長野県共産党の田中知事対応は終始立派だったと思う 戸田 - 06/8/7(月) 0:59 -

 当落結果が出た後になってしまったが、長野県共産党の田中知事に対する対応は、最初の 選挙の時から終始立派なものだったと思う。
 どういうところが立派かと言えば、民主主義と住民利益の向上のために田中康夫氏と「小 異を残して大同につく」、「大人の態度」を日本共産党にしては珍しく党派エゴを出さずに頑 張ったことだと思う。
 田中康夫氏の発想や自治体改革は「左翼」思想によるものでは全然ないから、当然共産党 やその系列とは食い違う所が多いし、田中流改革が広がれば広がるほど、共産党の考えや政 策が教条的で古臭いものに思われてしまうようになる。
 だから共産党としては、田中支援を掲げて行動することには痛し痒しの面が常にあったは ずであるし、共産党支持者の田中・日本新党支持への転向危機も抱えていたはずである。
 普通ならあれこれを言い立てて田中知事にケチをつけていてもおかしくない所だが、長野 県の共産党は異論については冷静な対応を取ったと思う。
 今回の知事選でも高校統廃合問題で、田中県政の強引手法には強く反対しつつも、知事選 挙では「小異を残して大同につく」対応をし、田中支援を控えめにかつガッチリと行なった。
 田中候補にしても、共産党との共闘は本人の思想上では必ずしも嬉しくはないだろうが、 「共産党の票がなければ絶対に知事選で勝利出来ない」のも現実である。そのことはある熱心な田中支持者(非左翼の人)が言っていた。
 長野県の共産党の対応は、長野県共産党の特性と、田中知事支援では共産党の中央も世論 対策上特別対応として考えているのだろうということ、そして田中氏周辺の有力部分に新左 翼的勢力がいないから、というようなことの複合としてこういう対応になっているのだろう と、戸田は分析している。
 今回の知事選では敗北してしまったが、長野県共産党の田中知事支援の対応には戸田から も敬意を表しておきたい。