3/24第2次逮捕勾留理由開示公判ついての書込み 自由論争掲示板より転載

3/24第2次逮捕勾留理由開示公判の様子を報告します

 投稿者:戸田事務所スタッフ ( 05/03/24)

 今日13:30から連帯ユニオンへの弾圧で3/9第2次弾圧で逮捕・再逮捕、拘留されてい る武委員長ら4名の方の勾留理由開示公判が大阪地方裁判所でありました。
 家族の方や、関連企業、組合関係の方達が大勢来られていました。傍聴席に入れない 組合の方がたくさんおられるのに、途中から中に入れて頂きました。  
 明朗闊達な弁護士さんの質問にボソボソと答える30代くらいの若い裁判官が居ました。 後で、武委員長も述べられましたが裁判官の答えはどれも"最初に結論ありき"という 感じがしました。
 勾留理由について、証拠を隠滅する恐れがあるとか、旭光コンクリート関係者に働き かける恐れがあるとか、処罰をおそれて逃亡するおそれがあるとか・・・・。  
 事件があったとされる日から5ヶ月も過ぎていて、警察の捜査もとっくに終わってる はずの今になって、何の証拠を隠滅するというのでしょうか?断固として戦う姿勢を 示している4名の方達が何処へ逃亡すると言うのでしょうか?  
 弁護士さんの「人を拘束する程の恐れの根拠は?」という質問にもただ同じ事を繰り 返し答えるだけで、武委員長の「大企業の代弁者になって。予断と偏見を持って組合を 弾圧している」という意見はその通りだと思いました。  
 傍聴に入った時、議員ネットでもお世話になっているA役員さんは何処かな?としばら く見回したけどわかりませんでした。久しぶりに見たAさんは前髪を下ろして、ヒゲ が伸びていました。  
 Aさんは「なぜ勾留されているかわからない」「全く身に覚えのない理由で早朝に 家宅捜査をされ、その後全く身に覚えの無い理由で逮捕されました。全くの不当逮捕で す。早期釈放を要望します。」とはっきりとした強い口調で述べていました。
 検察側が強要をしたと言っているその話し合いのテーブルにAさんは居なかったの だから、身に覚えの無いのは当然です。紹介の為に付き添って行っただけで、「強要・ 威力業務妨害」とは、不当逮捕でなくてなんなのでしょう?  
 西山さんは黒地に"ジャンケンのグー"の絵柄の入ったTシャツ姿で、落ち着いた口 調で、「労働組合の存在を否定している。連日の取調べ事体、ライブドアとフジテレビ 問題についてどう思うか?など今回の事と関係の無いことばかりだ。国家権力による弾 圧に最後まで戦う。」と述べました。  
 片山さんは「Aさんが逮捕されてるようですが、彼は話し合の時、同じ机には居ま せんでした。」とその時の様子など逮捕の不当性を述べました。  
 武委員長のお顔を見るのは初めてでした。今までの弾圧と今回の弾圧の同じ所と違い を述べられました。その中で 「中小企業と手を携え、連帯ユニオンが大きくなろうとするときにいつも弾圧がある」 「裁判官は大企業の代弁者になっている」 「1/13の逮捕以来、調べは合計にして30分くらい。調べる気は無い。ただ拘束したいだけ。」 「弁護士の質問に対するはぐらかした答弁は裁判官として許せない。」 「主観的に判断していて、客観的な判断ではない」と批判しました。  
 武委員長の意見を聞いたところで、傍聴席を出ました。全体の感想としては、 あの若い裁判官が本心から思って言ってるの? 中学校の公民で習った三権分立ってほんとにあるの?
 警察や裁判所は憶測や主観で人の生活をめちゃめちゃにすることができるんやなって 事。
 戸田さんの事務所に来てから今まで知らなかったことや、見えなかったことをいろん な形で知らされます。  この逮捕の不当性をもっと多くの人に知ってもらえるように頑張って行こうと思いま した。

3/24報告(2);溢れる大参集、気迫の4人、赤拳Tシャツが決まってたぜ!

 投稿者:戸田 ( 05/03/24 )

 3/24勾留理由開示公判の概要は、上記のスタッフさんの書き込みにある通りだが(スタッフ さん、運動「初心者」ながら熱意ある書き込みありがとう。今後もレポーターとしてもよろし く!)、戸田からも順を追って以下に報告を書き込んでいく。戸田としても非常に熱が入ってお り、できるだけ詳しい情報を全関西・全国のみなさんに伝えていこうと思うのでよろしく。
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 大阪地裁804号法廷はたしか傍聴席が50程度だと思うが、その3倍以上くらい参集していたと 思う。入場できたのは家族を最優先にして生コン産業の友好企業・協組関係者、友好労組でも うほぼ一杯で、それらの人々の傍聴を最優先した連帯ユニオン側は極く一部しかできないほど だった。生コン支部書記長はじめほとんどの役員・組合員は廊下を埋めたままで、僅かに交替 入場できるのみ。
 これすなわち第二次弾圧にも拘わらず弾圧糾弾・関生支部支援の熱気は熱く燃えている証左。
 今弾圧再逮捕組の武委員長と片山役員はゆとりのジャージ姿、今弾圧初逮捕の「生コン品質 問題専門家」のA役員はジャンパーに初めての鼻ヒゲ姿で結構渋く決めていた。
 一番決まっていたのが、さすがは韓国労働闘争留学組の熱血西山役員で、↓            http://www.rentai-union.com/korea/report/hiseiki/hiseiki.htm 黒のTシャツの後首部分に大きな赤い握り拳のイラストがカッコイイ。韓国で買ったTシャツなのか、連帯弾圧への怒りを傍聴者に対して共に闘う気概を全身で示していた。  (西山役員は、昨年の日韓労働者連帯闘争での逮捕からすると通算2度めの不当逮捕)  みな気迫満々であった。

(3)デタラメすぎる拘留理由、「逃亡の恐れあり」など超ナンセンス!

 投稿者:戸田 ( 05/03/24 )

 4人に対して「こいつらは拘留を続ける理由がある」と判定しているのが、大阪地裁令状部の畑という、お坊ちゃん風の若い男性裁判官。
 嫌疑内容は警察・検察のデッチ上げストーリーをそのままなぞるだけ。
 連帯側弁護士が「裏付けはどういうものがあるのか?」、「どういう証拠に基づいてそういう 判断をしたのか?」等々、何を問い質しても、「一見記録からして認められる。具体的なことは 今言う必要はない」の一点張り。  弁護士は「ひとを拘留するという重大な事をしっかりとした理由も言わずに(言えずに)行なうとはとんでもない」と随所で厳しく批判し、「共謀した」と言いながら、具体的なことを明らかにしないのは防御権の侵害であり、共謀概念の濫用だとも指摘。
 「罪証隠滅」や「関係者への働きかけ」の件でも、「旭光コンクリート事件」なるものの発生 から既に5ヶ月半が経過し、必要な捜査は警察がすでに終えており今から「隠滅」するものなどない。
 弁護士が、どうしても拘留が必要なほどの高度の「おそれ」の根拠は何か?と聞くと「多人 数で企業に押しかけている」とトンチンカンなことを言ったり「事案の性質から」などと超漠 然としたことを言うのみだった。
 一番噴飯ものだったのが、「逃亡のおそれ」の説明で、「軽微な事件でないから逃亡するお それがある」(!?)と何度も繰り返したことだ。
 不当弾圧と闘っている天下の連帯ユニオンの役員が、いったいどこへ逃亡するというのだ? 逃亡して何の利益があるというのだ?「関係者への働きかけ」もそうだが、万万が一でもそん な事をすればさらなる弾圧の口実を与えるだけで、個人的にも組織的にも巨大な不利益以外の 何ものでもないではないか!
 そんな「常識」・「経験則」すら無視して「妄想」を述べ立てるのが、この畑裁判官であった 。
 一方では「組織的犯罪」として描き、一方では「保釈したら個人が勝手に逃げてしまう」と、 非組織的個人犯罪者のように描き上げるこの矛盾。。妄言もたいがいにせえ!と誰もが思う。

(4)西山役員・片山役員ら3役員の断固たる意見陳述 

投稿者:戸田 ( 05/03/24)

【A役員】
 なぜ自分が拘留されねばならないのか全く分からない。
 3/9朝5時半ころ、自宅に警察が来て捜索令状で捜索をし、全く身に覚えのないことで逮捕された。
 自由を拘束される理由が全く分からない。はっきりしているのは、不当な逮捕・拘留だと言 うことだ。裁判官の言うことを聞いていて、さらにその思いを強くした。
 私が要望することは、すぐに我々を釈放することである。そのことを要望する!

【西山役員】
 これは労組の存在そのものを否定する、まさに不当な弾圧だ。
 連日の「取り調べ」の内容は、事件と全く関係のないことばかり質問されている。
 「ライブドアとフジテレビのことをどう思うか」などということばかりだ。(笑)
 今、いろんな労組弾圧がなされている。
 日韓の問題で言えば、日本政府が韓国政府に要求していることは、(韓国の)「民主労組を 潰せ」ということだ。
 今回の労組弾圧は、国家権力による不当弾圧であり、私は最後まで闘います!  
 *西山役員が1年半もの韓国労働運動留学で、韓国語を一から学びながら関わった日韓労働者共同闘争の数々は→http://www.rentai-union.com/korea/report/report.htm  

【片山役員】
 我々が「共謀」したことなどない。
 旭光コンクリートとは喫茶店で話し合いをしただけだ。
 常務へ「協組への加入強要」はしていない。「社長と相談しないと、今返事はできない」言う ので、私は(協組加入を)お願いしただけだ。脅迫などもしていない。
 A役員は同行しただけで、別テーブルに座っており常務とは話をしていない。
 10月1日の「行動」では、ミキサー車の進行を妨げたことはない。
 この不当な弾圧に対して、最後まで闘います。

(5)気迫烈々、武委員長の大講演!

 投稿者:戸田 ( 05/03/25)

 関西生コン支部の総帥、武建一委員長は畑裁判官をぐっと見据えて気迫烈々と、かつ教え諭 すように意見陳述を展開した。それはまた連帯仲間や友誼諸人士におなじみかつ久々の「たけ 節」であり、聞く者をして勇気凛々なさしめる大講演であった。
 *実際の言葉と少し違う面やはしょった部分、逆に戸田が補足した部分が多少はあるが、趣旨に変わりはないのでご容赦を。より正確な再現は後ほど連帯のHPや機関紙等で発表されるので、そちらへもご注目を。
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【武建一委員長】
 大勢の傍聴、ありがとう。新たに逮捕された仲間も固い決意を示してくれて安心である。
 裁判官の話はまさに「結論ありき」であって、偏見に満ちた労組弾圧の暴論である。
 法を厳密に運営する義務のある裁判官が、それをはぐらかしていることは聞くに堪えないこ とであり、許せないことだ。
 長期に渡る接見禁止と拘留の理由を開示せよ!  
 裁判官の言う「拘留理由の認定」は、お笑い草と言うほかない。「これからも調べることが ある」と言うのか?  (3/9の)再逮捕から2週間以上経っているのに、(旭光コンクリートの)本件容疑で調べら れたのはわずかに10分程度を2回だけ。(1/13逮捕の)大谷生コンのことを含めても調べは30分くらいしかされていない。
 調べる意志もなく、ただただ拘束しているだけである。
 黙秘を続けているから自白させるために拘留しているのであり、憲法蹂躙も甚だしく許せな いものだ。  
 「罪証隠滅」と言うが、40ヶ所も捜索して関係ないものまで大量に押収していった。
 笑うべきものとしては私と友人との手紙であったり、風呂のサービス券や回数券まである。 和歌山の業界の文書など事件と全然関係のないものも多く、全くデタラメですよ。
 「罪証隠滅」などと言うのは、単に裁判官が主観的に判断しているだけ。
 「被害者への圧力」などと言うが、もしもそんな事を言うのならば、我々の組織が現に存在 している(のにそんな事は起こっていない)ことをどう説明するのか?
 私への弾圧は今まで5回ある。
 その5回に共通することがある一方、今回の弾圧には今までにない特異な面がある。
 共通する面とは、第1には我々の組織の飛躍的に前進した時にかけられたこと、第2に中小 業者との連携が前進した時にかけられた、ということである。  
 まず1973年に、小野田レミコンでのストライキで「逮捕監禁」として弾圧された。
 当時はセメント大資本が無茶苦茶な攻撃をしてきた。これへの反撃として我々は闘い弾圧を 受けたのであるが、集団交渉を実現し、10年かかって無罪を確定させた。10年もかかったの だ!
 2回めは1980年の阪南協事件だった。
 この時期に我々は画期的な週休2日制や大幅な賃金労働条件の向上を勝ち取り、集団交渉を 行ない、組織が大前進をした。
 これに対して一部業者が抜け駆けをして約束を破り、弾圧事件が起こった。
 裁判の結果は、最高裁での有罪・執行猶予となった。  
 3回めが1982年のサンエイ事件であり、雇われ社長が暴力団と手を組んで我々に組織潰し 攻撃をかけ、「名誉毀損」とおなじみの(笑)「強要」デッチ上げ弾圧がかけられた。
 残念ながら裁判では負けたが、裁判の中で5つの会社が1000万円ずつ出して、私建一を殺 そうと実際に計画した、ということが証人の証言によって明確になったのである!  
 1980年から82年にかけて組織は飛躍的に前進した。82年には組合員が3500人にもなった。
 そういった我々の産業別労組としての前進に強烈な危機感を持ったのが経団連の大槻文平で あり、関生の運動を「資本主義の根幹を侵すもの」として大弾圧をかけてきた。
 これが4回めの弾圧であり、「解決金」を出して争議解決した会社に対して、軒並みに「被 害届けを出せ!」と迫り、これを出さなければ脱税だとか何だとか言って会社に圧力をかけて ムリヤリ「被害届け」を出させて我々に「恐喝」の汚名を着させて弾圧したのである。
 この時は弾圧のために東淀川署に何十人もの弾圧特別チームを作って我々を弾圧してきた。  
 当時、会社はどこも過剰投資に陥り困っていた。業界を整理し構造改善事業をしないことに はどうしようもない状態だった。そこで労組と協組が一体となって成果を上げたのである。
 こうして労組と中小企業の連携が進んだのだが、これは大企業・ゼネコンにとっては我慢の ならないことであり、日本的企業内労組の枠を越えるものとして関生への弾圧が発動された。
 この時、大阪府警のある幹部は「全国23万人の警察の総力を挙げて関生と山口組は絶対に潰してやる」と豪語していた。  
 今回の弾圧もまた、我々の組織の飛躍的前進の基盤ができた時に、これへの弾圧がかけられ たものである。
 バラセメントや圧送でも運動が前進し、共同受注・共同販売のシステムが確立しようとして きた。競争を抑制し、中小企業を守る団結が前進し、業界一体となった取り組みが広がってき た。一例を挙げれば、和歌山の生コン価格である。以前は1立米あたり7000円で原価割れだ ったものが、今は1立米あたり1万3000円となり適正価格に接近してきたのである。
 こういう成果を上げる一方で、組織内に発生した権力や企業と結びついた不純分子を排除し、 組織がより強固になったその時に、この弾圧がなされたのだ!  
 さて、今回の弾圧がこれまでの弾圧と共通していない所とは、
 73年には、逮捕・捜索なしで起訴だけされた。
 80年には、逮捕・捜索ありで起訴されたが、23日以内に保釈された。
 82年にも、逮捕・捜索ありで起訴されたが、23日以内に保釈された。
 ところが今回は、大谷生コン事件(1/13逮捕)ですでに2ヶ月以上も接見禁止で拘束されて いる!取り調べもせずに拘束だけである。  
 今までよりはるかにひどい話であって、裁判官は完全に大企業の代弁者となってしまってい る。
 我々は断固としてこれと闘い抜く!この弾圧は絶対に許すことができない。  
 (傍聴者、大拍手。法廷終了後、4人に対する満場の激励と裁判官への批判の声多数。)

(6)弁護団からの鋭い反論。大企業労組とは違う労働運動だ!

 投稿者:戸田 ( 05/03/25 )

 武委員長の陳述のあとは、弁護団からの非常任鋭い意見書の朗読だった。
 とりわけ、「大企業職場であれば、労働組合が使用者に対し・・・団体交渉を行うことにより 要求を実現し、組合員らの労働条件の維持向上を図ることも可能であるが、・・・生コン業界に おいては、使用者自身がゼネコン等に生コンを安く買い叩かれる弱い立場にあるので、労働組合 としても、使用者がダンピング競争により疲弊し、倒産していくことを阻止することを第1の活 動目標とせざるを得ない」。「したがって、大企業労組における労働運動とは異なって、・・・ 生コン事業者の共同化運動を推進することこそが、生コン労働者の労働運動であるといってよ い」、という指摘は出色であると言えよう。
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意 見 書

2005年3月24日 大阪地方裁判所令状部 御 中

 弁護人   里 見 和 夫
 弁護人   中 島 光 孝
 弁護人   位 田    浩
弁護人    森   博 行
 弁護人   菊 池 逸 雄

 上記被疑者4名に対する強要未遂、威力業務妨害被疑事件について、弁護人らは、裁判官 の勾留理由開示に対し下記のとおり意見を述べる。                   

記  

1 本件勾留は、犯罪の嫌疑の点、罪証隠滅のおそれの点、逃亡のおそれの点、及び勾留の必要性の点のいずれをとってみても正当性がないと考えるが、本意見においては、とくに、本件勾留が敢行された捜査官憲の真の狙いについて述べておきたい。

2 本年1月14日、被疑者武建一及び同片山好史ほか2名の連帯労組(略称)組合員が本件と同一の罪名にて勾留され、2月2日付にて起訴された後、本件被疑事実による逮捕・勾留  が敢行されている。  
 これら被疑事実の中で語られているのは、いずれも、被疑者らが共謀して生コン会社に対し威力業務妨害行為を行い、それにより広域協組(略称)への加入を強要したというものである。  

3 しかしながら、広域協組は、弱小零細事業者が過当競争を繰り返してきた生コン業界において、商品である生コンの品質保証、適正価格、安定供給を確保するため、業者同士が団結  して共同事業を展開することを目的として設立された団体であり、他方、劣悪な労働環境下にあった生コン労働者を組織する連帯労組は、使用者団体である広域協組の設立目的に賛同し、その活動に積極的に協力していく以外に、生コン労働者の労働条件を確保し、その生活  を守ることができないと判断し、これを運動方針としてきたものである。  
 なぜなら、大企業職場であれば、労働組合が使用者に対し、争議行為を威嚇手段とする団体交渉を行うことにより要求を実現し、組合員らの労働条件の維持向上を図ることも可能で  あるが、弱小零細事業者がひしめき合うく生コン業界においては、使用者自身がゼネコン等  に生コンを安く買い叩かれる弱い立場にあるので、労働組合としても、このような 使用者がダンピング競争により疲弊し、さらに倒産していくことを阻止することを第1の活  動目標とせざるを得ないからである。  
 したがって、大企業労組における労働運動とは異なって、生コン業者が多数団結してゼネコン等と対等平等の取引を行うことができるように、生コン事業者の共同化運動を推進することこそが、すなわち生コン労働者の労働運動であるといってよいのである。

4 そうすると、前件同様、本件被疑事実も、このような労働運動の一局面を捉えて、その刑事責任を問おうとするものにほかならないうえ、注目すべきは、捜査の主体が大阪府警警備部及び大阪地検公安部であることからも明らかなように、これを一般刑事事件としてではなく、公安刑事事件としてみているということである。
 つまり、共闘関係を形成しつつある労使関係に国家権力が介入し、その間に楔を打ち込まんとする「邪悪な意図」を、弁護人としては嗅ぎ取らざるを得ないのである。まさしく、前件同様本件も、労働運動に対する弾圧以外の何ものでもなく、本件勾留は、捜査権を濫用して行われたものと断じるほかはない。  

5 よって、本件勾留の不当性は明らかであり、弁護人らは被疑者らの早期釈放を 強く求めるものである。
                                  以上
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(7)完全冤罪のA役員。旭光コンクリは違法行為常習企業だった!

 投稿者:戸田 ( 05/03/25 )

 逮捕・再逮捕の4人全員が冤罪なのだが、とりわけ生コン品質問題の専門家・A役員は 200%の冤罪と言うべき被害者であった。弁護士はそのことを以下のように詳細に論じて改め て傍聴席を唸らせた。(戸田からの補強記述も含む)  
1;旭光コンクリの常務とよく会っていたA役員は、同常務と面識のない片山・西山役員を双方の話し合いのために引き合わせただけであり、事件とされる04年9月の喫茶店での連帯側と同社の話し合いには全く加わっておらず、喫茶店内で通路を隔てた別テーブルに座って、別の人間と別の話をしていただけである。
2;さらに城野役員は、もうひとつの事件とされる04年10月の旭光コンクリ会社現場での行動には行っていない!  
 「事件」とされる2つの行動のどれにも参加してないA役員には嫌疑をかける余地すらない!
3;A役員と旭光コンクリ常務とはお互いの携帯電話番号を教え合うほどの間柄であり、現実に9月の喫茶店での話し合いの際には、その直前に携帯電話で連絡をして設定をした。  
 同常務が気軽に話し合いに応じたことは、その携帯電話での通話が短時間で終わったことからも容易に判断できる。お互いの携帯電話の通話記録を調べればそのことが裏付けられる。  
4;同常務は、片山・西山役員との話し合いが終わったあとにA役員を引き留めて、奈良への越境に関しての頼み事をA役員にしている。  
 このように別途A役員を引き留めて頼み事をしたということは、A役員が同常務と片山・西山役員との話し合いに参加していなかったことを証明している。(もしA役員が話し合いに加わっていれば、話し合いの場で引き続き頼み事をするはずだから)  
 また、同常務がこういう頼み事をするということは、その話し合いが「強要」や「脅迫」 と同常務が認識するようなものではなく、極く平穏な話し合いだったことをも示している。  
●さらに驚くべき事実として弁護士がバクロしたのが、旭光コンクリートという企業が、実は過積載の違法行為の常習企業で、そのことをA役員が証拠をつかんで工業組合に報告して  おり、同社はこれに危機感と報復感情を有していたということである。  
 これはどういうことかと言うと、違法行為が認定されると、同社の持つ「マル適マーク」認定工場という高品質コンクリ製造工場の資格を剥奪されてしまい、大阪府の公共工事の受注資格がなくなり、他の公共工事・民間工事において圧倒的に不利な立場に立たされる、ということである。  
 しかも同社は業界情報から、この過積載違法の調査と工業組合への報告をした中心人物がA役員だったことを掴んでいたのだ!  
 これからして旭光コンクリート社は、自業自得であるはずのことについて関生支部のみならず個別A役員に対して危機感と報復感情を抱いていたのは間違いなく、「協組加入への要求行動事件」に全く参加していないA役員までも巻き込んで逮捕させたのは、こういった背景があったからなのである。   
●1/13弾圧の原因となる「被害届け」を出した大谷生コンという会社も、実は同様に違法行為の常習企業であり、加水生コン(いわゆる「シャブコン」)をやっていることを関生支部に摘発されて工事入札からはずされるなどのペナルティを受けたりしている会社なのである。  
●こういう違法行為常習企業だからこそ、警察に(連帯潰しのための)「被害届を出せ。警察の言うことを聞かないと会社が困ることになるぞ」と迫られたら言いなりになっていくわけだ。  
 自らの違法行為はお目こぼしを受けて、今度は大手を振って「被害者」ヅラをして連帯攻撃の旗振り役になり、業界改善に逆行した個別利害の追及に走っていくのである。  
★違法行為常習企業が警察から目をかけられ保護されて、違法行為を調査摘発して業界のレベ ル向上と社会正義を貫こうとする側が逆に犯罪者扱いをされて逮捕弾圧される・・・・、
 こんな馬鹿なことが許されて良いのか!
 これが我々の怒りの原点であり事の本質である。  
 3/24開示公判ではそれを改めて詳細に確認し、傍聴者は公判が終わると裁判官に怒りの声を口々に叩きつけ、4名に戦士に激励の言葉を贈って反弾圧闘争の大前進を心に誓ったのだった。    
★「4/7第1回公判傍聴→デモ」大行動に大結集を勝ち取ろう!