頭演説をして回り、選対事務所でも作業をし、選対幹部にも話を聞きましたが、「香川の共産党の人はよそと全然雰囲気が違う!」(戸田の共産党体験範囲は広いとは言えませんが、それでも・・)と驚いてしまいました。
 私は演説の度に共産党が「わざわざ大阪から駆けつけてくれた無党派市議の戸田さんが・・」と持ち上げてくれたので大いに気をよくした、ということもあるのですが(戸田応援のことは8/13赤旗記事の中にあり)、選対事務所の誰に聞いても、「香川の共産党は党の宣伝を我慢してまで県民全体のために本当に良くやってくれる。たいしたもんだ」、と驚き・賞賛・感謝の声が上がってきました。多田羅陣営では、共産党はまさに「好感度ナンバーワン政党」でした。
 香川県は「虹と緑」の女性市民派県議が2期目を務める一方で、共産党県議が1人しかいないという特殊な所がありますが、市民派県議に聞いても共産党とは最初からざっくばらんに話し い、大いに共闘してきたとのことでした。他県ではなかなかこうはならないのが実情です。

 選挙結果は、街頭での反応は大変良かったものの、フタを開けてみると相変わらずの3割台の低投票率と以下のような大差で悪徳代官現職圧勝でした。
  (現職真鍋氏;203.747票、市民派候補多田治氏:77.527票)
 極めて残念でしたが、戸田が心配するのは、共産党が「多田羅氏では勝てない」、「これなら党独自候補を立て党の宣伝ができた方がよかった」と総括してしまうことです。
 この敗北は、候補者が悪かったのでも多田羅陣営の構図が悪かったのでもなく、選挙民の認識が低すぎた(それを転換させるには時間が不足していた)ためだと思います。
 長野知事選挙の後での投票だったら変わっていたかもしれません。
 日ハムから多額の献金を受けてきた真鍋氏のこと、4年の任期を全うできなくなる事態だって起こりえます。共産党にはぜひ長野に引き続き香川でも、「非共産党市民派候補を共産党が勝手連的に支援する」方式を堅持してもらいたいと思います。
 この方式は全国至る所で「市民派・民主派・よりまし派」首長を誕生させる切り札であり、その成功は確実に日本の政治を改善させます。
 もちろんその勝利がある程度進むと、今度は「では共産党の主体性はどうなる?」「共産党の存在意義はどうなる?」という共産党にとって難しい問題が噴出してくるでしょうが、今からその危惧を理由に新しい途への踏み出しをためらい続けるとすれば、それは建設的な選択とは言えないでしょう。(もちろん私は、共産党単独で「かなりいけそうな」地域での共産党候補擁立までを全面否定するものではありません。)

  ☆香川選挙のことはその中の「あの御注目記事は、どこへ?」→「 8/25香川知事選挙で市民派知事誕生ならず!→「他の地域情報特集」と追っていけば
 http://www.ne.jp/asahi/hige-toda/kadoma/tiiki/kagawa/index.htm
 で詳しく見ることができます。