連帯ユニオン議員ネット

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連帯ユニオン議員ネット 2016年2/8 第11回大会

16/2/13更新

 
★大会配布資料の一部より
「公共工事現場の週2日閉所要綱」の遵守を確約させた画期的な議会質問(門真市)

☆西口上下水道局長答弁:★公共工事現場の週2日閉所要綱遵守方針を確約した画期的! (2015年12月議会・戸田)

 議会本番での読み上げ原稿そのものではなく、「Q&A式」の原稿でメール送信してもらったものを紹介するが、内容は本番読み上げと同一であるし、こちらの方が読んで分かり易い。
 答弁したのは直接には上下水道局長だが、答弁作成にあたっては、総務部(法務監察課)やまちづくり部(土木工事や建設工事)など複数の部署が一緒に検討して、(国や府の情報を短時間で必至に調べ検討しながら)、市長の決裁を受けたものだ。
  ★この件での戸田の質問も、門真市の答弁も、「全国的に画期的なもの」である。
    これで門真市は「小さくともキラリと光るまち」として、都市品格をまた高めた。
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Q1:1997(平成9)年の建設省の「建設産業における労働時間短縮推進要綱」は、
 1)門真市としても遵守べき事柄であるはずだが、どうか? 守らなくてもよい事か?

A1-1:
  この要綱は、建設産業における労働時間短縮の推進のため、国として講ずべき措置を明らかにしたものであり、公共工事
 の発注者への要請と考えております。
  本市といたしましても、公共工事が労働時間短縮の先導的役割を果たしていくためには、公共工事の発注者がその役割に
 関する共通の認識を持ち、それぞれの立場で労働時間短縮に関する施策を講ずる必要があることから、守るべきであると考
 えております。

 2)この要綱内容を否定するような新たな要綱や法律は無いはずだが、どうか?
A1-2:
  労働時間の短縮についての取組みが求められており、否定するような新たな要綱や法律はないと認識しております。

 3)この要綱の存在自体を所管する職員が知らないという事は、その存在理由も知らず、考えず、研修もされないまま年月
  が経ってしまった、という事で、早急に研修をして職務に活かしていけるようにすべきと思うが、どうか?
A1-3:
  週40時間労働については、認識していたものの、公共工事の発注者としてこの要綱の認識を深めるため、職場研修にて周
 知を図ってまいりたいと考えております。
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Q2:「建設現場の週2日閉所をしなければ、下請け孫請け派遣、零細親方が多い建設業界では、『週休2日』は到底実現でき
  ない」、という強い使命感と現実認識に基づいて97年要綱で「建設現場の週2日閉所」を謳ったのに、いつの間にかそれ
  が「元請けが週休2日で工事すると約束しているから週40時間労働になっている」
   「元請けが週40時間労働で工事すると約束しているから週休2日になっている」
  とすり替えられてしまっている。
   門真市の職員もみな「労基法通り週40時間労働での工事になているから、OK」という認識になってしまっている。
   しかし、「下請け孫請け派遣、零細親方に至る全ての労働者が週40時間労働になっている」、という事は市が点検してい
  るのか?元請け業者の書類だけ見て、そう考えているだけではないのか?
   下請け孫請け派遣、零細親方らの労働実態を示す資料を見ているのか?
     この下水道工事と、それを規定しているや門真市の公共工事全般への監督取り組みの実情について答弁されたい。

A2:元請に対しては仕様書等で労働関係法令の遵守を義務付けているものの、下請け等を含めた労働者一人ひとりの労働時
  間の管理、チェックまで行っていないのが実情であります。
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Q3:この下水道工事を含む、門真市の公共工事においては、「週40時間労働」を絶対的な実施項目と考えるべきはずだが、
  どうか?

A3:週40時間労働を含め労働関係法令の遵守は必要であると考えます。
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Q4:それを実現するためには、97年建設省要綱に従って、「週2日の現場閉所」を必ず実施させる事が、絶対に不可欠な土
  台であるはずだが、どうか?
   「週2日の現場閉所」を業者に義務づけずして、「週40時間労働」を絶対確実に実施する方策はないはずだが、どうか?

A4:週2日の現場閉所は、議員ご指摘のとおり、確実な方策であると認識しており、国土交通省においても完全週休2日制
  の実現にむけ、4週8休モデル工事の試行を進めていると聞き及んでおります。
  本市といたしましても、週2日の現場閉所のあり方も含めた最善の方策を検討してまいります。
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Q5:早急に門真市の全ての公共工事で1997年の建設省要綱を遵守するために、庁内に対策会議を作って、是正策を作ってい
 くべきと思うが、どうか?

A5:先ほどご答弁申し上げました検討を行うためにも、対策会議の立ち上げが必要であると考えております。
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■前夜11時段階での答弁原稿では、「A4:」の部分での「週2日の現場閉所」実施問題について、
  「・・・週2日の現場閉所の『導入』も含めた最善の方策を検討してまいります。」
 となっていたが(それに戸田も同意したが)、
 12/8本会議直前の庁内検討によって、
  「・・週2日の現場閉所の『あり方』も含めた最善の方策を検討してまいります。」に改善変更された。

 「『導入』も含めた」という言い方よりも「『あり方』も含めた」という言い方の方が、
 「週2日の現場閉所を実施する事を前提として考える」、という事が鮮明になる。

  前夜11時の市と戸田の協議で話し合われたのは、
   「学校工事で、夏休みなどの限られた期間で工事を終えないといけない場合」や、
   「1日に2時間しか工事時間が取れないなどの特殊な環境の場合」
 などについては、
   「そういうのは個別に検討して例外に指定すればいい。大事なのは『週2日の現場閉所』を原則としてうち立てる事だ」、
 と、戸田が提示したので、市側もそれならば安心して要綱遵守に踏み出せる、となったものだ。

 (どうも行政職員は「極端な特殊例」に捕らわれて「原則をうち立てる事」に尻込みしてしまう傾向があるようだ。)

★とにもかくにも、この「さらなる改善答弁」は、「門真市、やるじゃん!」と言えるものだ。
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 本番質問において戸田は、原稿以外にも、
  ・97年要綱の不実施については、戸田も大いに反省する。
    連帯ユニオンのメンバーであり、「連帯ユニオン議員ネット」を2005年に設立して、ずっと代表をやっているのに、
    ボーッとしていた事はお恥ずかしい。
  ・全国どこの自治体でも、なぜかこの要綱の遵守をして来なかった。
  ・この要綱の実行によって、門真市は1円の金も使わずに、先進自治体として品格を上げ、「地域の労働条件向上」に資す
   る、という功績を挙げる事になる。

という事も述べた。








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